NO.2705 この区間唯一交換が行われる駅です、佐賀県伊万里市、筑肥線(西線)大川野駅構内探訪 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 これまでも当ブログでもご紹介しておりますように、筑肥線は姪浜~唐津間、山本~伊万里間の2つに分かれておりまして、103系1500番台電車・303系電車・305系電車が運行されておりまして、姪浜~福岡空港間は福岡市交通局(福岡市営地下鉄)空港線に乗り入れます電化区間でもあります姪浜~唐津間を「東線」、上の画像にもありますキハ125形気動車、後述のキハ47形気動車が運行されている路線を「西線」とも称されております。

 

 かつては、NO.2312NO.2313でもご紹介しましたように、博多~姪浜~旧東唐津~山本~伊万里間が一つの筑肥線として存在しておりまして、上の画像2の現在は「ホテル&リゾーツ佐賀唐津(旧称・唐津ロイヤルホテル)」が設けられております所にありました旧東唐津駅でスイッチバックしまして直通列車も運行されておりました。

 

 しかし、昭和58年に旧呼子線として建設されておりました虹ノ松原~唐津間の高架開業に伴いまして、虹ノ松原~旧東唐津~山本間が博多~姪浜間とともに廃止されておりまして、以来筑肥線は2つに分かれた形で現在に至っておりまして、先述のように「東線」・「西線」とも称されるに至っております。

 

 

 その結果、「東線」は筑前前原~姪浜間が複線化されるなど福岡都市圏のベッドタウンの路線として成長しまして、特に九大学研都市駅も九州大学への最寄り駅として特に成長するする姿も見せておりますし、唐津方面からも通勤・通学の方を中心に利用者が多く見られる路線へと成長しております。

 

 

 その一方、「西線」に関しましては沿線の過疎化などもありまして利用者も減っておりまして、非電化でもある事から以下画像にもありますキハ125形気動車1両編成をはじめ、キハ47形気動車も入りました2両編成で運行される姿が主となっております。したがって、平成3年にはワンマン運行を行うようにもなっておりますし、本数も後述のように平成30年3月のダイヤ改正で9往復にまで減便されるに至っております。

 

 (キハ125形気動車)

 

 (キハ47形気動車)

 

 

 また、利用者も少ない事もありまして、伊万里駅以外は全てが無人駅となっておりますし、これからご紹介します駅以外は全てが片面ホームとなっております。こう言った所が利用者が少ない要因でもありますし、かつ本数も少ない事にも関わってくると言ってもいいのではないでしょうか。

 

 (画像は肥前久保駅(佐賀県唐津市))

 

 

 そんな筑肥線(「西線」)には、伊万里駅以外にも中心駅が存在しております。今回は「西線」の中心駅でもありますし、唯一の交換が行われる駅でもあります、伊万里市の大川野駅に以前訪問しておりましたので、その模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この大川野駅は、今からちょうど85年前の昭和10年、旧北九州鉄道によりまして山本~伊万里間が開業した際に設けられました駅でありまして、伊万里市大川地区の中心駅として存在しております。ここには、画像のように「眉山ふるさと館」と呼ばれますコミュニティ施設が平成18年に建設されておりまして、前駅舎(平成14年解体)から二代目の駅舎ともなっております。

 

 (「大川野駅」看板)

 

 

 画像は駅内であります。以下画像奥には、伊万里市大川地区の史料を集めました資料室も設けられておりますし、待合スペースも資料室の外側に設けられておりまして、そう言った所からも地元大川地区の方の憩いのスペースとしての姿もこの駅で見せている事が伺わせております。

 

 (別方向より)

 

 

 この駅からは、大川町・南波多町住民によります自主運行によりまして運行されておりますコミュニテイバス「すこやかバス」が運行されておりまして、この大川野駅もバス停は設けられておりませんが停車地としての姿も見られております。運行も、平日に運行されておりまして、大川地区・南波多地区とも各公民館や施設をくまなく運行する形となっておりまして、JRの列車に接続しておりますし、運賃は100円均一ともなっております。

 

 【詳しくご覧になりたい方は画像をクリックしてください】

 (路線図・南波多地区時刻)

 

 (大川地区時刻)

 

 

 この大川野駅の時刻です。先述のように、平成30年のダイヤ改正によりまして本数は9往復にまで減便されておりまして、沿線の過疎化・利用者減を実感させる所でもあります。かつてはこの筑肥線(西線)では急行列車も運行されていたほどでもありましたし(この大川野駅は運転停車扱い)、松浦鉄道(MR)の前身であります松浦線時代には有田・松浦方面の直通列車も運行されておりましたが、そう言った姿は残念ながら見られなくなってしまっております。

 

 

 さて、ここからはホームでの撮影の模様をご紹介してまいります。この大川野駅の大きな特徴は、先述及びタイトルにもありますように「西線で唯一の交換が行われる駅でもある事でもあります。かつては、山本~伊万里間がタブレット閉塞でもありましたので、途中駅でもありますこの大川野駅にも駅員が存在しておりまして、通票の交換が行われる姿が見られていたほどでもありました。

 

 

 このホームの各方向への撮影です。ホーム自体は4両分の長さ(実際はその下の画像の停目にありますように3両まで)でありましたし、現在も定期列車は2両編成までしか運行されておりませんので、山本方には雑草が生い茂っておりました。やはり編成も短くなっておりましたので、ホームの先ほどそう言った姿に変わってしまっているのもわからなくはない姿でもあります。

 

 (伊万里方)

 

 (山本方)

 

 (山本方、3両目の停目)~定期列車はありませんが、プッシュプルで運行します「マヤ検」時に先頭は停車する事があります

 

 

 また、保線施設もありまして、詰所も構内に置かれております。ただ、2本あります側線は画像のように草が生い茂っておりまして、普段から使用されていない事が伺わせておりました。やはり、マルチプルタイタンパー(「マルタイ」)が年に何度か来る程度でもありますので、このような姿になってしまっているのも仕方がない所でもあります。

 

 (ホーム側より)

 

 (駅舎側より)~2本ある側線がわかります

 

 

 ここからは、「西線」唯一でもあります交換シーンの姿をご紹介してまいります。この時の列車は、いずれもキハ125形気動車1両編成による運行でもありました。

 

 

 まずは、伊万里駅からの唐津行きの列車がやってまいりました。この時の唐津行きはキハ125-3でありまして、この駅に到着する時には10名ほどの乗客が見られておりました。

 

 1番ホームに唐津行きが大川野駅に到着しますと、半数以上の乗客が下車されておりまして、この中には到着前に迎えに来られておりました車に乗り換えられる方の姿も見られておりました。尚、この駅から乗車されました方はいらっしゃらず、この時点で唐津方面の乗客は数名程度であった事が伺わせておりました。

 

 

 唐津行き列車はこの駅で3分ほど停車しますが、この後2番ホームにはキハ125-7によります伊万里行きが入ってまいりました。ちなみに、画像からもわかりますようにこの駅から乗車する方の姿は見られておりませんでした。それにしても、その下の画像とともにご覧いただければと思いますが、ホームでの「黄色1両編成同士の並びがローカル感も出ていいのではないかとも思ったほどでした。

 

 (2番ホーム停車直後)

 

 

 この伊万里行きには、画像にはありませんでしたが、降車される方も数名見られておりました。またこの駅には、こ線橋と言ったものはありませんので、ホームから通路を通りまして駅内へと入って行く姿も見られておりました。

 

 

 こうして、唐津行き列車が1番ホームから、伊万里行き列車が2番ホームからそれぞれ発車して行きました。この時、伊万里行きの乗客は数名ほどしか乗車されている方は確認できず、正直寂しい姿が見られておりました。やはり、1両で済む程度の利用者である事を思えば致し方ない所ではないかとも思う所でもありましょうか。

 

 

 今回は、タイトルでもありますように、筑肥線「西線」唯一の交換が行われる駅でもあります大川野駅の姿をご紹介しましたが、この駅では「西線」でも中間駅でもありますので、利用は多い駅ではある訳ですが、この時乗客の下車する姿が見られていましても、逆に乗車する方の姿が見られなかったのは寂しい所が出ていて残念かなとも思う所ではなかったかと思います。やはり、「東線」とは需要も違う所である事に関しましては仕方がない所ではありますが、利用される方は少なかれどもいらっしゃいますので、これからも沿線の方の足としての姿も見せていただきたい所でもあります。