けんじいが応援する落合貴之代議士の国政報告会に行ってきた。昨年の総選挙を経て、一段と立派になったと感じた。立憲民主党の代表になってもらいたいほどだ。
講演の始めに、ウクライナを取り上げた。ゼレンスキー大統領は元お笑い芸人、キーウ市長は元格闘家だそうだ。なぜタレント政治家なのか。それは既存の政治家たちがロシアや西側から買収されて腐敗しきったため国民から見放されて、素人が選ばれた結果である。ウクライナから学んだことは「きちんとしたプロの政治家を選ばなければいけないということ。」けんじいの感想:「そういえば今度の参議院東京選挙区の自民党は「元ビーチバレーの選手と元女優」。
それを前置きにして、5つとても内容のある話をしたので概略紹介する。
(1)外交問題では、ウクライナ戦争で国連が機能不全に陥っていることが明らかになった。国連は第二次大戦に勝った5大国に拒否権があるが、このやり方では何も動かない。この機会に多数決にするべきだと言うアジア、アフリカ、中近東の国々の声をバックに、日本が主導して多数決原理に基づく国連改革に努力すべき。
(2)ウクライナ戦争では人口38百万人のポーランドが6百万人の避難民を一時的にせよ受け入れた。隣国が助けてくれる!?日本の隣国である韓国を一番馬鹿にして自分の票にしてきたのが日本の政治家である。日本がウクライナのようになった時、韓国は日本を助けてくれるか。ベトナムから貧しい人を連れてきて搾取同様に働かせた結果、今犯罪者として1番多いのは困窮したベトナム人だ。ベトナムは果たして日本を助けてくれるか。
(3)日本の食糧自給率は下がったままである。他の先進国は経済成長が一段落した後、自給率の引き上げに舵を切った。イギリスでさえ7割まで引き上げている。日本の農業政策はどうなっているのか。大豆や小麦には補助金がつかず、一方で香港の金持ちのための高級ぶどうの輸出に最大の補助金が与えられている。こういう話をすると、「日本は人件費が高いから農業なんかやれません」と言う人がいるが、今やビッグマック指数は日本はパキスタンと同レベル、中国や韓国の方が高い。それほど日本の相対的な実質賃金は低い。スーパーのオオゼキで一番安い野菜は国産のかぼちゃである。自給率引き上げは難しい話ではないのに、老人政治家の頭はずっと何十年も変わっていない。
(4)エネルギー問題では、このところの資源価格の高騰に対し「やはり原発が必要」などという意見が出てきたが、ウクライナの原発にミサイルが飛んだらそれでアウトだ。これに対し太陽光発電であればミサイルが一部を破壊してもそれで終わりということはない。やはり最終目標は再生エネルギーで100%でなければならない。実はそれを100%やっているのがアメリカ軍であることは知られていない(なるほど、アメリカのことだ。原発部門を東芝に売り抜けて、自分はもう次の再生エネルギーに注力していると考えると納得がいく)。
(5)デジタル化について。今、日本製のスマホを持っている人は少ない。そしてそれはほとんどがクラウド化されている。ところがこれを運用できる日本の企業はほとんどない。日本の電子政府の構想もほとんどのクラウド引受先はアマゾンである。日本の自前のクラウドの技術開発は進んでいない。それもそのはず、ここ3〜40年の日本の成長戦略は、新幹線、リニア、原発で全く変わっていない。これでどうやって我々の年金を支えることができるのか。若い人が結婚しないのも経済的な理由である。政治家は何やらカタカナ語を使ってわかったようなことを言っているだけで、新しい成長戦略については実は何もやっていない。
岸田首相になって「新しい資本主義」ということで少しは期待したが、結局はアベノミクスに戻っている。またコロナで亡くなった人の4割は岸田政権になってからであるにもかかわらず、こんなにも支持率が高いのは本当に不思議である。
落合さんの話の骨子は以上だが、続いてゲストとして次の参議院選挙東京選挙区から立候補予定の松尾明弘さん(上)も登壇した。この人はすでに一度衆議院議員をやっていて、「緊張感のない国会、危機感のない政府に本当にこんなことでいいのか」という思いで立候補したと話した。
同氏はNTT出身、ITベンチャー企業を起業したこともあり(その後弁護士にもなったから超秀才だ)、デジタル担当大臣に国会で「日本のデジタル化は20年遅れているがどう思うか」質問したところ、大臣は「みんなで頑張れば大丈夫です」と答弁したそうだ。「まさに自民党一強政治では、全く緊張感がない例だ」と話したほか、やはりウクライナ戦争について一言触れ、「なぜプーチンを止められなかったかと言えば、ロシアに強い野党がなかったからだ」として、立憲民主党への応援を求めた。
なおこの後、参議院全国区に立候補予定の辻元清美(上)、青木愛両氏も挨拶をしたほか、さらに2人が動画であいさつしたが省略する。落合さんは以前の国政報告会で語った通り、自分だけでなく後輩の育成や党全体のことにも力を入れていることがよくわかり、ますます応援しなくてはと思った。