特急「わかしお」「さざなみ」50周年 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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 JR東日本は、来月、房総特急「わかしお」「さざなみ」が運転開始50周年を迎えるにあたり、記念イベントを発表した。いくつかある企画のなかでは、房総半島をグルリと一周するツアーが面白そうだ。
 1972年7月15日、総武本線の複々線化(快速線増設)と東京駅乗り入れが実現した。緩行線しかなかった頃の総武線は殺人的な混雑だったし、多くの乗客が乗り換えた秋葉原駅などの混雑も凄まじかった。それが緩和されただけでなく、快速列車による速達サービスで、千葉方面から東京駅に直行する新しいルートの誕生は、利用者の一人としてとても嬉しかった。
 そしてそれまでは両国駅が始発だった房総方面への優等列車が、東京駅始発の特急列車へと格上げされたのだった。当時、特急はあくまで「特別な急行」だった時代で、房総方面のような短距離での設定は、格式を下げるとか、料金のぼったくりだという批判もあったが、これ以降、国鉄特急の大衆化が進んでいく。
 そして、当時の鉄道少年にとって大事件だったのが、国鉄特急=ボンネット形という概念を変えた183系電車のデビューだった。増備形は非貫通タイプとなり、いわゆるゲンコツ顔の特急電車は、その後の国鉄特急のスタンダードとなった。



 JR化後の1991年、特急「成田エクスプレス」にスジを譲る形で房総特急は京葉線経由に変更。1993年には老朽化した183系の代替として255系がデビュー、さらに2004年からはE257系500番台も参戦している。
 しかしながら、この50年で房総特急を取り巻く環境は激変した。東京湾アクアラインの開業などの影響も大きく、特に内房特急「さざなみ」は運転本数も運転区間も大きく衰退してしまった。