JR東日本E261系甲種輸送 令和元年11月5日(火)撮影 | ふなたんのブログ

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令和2(2020)年3月14日(土)ダイヤ改正から営業運転を開始したの特急『サフィール踊り子』(東京駅・新宿駅-伊豆急下田駅間,新宿駅発は土休日のみ)。その専用車両が東日本旅客鉄道(以下JR東日本)の新型特急車両E261系です。E261系は8連2編成(熱海・伊豆急下田方からクロE260形0番代(Tsc` 1号車)-モロE260形100番代(M2s1 2号車)-モロE261形100番代(M1s1 3号車)-サシE261形0番代(TD 4号車)-モロE261形0番代(M1s 5号車)-モロE260形0番代(M2s 6号車)-モロE261形200番代(Ms 7号車)-クロE261形0番代(Tsc 8号車)新宿・東京方)が投入され,川崎重工業兵庫工場と日立製作所笹戸事業所の2社で製造されました。川崎重工業が1~3号車,日立製作所が4~8号車を製造しています。

川崎重工業兵庫工場で完成した6両の甲種鉄道車両輸送(以下甲種輸送と略)が,令和元(2019)年11月5日(火)から7日(木)にかけて,川崎重工業兵庫工場-兵庫駅(10:43発)-9892列車-神戸貨物ターミナル駅(10:52着,13:16発)-8660列車-吹田貨物ターミナル駅(14:04~23)-㋵9866列車-静岡貨物駅(2:43着,15:50発)-8862列車-横浜羽沢駅(20:12着,8:50発)-9864列車-新鶴見信号場(9:10~15)-9569列車-東大宮操車場(10:58着)の経路で運転されました。

 

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▲JR東日本の新型特急車両E261系RS1・RS2編成のうち,川崎重工業兵庫工場で完成したクロE260-1=モロE260-101=モロE261-101+クロE260-2=モロE260-102=モロE261-102がJR貨物の貨物列車として運ばれていきます。

クロE261-1の前面窓ガラスには川崎重工業の社名とマークが書かれた紙を掲出しています。

全区間で川崎重工業の方数名が「製品」として輸送される車両に添乗し,異常が無いか等の確認を行っています。

 

クロE260-1の連結器は機関車と連結するため,本来の密着連結器から機関車と連結出来る自動連結器に一時的に交換されています。正規の連結器は車内に置かれています。

後部標識灯として赤色の円板を2つ取付られています。ブレーキ装置がE261系と機関車とで異なるので,E261系の車内にブレーキ変換装置が仮設置され連結器横にブレーキ管が見えます。ブレーキ管でスカート(排障器)が汚損しないように一部養生を行い保護をしています。

 

E261系の車体はアルミダブルスキン製で,先頭部はアルミ合金の削り出しにより形成されています。構体のアルミ型材は「成田エクスプレス」用E259系,「ひたち」「ときわ」用のE657系などと同じ型材を組み合わせて構成していますが,天窓部など一部型材はE261系用として新規型材を使用しています。

カラーリングは伊豆の自然をモチーフにし,「伊豆アズール」と名付けられた紺碧色をベースに,車両の前面から屋根につながる白いライン(白浜ホワイト),車体側面には黒いライン(城ケ崎グレー)が列車全体を繋げています。窓の大きさ,配置についてもこれらのラインと共通し列車全体のラインを構成しています。

 

E261系のデザインは,フェラーリなどの高級車を手がけた世界的なデザイナー奥山清行氏が代表を務める「KEN OKUYAMA DESIGN」が担当しています。

 

▲川崎重工業兵庫工場-吹田貨物ターミナル駅間は,JR貨物岡山機関区所属でJR貨物吹田機関区に常駐するDE10形1743号機がけん引しました。吹田貨物ターミナル駅-横浜羽沢駅間は,JR貨物新鶴見機関区所属のEF65形2096号機,横浜羽沢駅-東大宮操車場間はJR貨物新鶴見機関区所属のEF65形2127号機がそれぞれけん引しています。

全区間を国鉄(昭和の)時代に製造された機関車が,令和の新型特急車両をエスコートしました。

 

▲E261系R2編成の1号車クロE260-2とR1編成の3号車モロE261-101との連結部分。

営業運転開始後は見られない甲種輸送ならではの光景を見る事が出来ました。

 

E261系の1・4・8号車(1・8号車は乗務員室後ろ)には,「宝石のサファイア」をイメージしたロゴマークが標記されています。

 

E261系は全車が「グリーン車」となり,1号車は「プレミアムグリーン車」,4号車にカフェテリアを設定した超豪華編成となります。E261系でJR東日本初となる「プレミアムグリーン車」は,「グリーン車」よりもワンランク上のグレードを新規に設定しました。同社では「グリーン車」よりもハイグレードの「グランクラス」のサービスを新幹線で実施していますが,E261系では乗客ひとりひとりの時間を過ごす目的から,専属アテンダントによる飲食サービスを提供している「グランクラス」とは異なる,「プレミアムグリーン車」という新しい車両を設定しています。

 

「プレミアムグリーン車」客室は,ダーク系の色調で統一し落ち着いた雰囲気としています。腰掛は,「プレミアムグリーン車」用に開発した1人掛バックシェルタイプのレッグレスト付き電動リクライニングシートを2席(1人掛×2)10列,シートピッチ1250㎜で海側(画像側,伊豆急下田行では進行方向左側)に配置しています。天窓からの移りゆく景色を楽しめるよう荷物棚をなくし各座席の下部に荷物スペースを設けています。

 

2・3号車は個室グリーン車で,それぞれ4人用個室を2部屋,6人用個室を2部屋,海側に設置しています。個室内は落ち着いたカフェをイメージしたプライベート空間となっています。テーブルと車両用部品を感じさせない,家具調ソファをイメージし設計された本革製ソファ,壁掛LED灯具,コンセント付き灯具を各部屋に設置しています。天窓は個室だけでなく通路側にも設けられています。

 

画像は全てJR東海道本線(JR神戸線)甲南山手駅にて

 

【参考文献】

・「鉄道ファン 2020年8月号」(No.712 交友社)