祝!新 広電宮島口駅 開業 | 安芸もみじ / Historys, Trains, Townbikes - Hiroshima JAPAN

祝!新 広電宮島口駅 開業


広島電鉄 宮島線の終端駅、広電宮島口駅が2022年7月2日に新駅へ移行しました。

当日は広島を離れて岡山県は新見市へいたため、1週間遅れでの宮島口新駅を散策してみました。

初訪問したのは7月10日で、当初は午前中にゆっくり散策してみる積もりでしたが、トワイライトエクスプレス瑞風が試運転をしていることにより、8時半頃から9時半頃までの1時間の滞在となりました。



まずは新駅と旧駅の並びを撮っておかねぼなりませんが、観光バスを挟んで奥に建っているのが旧 宮島口駅です。

新駅は桟橋まで大きく近寄ったため、宮島口バス停は新駅入口前となり、乗り換えもずいぶんと短絡されたことになります。

宮島口桟橋も既に100mほど沖合いへ移動していて、JR宮島口駅は更に遠くなってしまいましたが、宮島口商店街はJR宮島口駅に向かって伸びています。



広電宮島口駅を利用するかJR宮島口駅を利用するかは、宮島を訪れる観光客の時間や好みで使い分けられると言ったところでしょう。

宮島口のシンボルでもある蘭稜王の像とも、合わせて撮ってみましたが、宮島口新駅を利用すると蘭稜王とは会えなくなってしまいました。

そして旧駅ですが、切り替え当日は惜別の念も込めて駅名看板も付いたままだったようですが、もうさすがに私が行った 日に は外されていました。




少し旧駅から元 厳島往還を宮島街道へ向けて歩いてみましょう。

宮島線の西端を強引に海側へ新線を敷設したため、新駅の建設によって道路が歪に占有されてしまっています。

たちまち駅舎とホームだけを先行して供用開始となっていて、留置線や周囲の建物群はまだ工事中なので、工事看板がたくさん並んでいます。



構内踏切跡までやって来ました。

線路は既に本線とは繋がっておらず、横断道に沿って単管パイプを使っての柵が張られています。

 空中も既に架線は外されており、踏切警報器の関連は黒い布で覆われて、遮断棒も取り外されていました。




踏切跡から旧駅を観察してみます。

駅舎は2階建てではなく、吹き抜けの高屋根構造で、ガラス面は照明とは別に明かり窓として採光していました。

先代の木造駅舎も伝統的な昭和初期のスタイルを残していましたが、地方私鉄的なとてもオシャレな駅でした。



広電宮島口駅の移転は今回で2回目となり、今の旧駅は1931(昭和6)年2月1日に開業し、1994(平成6)年7月20日に現在の姿に改築開業。

画面左側が1番ホームで、このホームには多客日や団体用の臨時改札口があって、厳島往還(宮島往還とも言う)を挟んで″もみじ本陣″へ入れるようになっていました。

役目を終えた旧駅跡地の再開発計画は判りませんが、できることならこの駅舎を活かした活用方法をして欲しいなと感じます。




踏切跡で旧駅とは反対側を向くと、信号機や警報器を作動させる電力供給線が切断されていました。

ポイントも手動ではまだ動かせそうなものの、こちらも電力供給線は切断されていて、旧駅内にある司令所からの操作は既に作動させることができません。

レールは錆びていますが、まだ数日前までは列車が行き交っていた痕跡はたくさん残っていて、広義ではこれも廃線なのかなぁと少し感傷的になります。



上の写真でポイントを撮る時に写ってしまったユニックですが、これは広島電鉄の軌陸車です。

車輪を下ろしてレールの上に乗っていますが、一応単体でも撮ってみました。

軌陸車の後ろの踏切は宮島構内第2踏切ですが、鉄道線の新線建設としては日本で1番新しい踏切となります。



現在はまだ周辺整備工事中なので工事関係の車両しか使用されていませんが、工事が完了すると一般に解放されるらしいです。

踏切跡と新設踏切を入れて西広島方向を撮ってみましたが、この踏切の配置も宮島街道の渋滞は最悪な時には五日市辺りまで伸びていたようで、混雑緩和を考慮したレイアウトとなっているそうです。

そして広電宮島口駅と言えば大きなダブルクロッシングポイントレールです。




レールの先は切断されていてもう本線とは繋がっていませんが、新線を行き交う列車をダブルクロッシング越しに写真を撮ります。

途切れたレールの先には宮島ボートレース場駅があり、そのもう少し行った阿品東~地御前間に初代の広電宮島口駅はありました。

1926(大正15)年7月15日に開業した当初は新宮島駅とという名称で、国鉄宮島航路とは別に宮島連絡船の桟橋があって乗り換えが行われていました。




旧駅も開業当初は電車宮島駅という名称でしたが、1961(昭和36)年6月1日に広電宮島駅と改称され、更に2001(平成13)年11月1日には広電宮島口駅に改称されました。

3代目となる新駅はこの広電宮島口駅の名称を引き継ぎましたが、これは観光客がJRは連絡船に乗り換えなければならないが、広電だと直通で宮島へ渡れるとの誤解が多かったため、駅名をJRに合わせて統一した名称です。

私的には電車の行先表示に大きく″宮島″と出ているのは好きでしたけど。



そして少し移動し宮島ボートレース場駅まで歩いて、反対方向から新駅と旧駅の写真を撮りました。

枕木が木製の部分までが在敷線で、コンクリートの箇所から新線なのですが、新線と結合させるために在敷線は少し左側へ枕木ごと曲げています。

バラストを全て撤去してからの新線敷設なので、在敷線も自然な形で新線と繋がっています。



写真は旧駅の廃線部分を意識しながら撮っています。

バックには宮島の霊峰 弥山を見ながらの新旧宮島口駅ですが、写真に写り込んでいる留置線はまだ使用できないのは 前述の通りです。

また、海側は広い空き地と化していますが、ここら辺の整備が完了すると、日本三景・世界遺産の神の島への観光地入口として、快適な空間となるのでしょう。



その海側の空白地帯はかつて、宮島ボートレース場から駐車場を介して徒歩で宮島口桟橋へ移動できていました。

もみじ本陣のにも繋がっていて、観光バスの発着ターミナルにもなっており、堤防沿いに海浜公園としても整備されていました。

クロスバイクで宮島を訪れていた頃は、行きも帰りもコーヒーを飲みながら一息入れていた思い出の場所です。



今度はどのような空間になるのか楽しみでもありますが、車ばかりでなくバイクや自転車によるツーリング客にも、快適で過ごしやすいエリアにして欲しいものです。

さてこの写真は宮島ボートレース場駅の写真ですが、上りホームにはかつて阪急電鉄や阪神電鉄から購入した高床車用のホームがまだ残っています。

下りホームはリニューアルされて開放的になりましたが、博打打ちには屋根なんか贅沢だと言う訳ではないでしょうが、雨が降る日には困りものな駅になりました。



また宮島ボート構内も開放的に整備されていて、茂みの中でひっそりと隠れていた稲荷神社も明るくなり、境内から広電電車が見えるようになっていました。

この踏切は宮島ボートレース場へ入るための赤崎第2踏切ですが、右手の空き地はかつての留置線で撤去された枕木が積まれていました。

旧線から新線への切り替えは最終列車の後に発車する回送列車が出発した0時過ぎから始まり、7月2日の11時頃から試運転を開始したようです。



13時から記念式典が始まり、1番列車は式典終了後の14時頃に出発しました。

事前工事は完了していたとは言え、 0時から始めて11時には試運転を行ったのですから、相当シビアでタイトなスケジュールで完成したものと思われます。

広電電車の担当関係者や工事に携わった方々には、素直にお疲れさまでしたとお伝えしたいと感じます。



新線切り替え工事中、宮島線の列車は始発から全便がJA広島病院前駅での折り返し運転となり、JA広島病院前駅~広電宮島口駅間は運休となりました。

運休区間においては広電バスによる代替輸送が行われましたが、この代替バスは運賃が無料で乗れたようです。

さて、その広電宮島口新駅へ戻って来ました。




新駅は海側に70mほど移動し、フェリーの旅客ターミナルとほぼ直結して乗り換えが便利になりましたが、この場合は元々もみじ本陣が建っていた跡地です。

その敷地面積を活用して駅舎の広さも、これまでのおよそ1.5倍となる約1900㎡になりました。

旧駅は2面3線でしたが新駅は6面4線となり、夏の風物詩だった宮島水中花火大会は無期延期となっているものの、多客日にはスムーズな旅客数の乗降と車両の発着が可能となっています。




先代の旧駅は1931(昭和6)年2月1日の開業ですが、宮島線そのものは1922(大正11)年8月22日に己斐町(現 広電西広島)~草津間が開業しました。

今年で宮島線開業100周年を迎えますが、その記念となる2022(令和4)年に新しい広電宮島口駅が開業したことになります。

2020(令和2)年10月に着工して1年8ヶ月間で開業した新駅、残すは周辺エリアの整備工事のみとなりました。

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海に行ったら泳ぐ派?砂浜で遊ぶ派?

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本来は昨日の公開予定(詳細は昨日の記事参照・笑)だったので、ブログスタンプもそのまま繰り越しです。

まぁ、地方自慢ではありませんが、広電宮島口新駅の開業の記事でした。

もみじ本陣になる以前には、 今回の新駅が建つ場所に展望台が回転するマリンタワーがあったんですよ。




宮島口新駅の関連動画は非常にたくさんあるのですが、その中から広電公式と広島テレビそして安芸交通局さまの3つにリンクを貼らせて頂きました。

広島電鉄はこれから広島駅の乗り入れ新ターミナルや、千田車庫の宇品移転など大きな変革が次々と控えている状態です。

広島という都市がこれから、どのように進化していくのかは2025年問題もあって不明なところが多いものの、1つの希望であることには変わりません。

Itsukushima Shrine and Marine Day.


そして今日は海の日。

毎日暑いですが、雨がよく降る夏ですが、そろそろ雨季も終わるはずなので、絶好の海水浴日和になるといいですね。

最後に話しが変わりますが一昨日の記事で、動画をご覧頂いた方もそうでない方も、冒頭の写真と動画のオープニング映像が、同じ場所って気付きました?


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