秘境駅」とは「鉄道駅のうち山奥や原野といった人里離れた場所(秘境)にあり、列車の停車本数が少なく、自動車や徒歩でのアクセスも難しい駅」のこと。(Wikipediaより)

 

北海道の宗谷本線には、そのような秘境駅が数多くあることで知られていますが、今回それらを巡ってきましたので、ご紹介していきます。

 

雄信内駅

第2回目は、難読駅名の雄信内(おのっぷない)
青いトタン屋根の木造駅舎ですが、なぜか右側の1/3ほどは古いままです😥
窓はアルミサッシですが、全体的に木造駅舎の風情があります。

 
無人駅にも関わらず、北海道らしい大型の灯油タンクが設置されています。
これは冬の間、当駅が除雪の基地になるためで、保線の方々がここで暖をとるのでしょう。
 
モルタルの補修跡が、修復されつつ使われてきた証です。
 
 
錆び付いた裸電球が郷愁を誘います。
駅名はホーロー看板でしょうか。書体もいいですね👍
 
駅舎内に入ります。
左側は小荷物のカウンターでしょうか。
ホームに通じるドアがあります。
 
 
訪問したのは6月でしたが、待合スペースには除雪機が置かれていました⛄️
 
 
長い冬に備えてつかの間の休息です。
それではホームに入ってみましょう。
 

ホームへ

まずは、駅舎の横から、稚内方を望みます。

駅舎側が稚内方面行き、構内踏切を渡った側が旭川方面行きです。

 
 
構内踏切は最低限の造りで、線路の部分だけに横断用の枕木が用意されています。

慣れないと、ここを渡っていいのかどうか考えてしまいますね😅

 
 
反対側ホームから駅舎を眺めます。
満身創痍の老兵って感じがしますね😧
 
 
ホームから駅舎への入口には、大きな駅名看板があります。
なかなか味のある書体ですが、どなたが揮毫したものなのでしょうか🙄
 

あまりにも駅名看板が堂々としていて、まるで特急列車が停車しそうな雰囲気ですが、各駅停車しか停車しません😌
 

駅名標

両隣の駅は、糠南(ぬかなん)南幌延(みなみほろのべ)になっていますが、もともとは2001年廃止の上雄信内(かみおのっぷない)と2021年廃止の安牛(やすうし)でした。

 
 
駅名標の後ろにも線路が見えますが、こちらは稚内方から分岐している側線。
ホームから稚内方を望んだ、下の写真を見るとよくわかります。
 
 
こちらは旭川方を望んだ様子。
かつては左側のホームのさらに左に、もう1本線路が敷かれていたようですが、現在では痕跡もありません。
 
 
屋根に雪止めが設置され、豪雪地帯を感じさせます。

 
 ガラスに「指差確認」の文字があるところが、事務室スペース。
こちらにも除雪道具が置かれていました。
 

せっかくなので、駅の周辺も見ていきたいと思います。 
 

秘境感たっぷりの駅前通り

この駅を訪れたなら、駅前をぜひ散策していただきたいもの。
駅前道路を少し進んで駅舎を振り返った様子です。
 
 
少しに進むと、商店や家屋があるのですが、全て廃屋となってしまっています🏚️
 

自然に崩れて朽ち果てていく家屋。
この辺りでは決して珍しい光景ではありませんが、いざ対峙してみると、かつての生活の営みを妄想してしまいます。


やがて自然に還って行くのでしょう🙄
廃墟マニアさんの気持ちが少し分かったような気がしました。

駅よりも、駅前通りに秘境感を感じた、雄信内駅でした。

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