北千里駅【大阪府】(阪急千里線。2013年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
大阪府吹田市北端部に位置する阪急千里線の終着駅で、日本で初めて本格的な自動改札機が設置された駅、そして駅周辺には千里ニュータウンの住宅街が広がっている、
北千里駅 (きたせんりえき。Kita-senri Station) です。
 
尚、写真は2013年撮影で、古いです。現在は駅名標などに変化が生じていると思われます。ご了承下さい。
 
 
駅名  
北千里駅 (HK 95)
 
所在地  
大阪府吹田市  
 
乗車可能路線  
阪急電鉄:千里線  
 
隣の駅  
天神橋筋六丁目方……山田駅   
 
訪問・撮影時  
2013年8月
 
 

北千里駅は築堤高架駅で、線路とホームの下層(高架下)に駅舎・改札口があります。
東西に出入口があり、駅は東西自由通路を兼ねています。各出入口とも段差がありますが、階段のほかにスロープやエレベーターで段差を解消しており、バリアフリーに対応しています。
 
写真は西口です。北東を望む。
駅舎前には事実上の駅ビルである「千里北センタービル」があり、商業施設「dios北千里(ディオス北千里)1番館」が入居しています。
ビル1階部分に出入口があり、やや下がった先に改札口があります。
西口駅前にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バスターミナルとタクシー乗り場が設けられています。
 
 

西口駅前です。西を望む。後方に北千里駅と「千里北センタービル」があります。
駅前広場を取り囲むように「dios北千里」の2番館・3番館・5番館・7番館・8番館があり、正面の7番館には「イオン北千里店(旧・北千里サティ)」が入居しています。
駅前には商業施設が集積していますが、駅から離れると千里ニュータウンの住宅団地が広がっています。
集合住宅と戸建住宅が混在していて、集合住宅は老朽化のため、主に高層住宅へと建て替えが進行しています。
約2km南西には千里中央駅があります。
 
 

こちらは東口です。西南西を望む。
東口は手前に線路と並行する形で府道119号線(千里けやき通り)が延びているため、正面に駅ビルがなく、右側に高架下から連続する形でスーパー「阪急オアシス北千里店」の建屋がせり出しているのみです。
また、地形の関係で駅舎1階と東口2階が同レベルの高さです。1階府道西側歩道の出入口と(階段・EV併設)、府道東側に広がる住宅地(藤白台)へと繋がる歩道橋出入口(スロープ)があり、東側から見ると改札へ行くには橋上駅舎と同じアクセス方法になります。
尚、東口側には駅前広場がありません。北側を東西方向に延びる三色彩道の阪急線ガード西側にバス停留所があります。
 
  

東口駅前です。府道119号を跨ぐ歩道橋より北を望む。左手に東口があります。
分かりづらいですが、駅東側も千里ニュータウンの住宅地が広がっていて、古い集合住宅は建て替えが進行しています。駅東側に商店は見られません。
また、約1km東には大阪大学(阪大)の吹田キャンパスがあります。
阪大の西側には千里北公園があり、公園北側には千里金蘭大学と金蘭千里中学校・高等学校があります。
 
 

高架下1階(東口2階レベル)にある改札口です。南南東を望む。
北千里駅の改札口はこの1ヶ所のみです。右が西口、左が東口です。
北千里駅は有人駅ですが、駅員不在時に備えて改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が6通路設置されていて、右端が幅広通路です。
ちなみに北千里駅は日本で初めて本格的な自動改札機が設置された駅であり、2007年(平成19年)11月27日には鉄道向け自動改札システムの開発・実用化に関して、電気・電子・情報・通信分野における世界最大の学会であるIEEE(アメリカ電気電子学会)より『IEEEマイルストーン』に認定され、阪急は同システムを共同で研究・開発してきた大阪大学・オムロン・近畿日本鉄道とともにこれを受賞しました。当駅の改札口付近には、その受賞を記念した銘板が設置されています(Wikipediaの本文を引用)。
自動改札機の左側にはカウンター形式の有人通路があります。窓口が併設されており、定期券発売所を兼ねています。
改札口の左後方には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります。いずれもICカードチャージ可能です。
トイレと多機能トイレは改札内コンコースにあります。改札外西口側の「dios北千里」1階には通常のトイレがあります。
そして2階の各ホームとの間には階段・上りエスカレーター・エレベーターがそれぞれ設置されています。
改札内コンコースには売店があります。改札外にも以前は売店がありましたが閉店した模様です。右後方(改札外)にコンビニ「デイリーヤマザキ」があります。
また、後方には「阪急オアシス北千里店」の出入口があります。
 
 

1号線に設置されている吊下式駅名標です。電照式です。
2013年撮影で、旧書体(ナール)が使用されており、駅ナンバリング「HK 95」の導入前です。
現在は駅ナンバリングが併記されているはずで、新書体のものに交換されている可能性もあります。
 
 

北千里駅は相対式ホーム2面2線の築堤高架構造で、南南東~北北西方向にホームが延びています。終着駅なのにスルー構造である理由は後述します。
右(西)が1号線、左(東)が2号線で、いずれも上り淡路・大阪梅田・天神橋筋六丁目方面です。基本的に交互発着となり、片側ホームに発着が偏る事はありません。
ホーム有効長は8両分で、ホーム幅は普通ですが2号線の終端方はホーム内に詰所があるため幅が非常に狭くなっています。
上屋は各ホームとも全8両分に設置されています。
各ホームともベンチと冷暖房完備の待合室があり、少なくとも1号線には飲料自動販売機もあります(2号線は不明)。
写真は2号線より天神橋筋六丁目方を望む。
 
 

 

1号線より天神橋筋六丁目方を望む。すぐ先に両渡り線があります。
この先、左側を通る府道119号線と並走しながら千里ニュータウンの住宅街の中を南南東へ走ります。そして右へカーブして進路を南に変え、中国自動車道と中央環状線(府道2号線)をオーバーパスして大阪モノレール線をアンダークロスすると山田駅へと至ります。大阪モノレール線と乗換可能です。
 
 

 

2号番線より終端方を望む。
ホームの先にも線路が延びており、両渡り線の先に留置線が2線あります。留置線の先に車止めがあります。
北千里駅がスルー構造なのは、1967年に北千里駅が開業した頃、阪急は千里線をさらに箕面市方面へ延伸して、最終的には「千里山延長線」として箕面線の桜井駅まで延ばす構想がありましたが頓挫して、1972年に免許を返上して未成線に終わりました。この留置線は延伸を見据えたものですが、北千里駅開業時はさらなる延伸が不透明だったからかホームが頭端構造で、終端部において両ホーム間を移動可能でした。しかし、1970年に近くで日本万国博覧会(大阪万博)が開催され、千里線の輸送力を増強する必要があったため、折り返し設備の増強策として延伸予定区間の一部を留置線として整備しました。その際、両ホームを結んでいた終端部は撤去されました。留置線は延伸後の本線として転用されるはずでしたが、延伸計画が立ち消えになったため、今もこの部分は留置線として役目を果たしています。見方を変えれば、終端部の延伸線は未成線の遺構と言えるかもしれません。
 
 
あとがき  
私が北千里駅で下車(乗車)したのは1999年、2008年頃、2013年の計3度です。1999年は千里線の乗りつぶしのため、2008年頃は単純に線り線を乗り鉄した際、そして2013年は千里線の車窓風景撮影のため、いずれも終着駅ゆえに必然的に下車しました。終着駅なのに相対式ホーム2面2線と中間駅の構造ですが、これは箕面方面への延伸計画の名残です。駅はニュータウンの玄関口といった感じで、西口駅前には「イオン」などの商業施設があります。周辺は千里ニュータウンの住宅街で、以前は5階建ての住宅団地ばかりでしたが、近年は高層の集合住宅への建て替えが進行しています。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、大阪メトロ御堂筋線に乗り換えて1駅南の西中島南方駅で下車します。そして隣接する阪急京都線の南方駅から下り普通電車に乗車して、北千里行きですと終点下車、京都河原町行きなど他の行先ですと途中の淡路駅で北千里行きに乗り換えて終点下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間…11時間弱)。
一方、難波からですと地下街を徒歩または大阪メトロ千日前線で日本橋駅まで行き、堺筋線北行に乗車します。天神橋筋六丁目行きには乗らないで下さい。北千里行きでしたら終点下車。高槻市行きなどの行先ですと途中の淡路駅で北千里行きに乗り換えて終点下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅構内に売店があり、西口駅前にコンビニがあります。一方、駅前に飲食店は少なく、気軽に入れるチェーン店は「ケンタッキーフライドチキン」「サイゼリヤ」くらいでしょうか。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。阪急千里線を乗り鉄の際は、北千里駅ですぐに引き返さずに、ぜひ一度は駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:阪急電鉄のHP、Google地図、Wikipedia)