マサテツ〜食べ鉄旅日記〜

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道南いさりび鉄道の「ながまれ海峡号」|駅のホームで地元産海鮮のバーベキュー

鉄道コム

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北海道の道南地方を走る「道南いさりび鉄道」の観光列車「ながまれ海峡号」に乗車。駅のホームで繰り広げられる海鮮バーベキューや函館山を望む美しい海岸線の車窓を楽しんできました!

*2022年6月の情報を基に作成しています

夕暮れの海と、漁火と街の明かり

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旅のスタートは「函館駅」から。東京から北海道新幹線で約4時間40分。船をモチーフとした近未来的な駅舎が人々を出迎えます。

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まずは改札前で受付を済ませ、今日の行程表をいただきます。パソコンで打たれた、いい意味で手作り感のある冊子。この"手作り感"が、これから始まる旅のポイントでもあるのです。
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ホームへ向かうと、そこにはすでに「ながまれ海峡号」の姿が!
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ボディーカラーは、夕暮れの海を連想させる深い紺色。

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白いラインは、車窓から見える水平線と函館山をイメージ。
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オレンジの水玉は街の明かりや漁火。そして星が散りばめられた、素敵なデザイン。

手作り感溢れる車内

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では、車内へ!
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おぉー!賑やか!
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車内は、従来の「キハ40」からほとんど改装されていません。その変わり、天井は賑やかな装飾でいっぱい!
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こちらはイカさん!
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夏だからイルカ!

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このキモかわいいゆるキャラは「ずーしーほっきー」。このように、車内は手作り感溢れる空間なのです。
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各ボックスには、道南杉を使ったテーブルが配置されています。こちらは着脱する事ができ、普段は普通列車としても運用されるのだそう。

北海道と本州を結ぶ大動脈

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15時50分。列車はゆっくりと「函館駅」を発車。すぐに「道南いさりび鉄道」の本社前を通過するのですが、そこでは大勢の皆さんのお見送りが!嬉しいですね!
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「道南いさりび鉄道」の車両が休む車両基地や、貨物列車の拠点である「五稜郭駅」を通過。五稜郭からはJRを離れ、いよいよ「道南いさりび鉄道」へと入ります。

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テーブルの上には、最初のスイーツが置かれていました。函館にあるスイーツ店「プティ・メルヴィーユ」のクッキー。その名も「カックッキー」。道内唯一の国宝「中空土偶」のキャラクター「カックー」がデザインされています。「ずーしーほっきー」といい、キモかわいいキャラが多いですね!
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列車は「久根別駅」に停車。ここでは反対列車と貨物列車と行き違い。観光列車は先を急ぐ事なく、ゆっくりと歩みを進めます。
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「道南いさりび鉄道」は、北海道と本州を結ぶ貨物列車の大動脈。北海道から集まった貨物列車は、ここ「道南いさりび鉄道」を通り、津軽海峡トンネルを渡って本州へと走るのです。
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ここでふと気づいたのが、窓枠に貼られたシール。海側の窓枠にはこのようなシールが貼られていました。この先どんな車窓が待ち受けているのか、楽しみ!
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列車は速度を落として「清川口駅」を通過。この駅は「ながまれ海峡号」と同じデザインになっているのです。しかも夜にはライトアップするのだとか。夜の光景は復路でのお楽しみ。

昔懐かしの立ち売り体験

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列車は「上磯駅」に到着。ここでは16分停車します。
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「ずーしーほっきー」のパネルとともに記念撮影。「ずーしーほっきー」は北斗市の公式ゆるキャラで、特産品のホッキ貝と北斗市産の米・ふっくりんこの「ホッキずし」がモチーフ。『可愛さよりキモさが売り』って、自分で言っちゃってます(笑)
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「上磯駅」では、駅前にある商店街の皆さんによる立ち売りが待っています。昔はホームで駅弁の立ち売りなんかがありましたが、今ではほとんど見かけません。貴重な立ち売りを体験できるのも「ながまれ海峡号」の魅力のひとつです。
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「大黒屋菓子店」のチーズケーキから作ったラスクを購入。

津軽海峡と函館山を望む絶景スポット

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「上磯駅」を発車ししばらくすると「矢不来信号所」という、ホームのない信号所で停車。ここでは17分停車します。何も無いところで停まってさぞ退屈、かと思いきや…
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眼下には津軽海峡と函館山の姿が!「道南いさりび鉄道」屈指の絶景スポットをゆっくりと楽しむことができるのです!この日は靄がかかっていて、残念ながら函館山の頂上がちらりと望める程度。

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前日に「道南いさりび鉄道」に乗った時の車窓がこちら。白波の立つ津軽海峡と函館山がくっきり!牛が寝そべった姿に見えることから別名「臥牛山」とも呼ばれているそう。函館の街並みも望む事ができました。
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美しい景色を楽しんでいる間に、上下列車と行き違い。列車から手を振ってくれている人もいました。

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列車は「茂辺地駅」に到着。復路では、ここで海鮮バーベキューが行われるのです。今から楽しみで仕方ない!
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本州からやってきた貨物列車と行き違い。
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この先も津軽海峡が望める絶景区間ですが、外は霧がかかってきました。
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残念な車窓ですが、仕方ないですね。
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車内では、アテンダントさんによる沿線の観光スポットや駅の歴史などが案内されています。トラピスト修道院を模した「渡島当別駅」や、コンテナを改造した駅舎の「釜谷駅」など、おもしろい駅もたくさんありました。

木古内駅前の道の駅へ

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18時32分。列車は「道南いさりび鉄道」の終点「木古内駅」に到着。
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ホームでは、木古内町の皆さんによるお出迎え!
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待っていたのは、木古内町のゆるキャラ「キーコ」。木古内町特産の「はこだて和牛」がモチーフなのだそう。かわいい!

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「木古内駅」は、駅の看板にも記されている通り、北海道最南端の駅。
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約40分の停車時間の間は、駅前にある「道の駅みそぎの郷きこない」で時間を過ごします。
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木古内町の特産品やおみやげなどが並ぶ店内。
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実は「道の駅みそぎの郷きこない」の売店では「道南いさりび鉄道」の鉄印が発売されています。鉄印コレクターの方は、この機会に鉄印を購入するといいかも。

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ホームへ戻ると「キーコ」待っていました。こいつ、かわいいなー。

どうなんde'sの特製パスタ

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テーブルには、いよいよお待ちかねの食事の準備が整っています。
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おぉー!美味しそう!
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まずはサラダから。「こだわり農家さんのサラダ」とあったので、地元産のお野菜なのかな?シャキシャキで新鮮。ドレッシングが美味しかった!
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先ほどの道の駅にあるベーカリー「コッぺん道士」の塩パン。夕方には売り切れてしまうほど人気なのだそう。外はカリッと中はもっちり。バターの香りに程よく塩気が効いています。美味しい!
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こちらは、道の駅にあるイタリアンレストラン「レストランどうなんde's」のナポリタン。分厚いベーコンがたっぷり。しっかりとした味付けで、濃厚なトマトケチャップがよく絡みます。ほんのり温かいのも嬉しいですね。
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道の駅で購入してきた「はこだて和牛のコロッケ」も一緒にいただきます。中にははこだて和牛が想像以上にたっぷり入ってる!
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車内販売で購入した「サッポロクラシック」で乾杯!

焼きたての海の幸がいただける、いさりび焼き

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さぁ、いよいよお待ちかね。海鮮バーベキューが待つ「茂辺地駅」に到着。ホームにはバーベキューをする地元の皆さんが!
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到着したら、跨線橋を渡ってバーベキューが行われている隣のホームへ移動します。
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おぉー!美味しそう!貝たちがグツグツしてる!
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地元で採れた海の幸を炭火で焼いた、その名も「いさりび焼き」です!

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ひとつひとつ、その場でボックスに詰めてくれます。
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海の幸たっぷりの「いさりび焼き弁当」の完成です!
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車内へ戻り、熱いうちにいただきます。
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この日は牡蠣、帆立、アオツブの3種類。
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殻付きの牡蠣をジュルッといただきます!身はぷりっぷりで、噛むと濃厚な牡蠣のエキスがジュワーっと口の中に広がります。
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大きなサイズの帆立。驚くほどにぷりぷりで歯ごたえがあります。コリコリのヒモもいいですね。
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アオツブという貝は聞いた事がなかったのですが、調べると北海道から東北にかけて採れるのだそう。コリコリの食感がすごい!噛めば噛むほど旨みが広がります。
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北斗市にあるお店「ふくふく」のご飯物も用意されます。北斗市産のお米「ふっくりんこ」を使った梅おにぎりと稲荷寿司。甘くて素朴な味わいの玉子焼きも美味でした。
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炭火で焼いた貝って、なんでこんなに美味しいんだろう!目の前で焼かれた新鮮な海の幸をいただける観光列車は、全国でもここだけだと思います。
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最後はいちご大福。モチモチのお餅と甘酸っぱい苺の相性が抜群!最後まで美味しくいただきました。

夜汽車の雰囲気

「いさりび焼き弁当」をいただいていると、列車は先ほど見た絶景スポットを通過。夜景が見やすいように減光してくれました。残念ながら靄がかかって見えづらかったけど、夜汽車の雰囲気が楽しめました。

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往路でみた「清川口駅」をゆっくりと通過。昼間とは打って変わって、ライトアップされた幻想的な駅舎でした。
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いさりび焼き弁当を食べ終えた頃、列車はまもなく終点の函館。『日本一貧乏な観光列車』とも言われる「ながまれ海峡号」ですが、手作り感満載の飾り付けはかわいいし、地元の方とたくさんふれあえるし、何より貝がうまい。貧乏を感じさせない最高のおもてなしでした。皆さんもぜひ「ながまれ海峡号」に乗車してみては!

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ながまれ海峡号公式サイト

www.shr-isaribi.jp