NO.2701 9月23日改正にて長崎地区から撤退、415系電車長崎→肥前山口間乗車記録(後編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 9月23日のダイヤ改正で長崎線から撤退します415系電車の、長崎駅から肥前山口駅までの乗車記録に関しましてご紹介しておりますが、前編では長崎駅から湯江駅までの乗車の模様をご紹介しておりました。

 

 415系電車は、現在長崎地区に3運用が存在しておりまして、いずれも南福岡車両区のFM編成が運行されております。ただ、運用変更等によりまして大分車両センター所属のFo編成も運用に入る事もありまして、その際には鋼製電車が入る事もあります。

 

 さて、今回乗車しましたのは、その長崎駅から肥前山口駅までを運行します2878M(今回はFM1514編成)でありましたが、この列車は長崎地区3運用の最終日に入る運用でもありまして、その翌日に南福岡車両区があります南福岡駅に戻る事になります。

 

 そんなこの列車も、浦上駅発車時点では以下画像のように座席が埋まるほどでありましたが、隣の現川駅を出ますと既に空席が目立つほどにまで乗客が減りますし、以降は座席が埋まると言った事もありませんでした。ですからピークは早くも過ぎる事にもなりますが、それでも学生さんを中心に利用者の足としてはこの列車の存在は大きいと言えるのかもしれません。

 

 (浦上駅発車直後)

 

 (現川駅発車直後)

 

 

 さて、今回後編では、湯江駅から終点肥前山口駅までの乗車の模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 今回利用させていただきました、長崎線の「有明線」と呼ばれる区間、そして諫早~長崎間は、今年9月23日の西九州新幹線武雄温泉~長崎間部分開業に伴いまして、肥前浜駅から長崎駅までの全線で非電化となります。また、肥前浜駅から諫早駅間の区間は、佐賀県・長崎県が管理する事になります「上下分離区間」として運行される事にもなりまして、この上下分離区間では熊本・大分各車両センターから転属します、以下画像の青一色のキハ47形気動車が運行される事になっておりまして、昭和50年代製の気動車が中心として運行される事になっております。

 

 (JR九州HPより)

 

 

 したがって、現在特急「かもめ」で運行されております885系電車・787系電車、近郊型の817系電車、そして今回利用させていただきました415系電車はいずれも肥前浜駅以南からは撤退する事になりまして、先述のキハ47形気動車、そして小長井駅より南側でYC1系気動車が運行される事になっております。

 

 

 さて、2878Mは湯江駅までやって来ておりましたが、この湯江駅では7分停車します。この間には、この駅で下車します学生さんらを収めておりましたが、そんなこの停車中には特急「かもめ」の上下の行き合いが見られておりました。

 

 その上下が、まずは787系電車で運行されております「かもめ34号」でありまして、長崎駅を17時18分と、2878Mよりも42分も後に発っていた列車でありましたが、このように追いつきまして、博多駅からの「かもめ29号」と行き合います。

 

 (運転停車します)

 

 このあと、「かもめ29号」が湯江駅2番ホームに入ってまいりまして、これで行き合う事になります。ちなみに、これら列車はいずれも787系電車でありまして、34号がBM1編成、29号がBM5編成でありました。本当に、NO.2699 でもご紹介しましたように、この787系電車も30歳を迎えましたが、その下の画像のように行先表示器がフルカラー化している所は、まだまだ一線で活躍している事が伺える姿でもあります。

 

 (フルカラー行先)

 

 このように行き交いましたら、「かもめ34号」も湯江駅を発ちまして博多駅へと向かって行きました。ちなみに、この列車の博多駅到着は19時17分、2878Mが肥前山口駅に着きまして17分後には博多駅に着いている事にもなります。

 

 特急行き合いが済んだ後の先頭車車内です。この時数名の乗客の姿がありましたが、全体でも各両数名程度まで減っておりまして、それほど湯江駅で降りてしまった事が伺える所でもあります。

 

 

 こうして、2878Mは17時51分に湯江駅を発ちましてさらに北上して行きます。それにしても、3番ホーム停車と言うのは、特急列車同士の行き合いもありましたので、まるで外に追いやられたような印象ではなかったかとも思います。

 

 

 湯江駅を発ちました2878Mは、次の停車駅であります長里駅、そして小長井駅へと進んで行きます。長里駅を発ちますと、進行方向右側では、画像のように有明海の姿も見られておりまして、まさに「有明線」と呼ぶにふさわしいような一面も見る事ができております。

 

 

 こうして、17時58分に小長井駅へとやってまいりました。ここまでが長崎県の駅でもありまして、かつ諫早市最北端の駅でもあります。それにしても、これまでも何度か訪問しておりましたが、海沿いに駅がある事が改めて伺える姿でもありましょうか。

 

 そんなこの小長井駅では学生さんのほとんどが下車されておりまして、そう言った事から各車数名程度しかいらっしゃらなくなりました。特に私がいました先頭の1両目では以下画像の乗客ほとんどが下車されておりまして、県跨ぎとなりますと非常に利用者も少ない事が伺えるのではないかとも思います。

 

 (小長井駅発車直後、1両目)

 

 (同、2両目)

 

 

 小長井駅を発ちますと、車窓にはトマトのバス停(大久保バス停)と長崎県営バスの姿が見られました。この旧小長井町にあります長崎県営バスバス停では、小長井町の特産物の形を模しました待合所が有名でありますが、車窓からでもこうして見られるのもいいのではないでしょうか。

 

 

 さらに進みますと、井崎の港へとやってまいりましたが、ここを過ぎますと土井崎信号場であります。この土井崎信号場では列車の行き合い、小長井駅発着列車の折り返しが見られておりますが、この時にはYC1系気動車の試運転の姿が見られておりまして、半分の姿ではありますが収める事ができました。先述のように、9月の改正からはYC1系気動車も定期では小長井駅までしか運行されず、土井崎信号場で折り返す事にはなりますが、正直定期で江北(←肥前山口)駅への運用もあってくれたらよかったのになと思ったほどでした・・・。

 

 (土井崎信号場でYC1系気動車試運転の姿)

 

 

 2878Mは佐賀県に入りまして、最初の停車駅であります肥前大浦駅へやってまいりました。ここで数少ない乗客の1名が下車されましたし、向かいの2番ホームには長崎行き列車の行き合いもあっておりました。

 

 その後は大浦港を眺めながら、さらに北上して行きます。それにしても佐賀県に入りましたが、利用者も非常に少ない訳でもありますので、そう思いますと2両でも十分かなと言う域にある事にも間違いないようにも思います。

 

 

 次は多良駅と言う所ではありますが、この間にありますのが里信号場であります。ここはちょうど入り組んだ所に設けられておりまして、大きなカーブ上の所に信号場がありますが、カーブ上と言う事で上下列車の姿も見る事ができる信号場でもあります。

 

 (左端~奥が信号場の部分になります)

 

 (別の位置)

 

 2878Mは、この里信号場で「かもめ31号」の行き合いを行うために数分停車します。上の画像からでしたらちょうどカーブを曲がった所に停車する事になりますが、この位置に停車するとなりますと、対岸は後述の画像のようにもなります。

 

 885系電車「かもめ31号」が里信号場を通過します。この885系電車は振り子式電車でもありますので、少々のカーブでも速度を落とさずに運行できるのが特徴ではありますが、それでもこの里信号場では若干速度を落として運行されております。

 

 里信号場を通過しました885系電車「かもめ31号」は、2878M停車位置の対岸部分を通過していきます。ちょうど上の画像のカーブに入らない部分が以下画像の部分にあたりますが、6両編成も詳しく見る事ができる分、こういった所を通ってきていた事が伺える事ができるのではないでしょうか。

 

 

 多良駅で高校生が10数名乗車してまいりまして、その次の肥前飯田駅にやってまいりました。本来ならばここで2分間停車しますが、この日はちょうど鹿児島線でダイヤが乱れておりまして、そのしわ寄せで「かもめ」や普通列車も遅れが見られておりました。そのため、本来2分でよかったのが5分ほど停車を行っておりまして、発車時刻が過ぎましても停車しておりました。

 

 この肥前飯田駅では2両以外は画像のように高さが違う部分が見られております。そのため、乗車しにくいという点が見られている事に関しましてはかさ上げしていない分仕方がない部分であると言えましょうか。

 

 肥前飯田駅に掲示してありました9月23日以降の時刻表であります。9月23日以前の本数は、下り12本・上り14本でありますが、9月23日以降の本数は下り13本・上り14本となっておりまして、下りが1本増発されております。

 

 こうして、「かもめ33号」が通過して行きました。この時点では3分遅れではありましたが、今後さらに遅れる事になるのか気になる所でもありました。

 

 

 2878Mは、3分遅れで肥前鹿島駅にやってまいりました。この肥前鹿島駅では、本来ならば5分停車しますが、多良行きの2845Mも遅れておりましたので、結局本来の5分停車の形で発車するに至っておりました。

 

 この肥前鹿島駅と言いますと、「かもめ」から変わる新設特急「かささぎ」の発着駅となりまして、「リレーかもめ」と同様の使用車両であります885系電車・787系電車、そして783系電車が運行される事になります。その「かささぎ」は「かもめ」よりも非常に少ない本数でもありますので、9月23日以降どんな流れになっていくのか気になる所でもあります。

 

 この肥前鹿島駅では、学生さんの乗車が多くあっておりまして、画像のように部活動帰りと思わしき姿が見られておりました。尚、一般の利用の姿はあまり見られず、それほど学生さんの割合が非常に多かった事が伺わせておりました。

 

 

 そして、多良行きと行き合いまして、2878M肥前山口行きも発車しました。発車した直後の先頭1両目には、数名の学生さんが見られておりまして、こちらも部活帰りと思わしき姿でもありました。

 

 

 2878Mは、次の肥前竜王駅にやってまいりました。本来ならばこの肥前竜王駅でもで2分停車となりますが、既に行き合うはずの通過列車「かもめ35号」が肥前竜王駅2番ホームに運転停車しておりまして、この時も遅れたからこそ見る事ができた珍しい姿でもありました。

 

 (運転停車時)

 

 

 こうして、約4分ほど遅れまして、長崎駅から約2時間30分かけまして終点肥前山口駅へやってまいりました。乗車時間が2時間30分超と言う事もありまして、正直長かったなと思いましたが、それでも安全にこの駅に着く事ができただけでも良かったのではないかと思ったほどでした。

 

 

 これまでもご紹介しておりますように、この肥前山口駅は9月23日より江北駅と駅名を変えまして運行されます。以下画像は、改正後の長崎方面の時刻表(予定)でありますが、これによりますと従来よりも本数が増えている時間帯もありまして、「上下分離区間」の影響も大きく出ている事が伺わせております。

 

 

 今回は、415系電車長崎→肥前山口間乗車記録の後編として湯江駅からの模様をご紹介しましたが、湯江駅からの需要を見ましても正直4両ではいらないのでは?と言われてもおかしくない印象でもあったように思います。ただ、この415系電車の運用から考えますとこればかりは仕方がない所ではありますし、それでも夕刻に発つ列車である事を思えばより仕方がない所でもありましょうか。次回は、運用変更によりまして長崎地区の運用に入っておりました大分車両センターの415系電車のしかも鋼製車両の姿を収めておりましたので、次回もご覧になっていただきたいと思います。