TOMIXから1週間前に発表になった新製品情報を、ポスターを交えた記事が多数投稿されていましたが、紹介されている製品ラインアップに登場しないか、出てきても末席の扱いが目立った製品がありました。それが旧型国電72・73形の2種類のセットです。

 

新集電台車を採用した改良製品として、2020年9月に京浜東北線をイメージした三段窓の基本5両/増結3両のセット(品番98377/98378)、2022年3月に中央線急行/緩行や首都圏線区をイメージした全金車920番台5両の基本セット(品番98464)と、クハ79-300番台後期形を含む3両の増結セット(品番98465)が発売されています。今回は、第3弾として南武線/鶴見線をイメージしたバリエーション製品として、2022年11月に発売予定として発表されています。

 

 トミックスインフォメーション 20220609-1

 

発表内容を紐解きながら、手持ちの旧製品を交えてイメージを再現してみることにします。

 

4両編成で製品化されるのが、「国鉄 72・73形通勤電車(南武線)セット」(品番98489)です。

川崎方から、①クハ79-920番台+②モハ72-500番台(M)+③サハ78(三段窓)+④クモハ73-600番台の偶数車の編成です。

 

①クハ79-920番台は3月に発売された全金車の基本セット(品番98464)、③サハ78(三段窓)はドア窓がHゴム化された三段窓の基本セット(品番98377)と同一製品と思われます。

①クハ79-920番台(写真は旧製品の富山港線色を茶色に塗り替えたものです)

 

③サハ78三段窓のイメージ(写真は、御殿場線セットのサハ78で、塗色は茶色になります)

 

 

目玉となるのが新規開発品として、②モハ72-500番台でドア窓/戸袋窓がHゴム化され、更にアコモ改造されたアルミサッシ二段窓の姿を、また④クモハ73-600番台はモハ72-500番台を先頭車化改造すると共に近代化改造されたアルミサッシ二段窓の姿で、パンタグラフが連結面側に搭載された偶数車を、それぞれ窓上下にシル・ヘッダーが残った姿で再現するとのことで、共に新規製作の台車DT17を履くというものです。

②モハ72-500番台のイメージ(写真は全金車セットのモハ72-920番台T車で代用、台車はDT20がDT17になります)

 

④クモハ73-600番台のイメージ(写真は単品旧製品のクモハ73近代化改造車のパンタを、後方に仮置きしたもので、台車はDT13がDT17になります)

 

参考用として、3形式の台車部分を拡大してみました。

クモハ73近代化改造車のDT13

 

モハ72-920番台のDT20

 

鉄コレのモハ72-970番台のDT17で、新規開発してモハ72-500番台・クモハ73-600番台に装着されることになっています。

 

南武線セットはHG製品で、M-13モーター・新集電台車を装着しています。

 

 

次は、3両編成で製品化されるのが、「国鉄 72・73形通勤電車(鶴見線)セット」(品番98490)です。鶴見方から、①クハ79-300番台(前期形)+②モハ72-920番台(M)+③クモハ73近代化改造車の編成です。

①クハ79-300番台の前期形のイメージ(写真は単品旧製品)です。

 

②モハ72-920番台のイメージ(写真は全金車セットのT車)です。

 

③クモハ73近代化改造車のイメージ(写真は、単品旧製品のクモハ73近代化改造車)です。

 

鶴見線セットは、以前に発売された「国鉄 72・73形通勤電車(鶴見線・全金車編成)セット」(品番92448)のクハ79が920番台から300番台・前期形に変更され、更にM-13モーターと新集電台車を装着している点が異なります。

 

なお、両セットを組み合わせることで、南武線の6両編成を再現することもできます。メーカー資料では、南武線セットの4両編成の立川方に、鶴見線セットのモハ72-920(M)を抜いた2両を連結(6両編成の両先頭車がクハ79)した姿が紹介されています。

 

何れのセットも、両線での運用末期に見られた姿が再現できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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