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スカブミ駅が賑やかになるひと時
1番線がチアンジュール行き普通列車(機回し前)

スカブミ線乗り鉄、第4回目。複線化されたとか言われているスカブミ線の改良区間の乗車を終え、とりあえず当初の目的を果たしましたが、せっかくここまで乗ったのですから先を進みましょう。スカブミ線のスカブミ以遠、いわゆるスカブミ東線ですが、ここから先は路線規格が一段と低くなり、かつてのジャカルタ~バンドンを結ぶ幹線の威厳はすでになく、純然たるローカル線に転落しています。特にスカブミ以遠は長らく災害等により運休されており、スカブミ~チアンジュール間が重軌条化の上、2014年2月に営業再開しました。





前回記事はこちらから

その後、2019年7月30日にチアンジュールから1駅先のチランジャンまで、さらに2020年9月21日にチアンジュールから約30㎞地点にあるチパタットまで営業区間が延伸されました。これで、残る休止区間はチパタット~パダララン間約15㎞になりますが、この区間は現在の運輸省規定で認められていない急勾配が存在し、橋梁の架け替えの必要もあることら、新線へ切り替えが計画されており、既に設計も終えているようですが、莫大な予算をこんなドローカル線においそれと投じることは出来ず、未来永劫繋がらない可能性があります。ですので、ここまで足を延ばしたついでに、現状スカブミ線営業区間の未乗区間奪還を果たすこととしました。

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一旦スカブミで下車
到着時点で、Siliwangi編成は入線しておらず、
ボゴール行きPanranggo号が改札中

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時刻表
最新版に更新済

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出た!!またこのアホ丸出し看板
こから先のSiliwangiはガチ普通列車なんですが、
当然これは適用されてないですよね・・・

かつて、2014年にチアンジュール開業した際には、ボゴールからの急行Panranggo号がそのままチアンジュールまで直通しており、上下列車がスカブミでちょうど行き違うダイヤになっていましたが、2016年2月19日からスカブミ~チアンジュール間は普通列車に格下げ(PSO対象)となり、エグゼクティブ連結が廃止され、普通Siliwangi号としての運転となりました。これに伴い、編成は別々に1本ずつ用意されるようになり、通しでのチケット発券も出来なくなりました(当時はKAI Accsessが無かったので、スカブミについて見たら、Siliwangiのチケットはもう売り切れということもあり得ました・・・)。ただ、ダイヤはほぼそのままですが、スカブミでの機回しが必要となったため、若干の時刻変更が為されています。

久々に降り立つスカブミ駅は、9年前と何ら変わらず、市場匂漂う街のはずれ。というか、市場のど真ん中でして、メシ屋を探すのも大変です。当然、コンビニもない。ただ、時間的にここでメシを調達するほかなく、少し歩いたところに出ていた屋台で、旨くもないミーアヤムをすすります。

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何も変わらないスカブミ駅

駅に戻ると、チパタットから来たSiliwangi号がちょうど入線してきましたので、そのまま改札にはいってしまいましょう。普通列車なので、スマホの電子チケットを見せるだけなのですが、何故か身分証明書も見せろと軍人。普通列車はID不要だろと突っかかりましたが、ここは俺のルールでやってるんだと、ああはい、そうですか。KAI121にクレーム入れるぞ、こら!!イスラム原理主義テロリストの潜伏地なので、しゃあないか。

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スカブミで西線のPanranggo号と東線のSiliwangi号が接続するダイヤですので、
乗り間違えには注意!!

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ボゴール行きPanranggo号が発車すると、こちらも機回し開始
3番線にあるのは予備車

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発車

で、乗車率5割~6割で発車。普通列車はシートマップから選べず、勝手に指定されてしまうので、前から順に埋められてしまい、ケツの方が空っぽになってしまうのですが、運行規定上は自由席で、本来、どこに座っても文句は言われないはず。客車を6両繋いでいますが、5両目の時点で既にガラ空き(6両目はKMPの半室客車で鉄警とセキリュティに占拠されていたのでパス・・・)だったので、そこに着席。検札も受けず、別に何ら文句も言われませんでした。ここから先も、スカブミ盆地の中をひたすら進むという感じで、ひたすら平坦線で、上の画像のような風景がしばらく続きます。

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しかし、1駅、2駅での利用もかなりあります
アンコタ代用として、列車の時間に合わせて移動しているんでしょうね

で、この区間唯一の見せ場と言えるランペガンのトンネルです。トンネルを抜けた先に急カーブ上にあるランペガン駅があり、かつてチアンジュールまで再開直後に上り列車が駅発車後に脱線し、トンネルポータルに激突するという事故が発生しています。

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ランペガンから大量のセキリュティが乗車
やっぱ、テロリストがこの列車に乗っているのか!?

で、そのランペガン駅、脱線事故の影響なのか本屋側の1番線が撤去され、棒線化されていました。意地でも交換設備や待避線は残しておく傾向のあるKAIなので、こういう例ってあまりないですよね。やっぱ。事故絡みかな??(あのときも2番線発車だと思いましたが)

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山を一つ越え、また長閑な田園をひた走ります

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スカブミからちょうど1時間半でチアンジュール着
ここからが未乗区間ですね

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驚いたのはここでかなりの乗車、というか客の入れ替えがあったこと
降りた分、またどっと乗ってきました

実は、チアンジュール~チパタット~パダララン間は書類上は2013年4月25日まで1日4往復の普通列車が運行されており、最後まで繋がっていなかったのが、今乗って来たスカブミ~チアンジュール間なのです。しかし、チアンジュール~パダララン間は、ジョーナンの国鉄改革時の普通列車大削減&液体式機関車全廃の煽りを受け、わずか1年差でスカブミ線が全通しなかっという運命をたどっています。私も乗ろうと思えば乗れたのですが、当時の普通列車は、駅に着いてみないと時刻はわからないわ、突然運休になっているわということで、結局乗らないまま幕引きとなってしまいました。チパタット~パダララン間の橋梁が軸重制限で液体式BB罐しか入線出来ないという制約があり、BB罐の営業線からの引退に伴い、列車ごと消えてしまったというわけです。ですので、今後、同区間を復旧するとすれば、先ほど述べたように線路付け替えを含めた抜本的改良が必要というわけです。

ともあれ、現在、チパタットまでは乗れるようになったのですから、まずは先を急ぎましょう。
次回はチパタット駅に到着します。


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