①なぜ水道路通りなのか
月1回の会議に出席するため、自宅の福岡市中央区赤坂の自宅から城南区長尾の会社までタクシーに乗ってます。最近は慣れて「水道路経由で長尾まで」と運転手に伝えるけど、数年前にその「水道路通り」を知りませんでした。いや、その通りは30年以上前から知ってたのだが、その通りが「水道路通り」であることを知らなかったのです。
「なんで水道路通りなんすかね〜」と数人の運転手に尋ねたが、誰もその答えを持っていません。「水道路」はほぼ100%の運転手が知っているのに。
最近になってその謎を調べていたら、現在の福岡市植物園が平尾浄水場であったことがわかりました。ざっというと、
1916年(大正5年)、曲渕ダムから平尾浄水場に送水管を通す工事が始まった。
1923年(大正12年)、約16kmの送水管が完成し、竣工。
1976年(昭和51年)、平尾浄水場廃止。
1980年(昭和55年)、福岡市植物園として開園。
②福岡市植物園から曲渕ダムまで走ってみよう
植物園からダムまで走ってみようと思ってネットで調べていると偶然、古い文献の一部が見つかりました。ナントカ土木学会の計画資料のようですが、その土木学会は現在、公益社団法人土木学会となってました。
このブログを書くため、再度その文献を検索しながら探すのですが、どういうわけか見つかりません。なので、当時のメモを参考に話を続けます。
去る令和4年6月18日、その区間を走ってみました。その模様はYouTubeにアップしてますが、逆にYouTubeからこのブログに来る方が多いでしょうから、以下にルートを紹介しておきます。動画の中で私が時々見てるメモです。
1. 福岡市植物園南側 スタート
2. 福岡市指定保存樹経由、筑肥新道(現在、YouTubeで6000回再生)
3. 小笹二丁目の信号
4. 境橋 送水管は樋井川を渡ることになるが、現在、その痕跡はあるか?
5. いつもタクシーを降りるところ 水路は病院の下を通ってる?
6. 樋井川1丁目東の信号
7. 油山観光道路と交差
8. 都市高速道路と交差
9. 福岡大学国際交流開会の北側を通過
(この間、住宅街で水道路はないので、一旦離れる)
10. 福岡大学病院南口から梅林登山口へ ☆油山第三接合井
11. 梅林中学校入口信号を通過してセブンイレブン目指す
12. セブンを左折すると森口脳神経外科
(ここから道は真っ直ぐとなる)
13. 早良街道を左折
14. 牧のうどん 道を渡り、サニーの裏へ 旧早良街道を探す
15. ファミリーオート原田に出てくる
16. 道を渡り、旧早良街道を勘で走る
17. 内野公民館 ☆荒平山第二接合井
送水管は、18インチ(約45cm)から14インチ(35cm)
18. 荒平橋
19. 三瀬峠へ続く道にぶつかったら左
20. 豆腐屋さん過ぎて喫茶店があるところ ☆石釜第一接合井
21. 曲渕ダムパークへ
22. 曲渕ダム 堰堤は45m
この日、距離18.19km、2時間52分、1,370カロリーでした。
帰路も走って帰る予定だったが、多々良瀬というバス停でバスに乗車。
③接合井とはなんだ?
専門家ではないので私が理解した範囲で説明します。
辞書的には接合井(せつごうせい)とは、送水管の水圧を抑えるために建設された設備だということ。
当時の土木学会の文献では、自然ナントカ方式とポンプなんとか方式を並記して説明されてました。結局、自然ナントカ方式を選択したと思われ、そこのところ、ちゃんと調べておこうと思ってネットで検索していたが、その文献が見つからず、、、。
ようは、曲渕ダムと平尾浄水場の高低差が約150mあるため、水圧を減圧しなければならないということ。パスカルの原理ですね。さらに送水管の大きさも変えます。
まず、石釜第一接合井でワンクッション。
次に、荒平山第二接合井でツークッション。
最後に、油山第三接合井でスリークッション。
そして、石釜から荒平山の間は、14インチ管(約35cm)。
荒平山からは18インチ管(約45cm)。
こうして曲渕ダムの水は、いい感じで平尾浄水場に溜まるってこと。なんとも、科学的なんだけどアナログな仕組みなんだなと、感心。
最後に。福岡市植物園の中には、福岡市有形文化財として「配水池点検用通路入口」跡が今でも残っています。
これです。。。
と、ここに写真か動画を入れたらいいのでしょうが、まだ行ってません。近所なんでそのうち見に行こうと思ってます。いつか、ここにその動画を貼り付ける所存であります。
以上