関東鉄道キハ720形の貫通扉はなぜこんなに引っ込んでいるのか

 

写真1 キハ720形

 写真1は、以前ご紹介した関東鉄道キハ720形です。

写真2 加越能鉄道時代(塗色は除く)

 写真2は、加越能鉄道時代の姿(塗色以外)を写真合成で復元してみたものです。両運転台で、「く」の字形に折れ曲がった顔でした。

写真3 貫通側車端

 加越能鉄道加越線が廃止になって関東鉄道にやってきたのち、客室扉の踏段を撤去し、中央の客室扉に関しては両開きに改造、さらに乗務員室を片方撤去して貫通路を設けました。妻面は「く」の字形のままであるため、貫通扉は写真3のように客室側にかなり引っ込んでいます。

写真4 車内

 写真4は貫通扉を車内から見たところです。車内は「く」の字形になっていません。

図5 平面図

 図5は、貫通側妻構の平面略図(天井から見下ろした状態)です。外面は写真3のごとく「く」の字形ですが、内面は写真4の通り平面です。貫通扉は車体内面と平行に移動するため、貫通路において貫通扉は奥まったところに位置することになります。なるほど、だから外から見ると、写真3のように貫通扉が引っ込んでいるわけですね。

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さかてつでした…