橋本駅【和歌山県】(南海高野線。2012年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


 

 

今回の【駅】コーナーは、
和歌山県北東部、紀の川沿いに位置する橋本市の中心市街地にある南海高野線の主要駅で、JR和歌山線との乗換駅、そして高野山への玄関口に相当する駅であり、当駅を境に高野山(極楽橋)方面はカーブや勾配がきつく、特有の装備を持つ17m級の中型車両(ズームカー)しか入線できない、
橋本駅 (はしもとえき。HASHIMOTO Station) です。
 
今回は南海駅のみを取り上げます。JR駅の記事につきましては後日簡易版にてUP予定です。
 
尚、写真は2012年撮影と古く、現在は変化が生じています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
橋本駅 (NK 77)  
 
所在地  
和歌山県橋本市  
 
乗車可能路線  
南海電気鉄道:高野線 (難波方面極楽橋方面【橋本~極楽橋~高野山の愛称:こうや花鉄道】)   
 
隣の駅  
汐見橋方・難波方………御幸辻駅  
極楽橋方・高野山方……紀伊清水駅  
 
乗換可能駅  
JR西日本:和歌山線……橋本駅まで徒歩2分  
 
訪問・撮影時  
2012年8月  
 
 

 

橋本駅は南海・JRとも地平駅で、駅舎を一部共用していますが、JRの改札は地平部に、南海の改札は橋上部にあります。
駅舎・出入口は南側しかなく、北側から駅へアクセスするには約240m東または約260m西にある踏切を渡って南側へ回る必要があります。
出入口に段差がありますが、階段とスロープで解消していてバリアフリーに対応しています。
 
右側にJRの駅舎があり、左側に南海の橋上駅舎へ向かう階段・エレベーターが接続しています。
南海駅へ行くには一旦JR駅舎に入って、JR改札前で左へ曲がって階段・EVを利用して跨線橋へ上る事になります。但し、スロープ出入口はJR駅舎前のほか、西端(下写真左)にも設けられています。
階段の下(駅外)にはトイレと多機能トイレがあります。
撮影地点を挟んで左右にロータリーがあり、左(西)がバスターミナル、右(東)がタクシー乗り場と一般車乗降場として使用されています。
また、下写真のトイレ入口右側には石碑があり、さらに近隣の高野町出身の漫画家・楳図かずお氏の代表作の一つである「まことちゃん」の像が設置されています。
 
上写真は北東を、下写真は北を望む。
 
 

駅前です。南を望む。
駅南側は橋本市の中心市街地で、典型的な地方中小都市の市街地風景です。
商店が立ち並んでいるものの、シャッターが下りている店舗も多いです。
奥に延びる駅前通りを200mほど進むと、県内最大の河川である「紀の川」に突き当たります。対岸の南側は農地が混在した住宅地です。
 
一方、駅北側は住宅地で、起伏が大きいです。
約500m北に丸山公園が、約700m北に橋本護国神社と和歌山県立古佐田丘中学校・橋本高等学校があります。
 
 

駅舎に入ると左手に南海駅へ向かう階段(写真右)とエレベーター(写真奥)があります。
エレベーターのりばの前にはスロープ出入口があります。
左手が出入口で、右手にJR線の改札口があります。
左手前の「キヨスク」は2016年に閉店した模様です。売店の奥にある「たなか(柿の葉寿司)」は現在も営業を続けています。
写真は西を望む。
 
 

階段を登り、跨線橋でJR線を渡ると南海の橋上駅舎に到達します。
橋上駅舎ですが、南側からしかアクセスできません。
写真は南海の改札口です。北を望む。左後方が出入口方面で、後方には後述のJR線橋上改札口があります。
自動改札機が4通路ありますが、2012年当時は交通系ICカード『PiTaPa』などに対応していない自動改札機も混在していました(左から3通路目)。今は全通路がIC対応になっていると思われます。窓口に面した左端が幅広通路です。幅広通路が有人通路を兼ねています。
改札口の左手前には出札窓口(定期券や特急券などを発売)と自動券売機があり、改札内には自動精算機が設置されています。いずれの箇所でもICカードのチャージが可能です。
トイレ・多機能トイレは前述の駅外階段下(改札外)と、ホーム上(改札内)にそれぞれ設置されています。
そして改札を通って左右には1階ホームに下る階段があり、正面の突き当たりには1階ホーム行きエレベーターがあります。橋本駅は南海・JRともバリアフリーに対応しています。
尚、橋上階に売店・コンビニはありません。ホーム上に売店があります。最寄りのコンビニは約250m東の「ファミリーマート」になります。
 
 

南海改札口の向かい側にはJR線の2階改札口があります。南東を望む。
この改札口は駅外からも利用可能ですが、まぁJRだけに乗るためにわざわざここまで来る人は少なく、実質的に南海~JRの乗換改札として機能しています。
左後方に南海改札口があり、右前方が出入口方面です。
また、この改札口は無人で、代わりに改札内外にインターホンが設置されています(自動改札機の2つの通路の間に設置)。
2012年当時、JR和歌山線の橋本駅はICカード『ICOCA』のエリア外だったので、自動改札機はIC非対応でしたが、2020年に『ICOCA』が利用可能になったため、自動改札機もIC対応に変更されていると思われます。2通路あり、右が幅広通路です。
改札口の左手前には簡易型自動券売機があり、JR改札内には自動精算機がありますが、これらも今はICチャージ対応型に変更されていると思われます。
そして改札口の先がJR線の跨線橋で、1階にあるJR線の各ホームとの間には階段とエレベーターが設置されています。
尚、JRの改札内にはトイレがありませんのでご注意下さい。
 
 

駅名標です。非電照式です。
橋本~極楽橋~高野山の観光路線区間・「こうや花鉄道」仕様になっています。
駅ナンバリングも併記されています (NK 77)。
ちなみに、橋本駅の標高は92mです。そこそこ高い位置にあります。
 
 

 


南海高野線の橋本駅は主要駅ながら島式ホーム1面2線のみと、小規模です。地平構造で、東西方向にホームが延びています。
番線はJRからの通し番号で、基本的に左(南)が4番線で上り難波方面、右(北)が5番線で下り極楽橋・高野山方面ですが、当駅止まり、当駅始発の列車は両番線とも使用しますので、乗車前に発車標で行先をご確認下さい。
4番線の左にはJR線ホーム(1~3番のりば)があり、5番線の右には留置線が数本あります。
ホーム有効長は21m級の大型車8両編成分で、ホームドアはありません。ホーム幅は全体的にあまり広くなく、難波方・汐見橋方の端(奥)は幅が絞られて特に狭くなっています。
上屋は極楽橋寄り(手前側)の約5両分に設置されています。長編成の列車ですと雨ざらしの部分が発生しますので、雨天時の乗降は要注意です。
ホームにはベンチ、飲料自動販売機、空調完備の待合室のほか、売店、特急券売機、トイレ、多機能トイレの設備があります。駅舎部分はJR主体で肩身が狭い分、ホームの設備が充実しています。
また、ホーム中ほどの上空に橋上駅舎があります。
上写真は4番線より、下写真は5番線より、いずれも難波方・汐見橋方を望む。
 
 

こちらは極楽橋方・高野山方を望む。
右が4番線、左が5番線で、4番線の右にJR線ホームが、5番線の左に留置線があります。
ホームの難波寄り(写真前方)には2階建ての係員詰所があります。
 
 

4番線より難波方・汐見橋方を望む。
左側にはJR線が並行しています。尚、当駅で南海とJRの線路は繋がっていません(和歌山市駅で接続しています)。
また、当駅から先は複線区間になります。
この先、すぐに右へカーブしてJR和歌山線と分かれ、橋本川を渡って進路を北寄りに変えると、トンネルを交えながら丘陵地帯を走ります。京奈和自動車道をアンダーパスすると左手に小原田検車区を見て北上し、やがて検車区の回送線と合流します(小原田信号所)。その後は高架区間で郊外風景の中を北へ走ると御幸辻駅へと至ります。
 
 

4番線より極楽橋方・高野山方を望む。ホーム端にトイレがあります。
右側にはJR線が並行しています。
また、当駅から先は単線区間になり、急勾配・急カーブが連続するため21m級の大型車両は乗り入れられず、17m級の中型車両(ズームカー)の独壇場です。
この先、すぐに左へカーブしてJR和歌山線と分かれ、下り勾配で東北東へ進みますが、やがて右へカーブすると掘割区間になり、和歌山線をアンダークロスします。その後も掘割で住宅街の中を南東へ走り、国道24号線をアンダーパスして右へカーブすると掘割を出て紀の川を渡ります。紀の川を渡ると前方にそびえる山々を避けるように大きく右へカーブして進路を南から西寄りへ変え、のどかな農村風景の中を走ります。やがて右側は住宅が密集してきて、続いて左から山々が迫ると紀伊清水駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が南海高野線の橋本駅で駅の外に出たのは2012年の1度きりです。JRから南海に乗り換えるため橋本駅を利用しました。主要駅ですが南海は島式ホーム1面2線プラス側線と小規模だった事に驚きました。JRとは軌間が同じですがレールは繋がっていません。南海駅は2011年に橋上駅舎化され、JRと改札内コンコースが分離されました。駅前は昭和チックな雰囲気の市街地が広がっていますが、市の人口が6万人ほどと少ないからか活気に欠ける印象でした。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、Osaka Metro御堂筋線に乗り換えてなんば駅で下車。そして隣接する南海の難波駅から南海高野線の特急『こうや』・特急『りんかん』・快速急行・急行の橋本以遠行きに乗車して当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと難波駅から上記のルートで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、南海ホームに売店があるものの、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約250m東の「ファミリーマート」になります。まぁ事前に用意しておいた方が無難でしょう。
  
東京からの到達難易度はやや高いですが、
南海高野線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は橋本駅でも途中下車されてみて下さい!
そして、高野山へお出かけの際はぜひ南海電車をご利用になり、橋本駅にもお立ち寄り下さい!
 
(参考:南海電気鉄道のHP、JR西日本のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)