↓ 「SL銀河」車内へ。
私の席は2号車。
数日前に奇跡的に予約できました。
今は無人のボックス席の一角に腰かけ、
前回紹介した「鉄道フェスタ2022 in 遠野」で買った駅弁を広げます。
「津軽海峡 海の宝船」。
ウニとイクラを一度に楽しめる贅沢さ。
車内装飾に派手さはないけど、
宮沢賢治の世界が随所にちりばめられているようです。
※トランクは乗客の持ち物です。
発車時刻が近づき、
私のボックス席も4人で埋まりました。
みな一人旅のよう。
いよいよ汽笛一声、
遠野駅を発車。
しばらくは遠野盆地の田園風景。
それを過ぎれば仙人峠への上り勾配へ。
列車は自転車ほどの速度でゆっくりと進みます。
足ヶ瀬駅で運転停車などし、
1時間ほどかけて上有住駅に到着。
通常の列車なら約30分の道のりです。
列車交換のためしばし停車。
この間に列車を観察しましょう。
いちばん機関車寄りは4号車。
売店などがあるため定員は少なめ。
お隣3号車。
エンジンがオーバーヒートしたとかで、
30℃超の中、
この車両だけ冷房が使えなかったようです。
こんな所も「SL銀河」廃止の原因か。
私が乗った2号車。
最後尾1号車。
編成は釜石方から、
C58-キハ143-キサハ144-キサハ144-キハ142。
形式からわかる通り、
客車ではなくて気動車。
JR北海道からやって来て「SL銀河」用に改造されました。
上り勾配では機関車と協調運転される他、
駅構内では単独で走行する姿も見られます。
さらに元をたどれば、
「レッドトレイン」こと50系客車でした。
北海道用らしく、
二重窓も残っていました。
ボックス席は50系時代からのものなのか、
割と狭め。
やって来た交換列車を、
「SL銀河」乗務員が迎えます。
こちらも発車。
トンネルが連続する区間を、
あいかわらずゆっくりと進みます。
とはいえ、
頂点はすでに過ぎたので下り一方。
眼下にこれから進む線路を見下ろしつつ、
線路はぐぐーっと回り込んで陸中大橋駅に到着。
さらに下り勾配をラストスパート。
この辺りは翌日、
撮影に来る予定。
沿線に住宅や車が増えてくると、
やがて終点の釜石駅に到着しました。
運転席の中の暑さは如何ばかりだったか。
機関士と機関助士に大感謝。
釜石駅。
ここにも遠野と同じく、
早くも訪れた夏の空が広がっていました。
さて、
遠野駅に置いてきたレンタカーを取りに戻らなくちゃ。