ケーブル八瀬駅【京都府】(京福電気鉄道鋼索線【叡山ケーブル】。2009年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
京都府京都市左京区東部、滋賀県との府県境をなし延暦寺がある比叡山の西側山麓に位置する京福電気鉄道鋼索線【叡山ケーブル】の山麓駅で、京都側からの比叡山への玄関口である、
ケーブル八瀬駅 (けーぶるやせえき。CABLE-CAR YASE Station) です。
 
ちなみに叡山ケーブルは12月~3月の冬季に運休しますので、ご訪問の際は事前に運行状況をご確認下さい。
 
尚、写真は2009年訪問時のもので古く、現在は状況が変化していると思われます。ご了承下さい。
 
 
駅名  
ケーブル八瀬駅 (駅番号なし)
 
所在地  
京都府京都市左京区  
 
乗車可能路線  
京福電気鉄道:鋼索線【叡山ケーブル】    
 
隣の駅  
山頂方……ケーブル比叡駅   
 
乗換可能駅  
叡山電鉄:叡山本線……八瀬比叡山口駅まで徒歩5分  
 
訪問・撮影時  
2009年3月
 
 

ケーブル八瀬駅は叡山ケーブルの山麓駅に相当し、ホーム終端部に駅舎があります。
駅舎は1925年(大正14年)の開業当初からのものと思われます。駅舎は2階建てで、2階は事務所として使用されていると思われます。
1階の中央に入口があり、右側面に出口があります。入口の右側には飲料自動販売機が設置されています。
駅外と駅舎の間に高低差がありますが、階段しか設置されておらずバリアフリー非対応です。
駅前広場はありませんが、後方の道路脇にベンチが置かれています。
バス停留所は約50m北西、高野川の対岸を通る国道367号線(若狭街道)沿いに設けられています。
写真は東を望む。
 
 

駅前です。入口より南西を望む。
駅は山の中にあり、駅前に民家はありません。前方を高野川が右から左奥へ流れており、高野川の対岸を国道367号線が通っています。
国道367号沿いには民家や商店が見られます。
高野川沿いには緑に囲まれた道路・遊歩道が並行しており、沿道には茶屋もあります。右へ進むと高野川の橋(西塔橋)があり、国道367号に出られます。
また約200m南西、高野川の対岸の国道367号沿いには以前、遊園地「八瀬遊園」がありましたが、訪問客の減少により「スポーツバレー京都」、「森のゆうえんち」とリニューアルを重ねたものの2001年に閉園し、跡地には現在、会員制ホテル「エクシブ八瀬離宮」が建っています。
そして、右へ進むと200mほどで叡山電鉄叡山本線の八瀬比叡山口駅に到達します(途中、高低差があります)。
 
 

こちらは八瀬比叡山口駅とケーブル八瀬駅を結ぶ遊歩道です。北を望む。
後方が八瀬比叡山口駅、前方の坂上がケーブル八瀬駅です。軽いハイキング感覚で両路線の乗換ができます。
左側には甘味処「わらび茶屋」があり、わらび餅やぜんざいの他、食事も取り扱っています。
そして、「わらび茶屋」の左側を高野川が流れています。
 
 

入口改札口です。東を望む。後方に出入口があります。
自動改札機は無く、有人改札のラッチが設置されています。発車2分前に改札が終了しますので要注意です。
また、交通系ICカード『PiTaPa』などは利用できませんので注意が必要です。
ちなみに、2009年時点ではバリアフリー非対応でしたが、今はどうなっているのでしょうか?
改札口の左手前には窓口と自動券売機があります。叡山ロープウェイとの連絡乗車券も購入できます。
トイレは駅舎右側、出口の近くに設けられています(多機能トイレはありません)。
そして改札の先はホームで、上り階段になっています。
尚、ケーブル八瀬駅と駅前に売店・コンビニはありません。ご注意下さい。
最寄りのコンビニは北約190m、国道367号沿いにある「セブンイレブン」です。
 
 

こちらは駅舎入口右側より北を望む。
駅舎脇の右手に出口の階段があります。山上からのケーブルカーが到着後、駅舎を通らずにこちらの階段から直接駅の外に出る形になります。出口もスロープなどは存在せず、バリアフリー非対応です。
出口階段の右手にはトイレがあります(多機能トイレはありません)。
左側には入口があります。
 
 

駅名標です。終端部に吊下式が設置されています。電照式です。
自駅表示のみのシンプルなデザインですが、国際都市・京都にふさわしく英語表記も書かれています。
「ケーブル」はローマ字ではなく英訳が記載されています。
ちなみに、当駅は1925年に「西塔橋駅」として開業しましたが、1964年に八瀬遊園が開業した事から翌1965年に「ケーブル八瀬遊園駅」へと改称されました。しかし、2001年に八瀬遊園の後継施設が閉園した事から、翌2002年3月に現在の「ケーブル八瀬駅」へと再改称されました。
 
 

ケーブル八瀬駅は頭端式ホーム2面1線で、ケーブルカーでは標準的な構造です。西南西~東北東方向にホームが延びています。
番線は設定されていませんが、乗降分離がなされていて、左(北)が乗車ホーム、右(南)が降車ホームです。尚、終端部(手前側)で乗車ホームと降車ホームは繋がっていません。
ホームは階段状になっています。駅部も勾配がきついです。
ホーム有効長はケーブルカー1両分です。大正期に開業した路線ゆえホーム幅が狭いです。紅葉のシーズンなどは相当混雑すると思われます。乗車ホームの手前側終端部のみ落下防止用の柵が設置されています。
写真は降車ホームよりケーブル比叡方を望む。
 
 

こちらは走行中の車内より終端方を望む。
右が乗車ホーム、左が降車ホームです。
両ホームと線路全体が大屋根に覆われています。
尚、ホーム部の線路ですが、車両点検ができるように下部に空間が設けられています。
 
 

 

分かりづらいですが、2枚ともケーブル比叡方を望む。
上写真、降車ホーム右側には行灯式の駅名標があります。
 
この先、急な上り勾配で東北東へ進みます。すぐに保線用の側線が左から合流しますが、線路はつながっていません。横取装置または線路の付け外しで本線に接続させると思われます。その後は森の中を右へカーブして進みますが、早くも山麓方は眼下に京都の街並みを望めるようになります。そして進路を南東に変えてしばらく登ると中間地点に差し掛かり、ケーブル比叡駅から下ってきた車両と行き違います。その後は左へカーブしながら森の中を登り続け、東寄りに進路を変えて眼下に京都市街を眺めながらさらに登り続けると、山頂駅(山上駅)に相当するケーブル比叡駅へと至ります。ケーブル比叡駅は叡山ロープウェイとの乗換にほぼ特化した駅です。
尚、ケーブル八瀬駅とケーブル比叡駅の高低差は561mと、ケーブルカーとしては日本最大だそうです。
 
 

到着直前の車内より終端方を望む。
終端部で行き止まりになっています。運転室はケーブル比叡駅の方にあります。
そして終端部の先には駅舎があります。右が入口、左が出口です。
 
 
あとがき  
私がケーブル八瀬駅で下車(乗車)したのは2002年、2009年の計2度です。2002年は叡山ケーブルの乗りつぶしのため、そして2009年は叡山ケーブルの車窓風景撮影のため、いずれも終着駅(起点駅)ゆえ必然的に下車(乗車)しました。大正時代の雰囲気が残っている駅で、私の訪問時は春のシーズン到来前だったので利用者がさほど多くありませんでしたが、紅葉のシーズンなどは混雑するのでしょうね。駅は山の中にあって民家が少なく、観光地化されていますが緑が多く、自然を満喫できます。尚、駅近くにはかつて遊園地がありましたが現在は跡地にホテルが建ち、ひっそりとしています。
 
東京からですと東海道新幹線で京都駅まで行き、奈良線に乗り換えて東福寺駅で下車。東福寺駅で京阪本線~鴨東線の出町柳行き電車に乗り換えて終点・出町柳駅まで行き、さらに叡山電鉄叡山本線の八瀬比叡山口行きのみに乗車して終点下車、徒歩5分で到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと淀屋橋駅・京橋駅などから京阪本線の特急・出町柳行きに乗車して終点の出町柳駅で下車。さらに叡山電鉄叡山本線の八瀬比叡山口行きのみに乗車して終点下車、徒歩5分で到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
尚、冬季は運休しますので要注意です。
 
食料・飲料について、意外にも駅近く、北約190mにコンビニがあります。一方、駅前に気軽に入れる商店・飲食店はありませんが、駅前にある「わらび茶屋」では食事も取り扱っています。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京からの到達難易度もさほど高くありません。
京福鋼索線(叡山ケーブル)を乗り鉄の際は、ぜひ一度はケーブル八瀬駅も観察されてみて下さい!
そして、比叡山へお出かけの際はぜひ叡山ケーブルをご利用になり、ケーブル八瀬駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)