愛知県岐阜県に国内第3位となる長大な路線網を展開し、中京圏唯一の大手私鉄として発展する名古屋鉄道。一部の口の悪いファンからは、他の大手私鉄ではあまり見られない数々の所業(列車の途中駅での種別変更やダイヤが乱れたときの逝っとけダイヤ、名鉄名古屋駅豊橋駅の構造などなど)を揶揄し、名鉄ならぬ『迷鉄』と呼ばれているのは、割と有名な話です。

 

そんな名鉄が、また1つ『迷要素』を自ら提供し話題になったのは今年(2022年)4月のこと。5月から公開される映画『シン・ウルトラマン』とコラボし、数々のイベントが開催されました。一例を挙げると、スタンプラリーや管内の『新』が付く8駅での『ウルトラ入場券』の販売などがあるでしょうか。そんなコラボイベントの中でも、とりわけトリッキーなものといえば、やはり新鵜沼駅『シン・ウヌマ駅』に、期間限定ではあるものの改称してしまったことかと思います。ちなみにその期間は4月22日(金)から6月26日(日)までのおよそ2か月間。

 

日頃旅のネタを探している私としては、何としても期間中に一度そのイベントを体験してみたいと常々考えていましたが、仕事や天候など諸々の都合により、ずっと先延ばしになっていました。基本的に私は月・火曜が休みという勤務体系となっており、行くとすればそのどちらかになります。そしてこれ以上はもう延期できなくなってしまう、そんな時まで期限が差し迫った6月20日(月)。ついにその決行の時を迎えました。

 

とはいえ40を軽く超えたおっさんが、平日にひとりスタンプラリーをやるのはどうも気が進みません。他人の目もいささか気になります。そこで仕方なく目的は『シン・ウヌマ駅』訪問のみと定め、それ以外は普通にフリーきっぷを利用して、いつものように駅巡りや御朱印集めをすることにしました。

 

前置きが長くなってしまいましたが、旅の始まりは名鉄豊川稲荷駅から。ここには市営の大型駐車場があり、1日停めてもわずか\500ということで、とても重宝しています。

 

本来は参拝客用に整備されたものと思われますが、いつ来ても満車に近く、地元の方たちにもしっかりと活用されているようです。

 

 

早朝5時半に静岡市清水区の自宅を出発し、休憩を挟みつつここに到着したのは午前9時少し前。

 

JR豊川駅の構内を抜け、豊川稲荷駅『まる乗り1DAYフリーきっぷ』を\3,200で購入します。

 

こちらはJR豊川駅

 

 

モダンな外観で、JR東海によくあるデザインの駅舎といえるでしょう。余談ですが、私の地元清水駅もこんな感じです。

 

構内では、豊川稲荷所縁のキツネさんがお出迎え。

 

 

 

ロータリーには群れもいました。

 

 

さて、きっぷを改札に通し、いよいよ久々となる名鉄の旅を始めようと思います。

 

 

第一走者は豊川稲荷発9時13分の国府行き普通列車。

 

 

以前は豊川線から名古屋本線に直通する名鉄一宮行き急行が設定されていましたが、今はこの時間帯は豊川線内を往復するだけのダイヤとなっています。

 

個人的には不便ではありますが、これは時代の流れ。受け入れるしかありません。

 

代わりといってはなんですが、前面展望を楽しむことにしました。

 

 

2両編成の車内に乗り込んだ20名ほどとともに、定刻9時13分に豊川稲荷駅を発車。

 

まずは終点国府駅を目指します。