広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

泉外旭川駅の植物

2022-07-06 23:26:06 | 動物・植物
2021年3月に開業した、秋田市のJR奥羽本線・泉外旭川(いずみ そとあさひかわ)駅。順調に利用されていると思う。

「(着工前~)開業前の秋田市による予測と比べて、開業後の実際の利用者数が少ない」と報道されたことがあったが、それは、秋田市の予測が大甘というかいい加減というかテキトーだったのが原因だ。多めに見積もることで、市議会や市民の理解を得ることを狙ったのだろうけれど。【7日補足・そのことを見抜けなかったのか、指摘できなかったのか、スルーしてしまった市議やマスコミが情けない(駅新設自体は、下記の通り反対ではないです)。】

秋田市の予測は、1日当たり乗車人員(降車は含まない)2118人。
開業後、2022年2月の調査では、平日1124人、休日510人。

予測と実際のズレは事実として置いておいて、実際の乗車数を見る。秋田で1000人超が乗る駅となれば、「利用者が多い駅」と言っていい。
秋田県内で乗車人員が多い駅は、飛び抜けた秋田駅に続いて、土崎駅1779人、追分駅1507人、大曲駅1330人。横手駅以下は1000人を切る。※2020年のデータであり、計算方法も泉外旭川駅とは異なる可能性があり、単純な比較はできない。
新しくできた無人駅が、秋田県内で10位以内であろう利用者数なのだから、泉外旭川駅を造ったこと自体は間違いではない。
それに、交通渋滞軽減、二酸化炭素排出量削減、自家用車に頼らない持続可能な街など、利用者数だけでは測れない開業効果もある。

そもそも、予測段階で土崎駅より多い利用者が見込まれるのなら、駅員を配置することもあり得たと思う。JR東日本からそんな話が出なかったのは、同社としては、秋田市が示す2118が、アテにならない数字であることを分かりきっていたのでしょう。


今回は、泉外旭川駅にある植物の話。
泉外旭川駅下りホーム。背後が秋田貨物駅・土崎駅方向
↑上の写真のように、5両編成までは列車先頭部が屋根末端に合わせて停止。
泉外旭川駅は、上下線が離れた区間にある。上下線の間の、使われなくなった鉄道用地に駅舎が建てられ、外からは地下道で行き来する構造。
上の写真で、左に見える黒い建物が駅舎・地下道階段。奥左右方向の穴が開いた壁は、駅舎とホームを結ぶ渡り廊下みたいな通路。上りホームは駅舎左方だが、下り側よりもホームとの距離が近く、通路は短い。

6月頃から泉外旭川駅で、4つの花が咲いているのに気付いた。
通路。左が駅舎、向こうが上りホーム
通路の秋田駅寄りには、「秋田機関区」や「秋田運転支所」だった建物が残る(今も何らかの形で使われていそう)が、それと通路の間にスペースがある。客は立ち入りできない。
草が茂る中、サビたレールと車止めに、機関車の部品(排障器とか雪かきの類)らしきものがオブジェのごとく置かれているほか、整地された部分もあって、工事業者やJRの車が駐まっていたり、今は電気関係っぽい新しそうなグレーの箱が6つ置かれていたりする。その通路寄りに最初の花。
通路から手が届かない位置に、小さな花壇
木製の枕木の新品で囲っているようだ。
色あせた「アジサイ花壇」の札があり、小さい株にしてはたくさんの花を咲かせたアジサイが植えられている。写真は見頃を過ぎている。
これは2021年7月15日に、男鹿市のアジサイ寺として知られるようになった雲昌寺の苗木提供と指導により、JR社員、地域住民や園児が植えた18本。植えた当初は、もっと大きい苗のほうが…と思ったものだが、1年でここまで大きくなって咲いた。
2021年7月撮影。1株に葉が4枚くらいしか着いていなかった
現状ではもう少し湿り気があったほうがいいようにも思われるが、水やりはしているのか? そして、年々大きくなってこんもりするに違いないが、その時は窮屈になるのでは?


あと3つの植物は、勝手に生えたものだし、見えにくい通路の土崎側なので、知る人は少ないでしょう。
下りホームから

ズーム
草が生え放題の中で、白いハルジオンだかヒメジョオンは別として、大きめの植物が3つ、近接して生えている。
角度を変えて
写真だと分かりづらい。まずは、背が高く枝のように赤い茎を伸ばすのは、街場ではおなじみヨウシュヤマゴボウ。1株だけだが鉄道用地では珍しい。早いもので、房状の白い花がもう咲いている。帰化植物で有毒。

次は、ヨウシュヤマゴボウの両側に1かたまりずつ(上の写真では手前・右のみ)、垂直に伸びた茎から、咲き終わってしおれたような黄色い花が出ている。
これは鉄道用地ではたまに見るかもしれない、マツヨイグサの一種。夕方から朝に咲き、昼にはしぼむ花。
マツヨイグサの仲間は、見分けが難しい複数の種が、園芸植物や帰化植物として定着している。これはオオマツヨイグサかメマツヨイグサ(アレチマツヨイグサ)辺りかもしれない。
※マツヨイグサは「月見草」と呼ばれることもある。白い花の「ツキミソウ」という種も実在し、それもマツヨイグサの仲間という、ちょっと複雑な関係。太宰治が「富嶽百景」で「富士には月見草がよく似合う」としたのは、マツヨイグサのことらしい。

もう1種は、マツヨイグサ以上にまっすぐに天へ伸び、その先に細いトウモロコシもしくはルピナス(ノボリフジ)のような花(花穂)を付ける植物。ちょっと気持ち悪い雰囲気もあって、じっくり見たことはない。
これも線路沿いでわりと見かけ、泉外旭川駅でも数は多い。アジサイ花壇の周りにも生えている。写真ではつぼみなのか咲き終わったのか、花は見えないが、小さい黄色い花がたくさん咲く。
この植物は「ビロードモウズイカ」。やはり帰化植物。
「ビロード」は葉などに毛が生えているからだろう。
「モウズイカ」は外国語のようだけど、「毛蕊花」。でも、ビロードと毛でダブっているような。
「アイヌタバコ」「ニワタバコ」と呼ぶこともあるようだが、タバコとは近縁ではない。葉の雰囲気からの連想か。
たくましい外来植物3種
鉄道用地の草刈りも大変である。泉外旭川駅の線路間の場合、列車運行や乗客への影響はないだろうから、このままになりそう。

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