NO.2681 廃止から5年、福岡~高知線「はりまや号」、使用されていた車両&最終日リポート記録 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 現在、福岡から四国方面へ運行されております高速路線バスと言いますと、現在は四国3都市をダイレクトに結んでおりまして、様々な方々の利用が見られております。

 

 現在運行されておりますのが、福岡~高松線「さぬきエクスプレス福岡号(画像1、四国高速バス運行、香川230あ30-81、2RG-RU1ESDA)」、福岡~松山線「道後エクスプレスふくおか号(伊予鉄バス・伊予鉄南予バス・瀬戸内運輸運行、画像2、伊予鉄バス、愛媛200か56-20、2RG-RU1ESDA)」、そして福岡~高松・徳島・鳴門線「͡コトバスエクスプレス(琴平バス運行)」の3路線でありまして、いずれも四国事業者のみで運行されております。

 

 これら路線のうち、「さぬきエクスプレス福岡号」、「道後エクスプレスふくおか号」は、現在「新型コロナウイルス」の影響によりまして特定日のみの運行となっておりまして、現在は琴平バス運行の「コトバスエクスプレス」が毎日運行という形で運行されております。

 

 (徳島200え・・・2、日野QRG-RU1ESBA?)~平成29年撮影
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 現在、この「コトバスエクスプレス」は、先述のように、福岡~高松~徳島方面間で運行されておりますが、それとともに途中で乗り換えましてそれ以外の都市へと結ぶいわゆる「シャトル便」も運行されておりまして、この事業者らしいネットワークさが見られております。

 

 

 さて、福岡から四国路線の中には、残念ながら廃止となった路線も見られております。今回は、その廃止となりました路線に関しまして、皆様にご紹介してまいります。

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 それが福岡から高知へ運行されておりました「はりまや号」でありまして、平成5年7月に運行を開始しまして運行されていた高速路線バスでありましたが、利用者低迷などの理由で高知発平成29年10月4日・福岡発同年10月5日をもちまして廃止となっております。


 

 「はりまや号」は、平成5年7月に西鉄バス及びとさでん交通の前身でもあります旧土佐電気鉄道・旧高知県交通の3社で運行を開始しておりまして、この「はりまや号」の名称は、高知市にあります「はりまや橋」から取ったものでありまして、高知市の観光名所でもあります所を愛称として採用されておりました。

 

 (西鉄バス、元「はりまや号」専用車(2代目)、3241・三菱KC-MS822P)~その後他路線に転用→廃車
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 この「はりまや号」が最も知られるようになりましたのが、北海道の番組であります「水曜どうでしょう」でこの「はりまや号」が取り上げられた事が話題にもなりましたが、それとともに当時福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)のキャンプ地が高知市でもありましたので、2月のキャンプシーズン時には多くの方がこの「はりまや号」を利用していたそうでもあります。


 

 その後、平成11年に西鉄バスが撤退しまして、さらには一部停車地の追加・廃止がありましたが、「はりまや号」で最も大きな事でありましたのが、平成26年に旧土佐電気鉄道・旧高知県交通・旧とさでんドリームサービスが合併して誕生しました「とさでん交通」となった事が最も大きかったのではないかと思います。


 

 ここからご紹介しますのは、私が収めておりました旧土佐電気鉄道時代・旧高知県交通時代からの「はりまや号」画像をご紹介してまいります。尚、収めておりましたのは平成22年以降でありまして、それ以前の画像は収めておりませんでしたのでご了承いただきたいと思います。


 

 まずご紹介しますのは旧土佐電気鉄道時代の姿であります。旧土佐電気鉄道時代、主に運行されておりましたのが三菱エアロクィーン(高知200か・154、PJ-MS86JP)でありまして、それとともに運行されておりましたのがその下の画像の日野セレガ(高知200か・173、PKG-RU1ESAA)でありました。

 

 (高知200か・154)~平成22年撮影、現在も「ハーバーライナー」で使用中
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 (高知200か・173)~平成26年撮影(「ドラゴンライナー」時)~現在は「竜馬エクスプレス」で使用
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 実際に、これら車が旧土佐電気鉄道時代は運行されておりました。その後、とさでん交通になりましてからはこれら車は「はりまや号」には入らず、他路線に転用されておりまして、現在もこれら車では塗装変更はなされていないようでもあります。


 

 次にご紹介しますのは旧高知県交通時代の姿であります。旧高知県交通時代に運行されておりましたのが画像の日野セレガ(PKG-RU1ESAA)でありまして、これら車に関しましてはその下の画像にもありますようにとさでん交通の塗装に改まっておりました。

 

 (高知200か・205)~平成25年撮影、現在は塗装変更の上「土佐エクスプレス」で使用
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(塗装変更後)
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 (高知200か・207)~平成26年撮影、現在は塗装変更の上「竜馬エクスプレス」・「よさこい号」などに転用
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 (塗装変更後)
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 またこの中には、夜行仕様市販1号車であります日野セレガ(高知200か・161、ADG-RU1ESAA)も「はりまや号」に入る姿も見られておりました。従来の場合であるならば上の画像のようにハイデッカー車が使用されている訳でありますが、このようなスーパーハイデッカー車が入るのもまさにイレギュラーな所かと思います。尚、この車は現在も塗装はそのままで高知空港連絡バスに転用されております。

 

 (平成26年撮影)

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 さらに、この他にもQPG-規制の日野セレガ(高知230あ・209、QPG-RU1ESBA)も「はりまや号」に運行されておりました。この車は、平成24年に旧高知県交通で導入、名古屋線「ドラゴンライナー」を中心に当初は運行されておりましたが、その後福岡線に転用されました際に塗装変更も行われておりました。現在は、この車は「竜馬エクスプレス」に転用されております。
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 さて、ここからご紹介しますのは、最終日であります、去る平成29年10月5日に私が出向きましてその模様を収める事ができておりましたのでご紹介してまいります。まずご紹介しますのは、「はりまや号」専用車が駐車しておりました、西鉄バス愛宕浜営業所からご紹介します。
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 愛宕浜営業所と言いますと、以下画像にもありますように隣接する場所には能古島へ向かいますフェリー乗場、さらに西側にはマリノアシティ福岡の観覧車まで見えるような場所に営業所は存在しております。

 

 (能古島フェリー発着所)
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 (マリノアシティ福岡の観覧車)
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 さて、愛宕浜営業所に戻しますと、1年前の平成28年からこの愛宕浜営業所に所属するようになりました画像の連接バス「FUKUOKA BRT」の姿を見る事ができるようになっておりますし、それ以外にも多くの一般路線バスの車両もこの愛宕浜営業所に所属する車も見られている所でもあります。
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 ここからは、最後の出区までの姿をご紹介してまいります。当時は「はりまや号」専用車をはじめ、本州・四国方面の夜行高速路線バスは、愛宕浜営業所の北側に駐車しておりまして、朝福岡に着きまして、終点であります天神高速バスターミナルから博多営業所を給油などのために経由しまして愛宕浜営業所に駐車しておりました。現在は、岡山線「ペガサス号(両備バス・下津井電鉄)」の姿はなく、鳥取線「大山号(日本交通・日ノ丸自動車)」のみが駐車しております。
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 この日の「はりまや号」専用車は、高知200か・207でありました。この車は、元は高知県交通に所有していた車でもありましたが、現在は以下画像のように塗装も変えまして福岡へ向けて運行されておりました。
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 この車は、その後点検を終えまして愛宕浜営業所を出区します。点検に関しましても、これまでとは全く変わらずして点検を終えたのではないかと思われますし、加えましてこれが最後の愛宕浜営業所からの出区となりましたが、この車がもうこの愛宕浜営業所に高速路線バスとして来る事がない事を思いますと、正直残念でならない印象でもありました。
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 場所は変わりまして、天神高速バスターミナル進入路であります。私は路線バスで移動しておりましたので、既に「はりまや号」の車両は天神高速バスターミナル内に入っておりましたが、発車します21時50分までその進入路で待つ事にしました。

 

 (進入路の所にあります「FTビル」)
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 ちょうどやってきた際には、上の画像の愛宕浜営業所では右端に駐車しておりました、岡山へ向かいます両備バスの三菱エアロクィーン(0511・KL-MS86MP)が入線しておりました。
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 また、同じ四国路線であります松山線「道後エクスプレスふくおか号(伊予鉄道(当時)・愛媛200か54-48、日野QPG-RU1ESBA)」が天神高速バスターミナルから発っている姿も収める事ができておりましたが、四国路線では最も先輩でもあります高知線廃止は、この車に関しましてはどう思っていたのだろうかと思ったほどでもありました。
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 そして、21時50分に天神高速バスターミナルを発ちました「はりまや号」は、新川橋から渡辺通りへと入ってまいります。私は信号待ちの姿を収める事ができておりましたが、何度も述べておりますようにこの日限りで「はりまや号」も廃止となっただけに、その下の画像にもあります「TOSADEN」のロゴも高速路線バスとしては福岡で見られなくなる事を残念に思いつつ収めたほどでもありました。
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 (「TOSADEN」ロゴ)
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 こうして、最後の画像にもありますように、「はりまや号」は次の停車地であります博多バスターミナルへ、さらに北九州を経まして高知へと最後の旅を行ったのでありました。

 

 

 尚、廃止以降の代替機関としましては、先述のように琴平バスが運行しております福岡~高松線「コトバスエクスプレス」で、途中の宇多津駅南口南バス停にて高知方面へシャトルバスが運行されております。前者の方が高知方面へ利用するのが最もな代替機関になりまして、所要時間もさほど変わらないようでありますので、急ぎとなりますと前者の方がいいようではあるようです。

 

(香川200あ11-11、日野LKG-RU1ESBA、東京線運行時)
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 今回は、5年前に廃止されました、福岡~高知線「はりまや号」の姿を、過去画像及び最終日の姿とともにご紹介しましたが、正直もうそんなになるのかと思ったほどでした。正直この路線も画像からもわかりますように様々な車が使用されていた事が伺わせておりましたが、それとともにそんなに廃止にまでなるほど利用者が少なかったのかなと思ったほどでした。そんなこの路線に末期時に使用されていた車両は、他路線に転用されまして残存する姿も見られておりますが、ご覧の皆様もかつてこの路線が存在していた事を存じておきたい方は存じていただければと思います。
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