銀河夢急行

公共交通の話題を中心に、幅広く取り上げます。
都合により無予告で投稿を休止することもありますが、宜しくお願い致します。

福岡市営地下鉄箱崎線、西鉄貝塚線との相互乗り入れを完全に断念か??

2022年06月27日 09時19分00秒 | 鉄軌道

昭和51年頃に今の東京メトロ東西線並みの規格で開業した福岡市営地下鉄の箱崎線と空港線✈️。

本来ならば地元の西鉄本線系(標準軌)と西鉄福岡(天神)駅付近にて相互乗り入れすることが筋だろうが、福岡市交通局(←路線バス事業は、もともと皆無)はなぜか当時の国鉄を選びましたね。

国鉄としても、非電化単線でいささか手狭になっていた筑肥線の博多~姪浜間をなるべく早く廃止したかったらしくて、考えようによっては無理もなかったか。

筑肥線の旧ルートと地下鉄空港線はやや南北に離れているようで、当初は旧ルート沿線の利用客は不便を強いられていたような。

旧ルート。その華やかなりし時代は58系ディーゼル急行“西九州”“平戸”、そしてDE10が牽引した普通客車列車も往来していたように思います。

皆さんもご存じの通り、当初の計画では中洲川端駅で枝分かれしている箱崎線と今の西鉄貝塚線(一般狭軌)とも相互乗り入れする筈で、平成13年には実現をみる予定でした。

西鉄側は、それを見込んで貝塚駅ホームの真横に箱崎線からの亘り線や架線の設置まで認めたり、もともと不採算だった西鉄新宮~津屋崎間の廃止も断行。残存区間は高架化の上、複線用地まで用意した箇所も。

しかしながら、この折角の計画も、採算性の問題や赤字幅の拡大、車両更新の費用高騰などで、交渉は荒れに荒れた揚げ句の果て、相互乗り入れ計画そのものの事実上取りやめにまで至りましたね。西鉄貝塚線内にはプラットホームもわざわざ6両編成まで対応した途中駅さえあるのに、関東や関西、それに名古屋地区から見れば宝の持ち腐れの最たる事例であり、何とも勿体ない!! 贅沢な悩みの一つとも言えるのかもしれないね。(苦笑)

さらに悪いことには、ごく最近になって、JR九州が鹿児島本線にも貝塚駅を新設するような意向も示したようで、もはやここまでくると、まさしく九州北部の西蒲線そのもので、ゆくゆくは西鉄貝塚線は全廃されてしまうのではなかろうか?

私自身も、そういう嫌な提言や予想は決してしたくはないが、今のままならば遠からず現実的になろう。

さて、最近は西鉄貝塚線乗り入れに代わる新情報も。福岡空港駅からJR篠栗線の長者原(ちょうじゃばる)駅付近まで地下鉄空港線を延伸させる案ですね。長者原駅からは篠栗線や香椎線等に直通乗り入れさせようというものです。このことは、とある動画サイトを見て初めて知りました。そもそも、地下鉄一本だけで空港まで行けるなんて、今の名古屋市交通局やJR東海、近鉄などから見れば、さぞや羨ましい限りだろうね。

これについて、JR九州では交直両用のE531系の60ヘルツ対応型を導入する案や、819系に準じた蓄電池電車を開発する案、あるいはYC1系を導入する案もあるようだが、さて、結局はどうなるのやら? 交直両用電車は確かに製造コストが高く付きますが、今後に予想される関門区間の電車更新とも関連するだろうから、捨てたものでもなかろうが。うん。

それにしても、あの新しい地下鉄七隈線は、そうした深刻な難問に巻き込まれなくて本当に良かったね。あの路線は西鉄本線系か、あるいは大阪メトロ御堂筋線並みの規格にしても良かったか?とは思いますよ。今の鉄輪リニアによるミニ地下鉄規格では勿体ないほどだが。うん。



最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (M)
2022-06-28 07:43:56
福岡市交通局https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B2%A1%E5%B8%82%E4%BA%A4%E9%80%9A%E5%B1%80

福岡市地下鉄は、
「1981年(昭和56年)7月26日:1号線 室見 - 天神間開業。1000系電車が営業運転を開始。」
「1982年(昭和57年)4月20日:1号線 天神 - 中洲川端間延伸開業、2号線 中洲川端 - 呉服町間開業。」
「1983年(昭和58年)3月22日:1号線 姪浜 - 室見間・中洲川端 - 博多(仮)間延伸開業。国鉄筑肥線との相互直通運転開始。1号線で国鉄103系1500番台電車が営業運転を開始。」
2号線(箱崎線)は1駅ごとのちまちまとした延伸を繰り返しながら「1986年(昭和61年)
1月31日:馬出九大病院前 - 箱崎九大前間延伸開業。
10月13日:1号線 博多 - 福岡空港間免許。
11月12日:2号線 箱崎九大前 - 貝塚間延伸開業(全通)」です。
七隈線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B2%A1%E5%B8%82%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E9%89%84%E4%B8%83%E9%9A%88%E7%B7%9A より「利用状況」参照
七隈線は赤字が続いてました。大阪メトロ規格では過剰投資だったとも思われます。また、小需要の地下鉄にはリニアメトロがもてはやされた時代でしたし。

西鉄貝塚線は2007年4月1日に西鉄新宮~津屋崎間が廃止され、それまでの「宮地岳線」から「貝塚線」に改称されました。
西鉄貝塚線https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E9%89%84%E8%B2%9D%E5%A1%9A%E7%B7%9A

七隈線 ピクシブ百科事典
https://dic.pixiv.net/a/%E4%B8%83%E9%9A%88%E7%B7%9A より「路線名について」参照
西鉄と福岡市は予てより仲が悪いので、西鉄と福岡市地下鉄が相互直通運転の協定を結ぶのは難しかったと思われます。民営化後新駅開業や複線化が進んだ国鉄筑肥線を相互直通運転に選んで正解だったのでしょう。
Unknown (銀河FXR)
2022-06-28 10:04:29
福岡市と西鉄が慢性的に不仲とは全く知りませんでした。あれでは、いつまでたっても相互乗り入れにはおぼつかないだろうね。
福岡市交通局は市営バスを持っていないため、西鉄バスと地下鉄線の乗り継ぎ定期券とか、あるいは乗り継ぎ割引なんて果たして昔からあったのかな?
ともあれ、名古屋市と名鉄がそういう複雑な関係ではなくて本当に良かったと思いますよ。
それにJR鹿児島本線に本当に貝塚駅が出来るようならば、むしろそちらとの相互乗り入れの方が現実的になりそう。但し、E531系に準じた電車を少なくともJR九州は少しでも用意しなければならないが。
Unknown (銀河FXR)
2022-06-28 10:07:07
また、こうした実情ならば、西鉄は貝塚線からの撤退(貝塚線自体の廃止)もあり得るのでは?
仮に名鉄ならば、とうに廃線にしていたと思いますよ。
Unknown (M@いつもと違うデバイス)
2022-06-28 11:49:41
「西鉄バスと地下鉄線の乗り継ぎ定期券とか、あるいは乗り継ぎ割引なんて果たして昔からあったのかな?」

福岡市地下鉄 乗り継ぎ割引
https://subway.city.fukuoka.lg.jp/fare/noritugiwari/
西鉄 乗り継ぎ割引(西鉄貝塚線⇔福岡市地下鉄)
https://www.nishitetsu.jp/train/kippu/lineup/noritsugi/
貝塚線 ピクシブ百科事典より 
https://dic.pixiv.net/a/%E8%B2%9D%E5%A1%9A%E7%B7%9A より「概要」から
「福岡市営地下鉄とは乗り継ぎ割引が設定されているが、適用されるのは福岡市内である三苫駅までで、終着駅である西鉄新宮駅(この駅のみ福岡県糟屋郡新宮町に所在)では適用されない。」
地下鉄箱崎線と西鉄貝塚線貝塚~三苫は乗り継ぎが適用されます。西鉄貝塚線で唯一福岡市外にある西鉄新宮駅は地下鉄との乗り継ぎ割引が適用されません。
福岡市地下鉄 乗車券・料金割引
https://subway.city.fukuoka.lg.jp/fare/
西鉄バス・西鉄天神大牟田線と福岡市地下鉄との連絡定期券や乗り継ぎ割引に関しては全く記載がなく、検索しても一切出てこないので、存在しないものと思われます。
西鉄バスが郊外からの路線も全てが天神・博多駅に集中し、地下鉄のフィーダー輸送になり得ていないことからも、西鉄と福岡市地下鉄のすれ違いの大きさが今も根深いものと思われます。

コメントを投稿