東急創業100周年…?ということなのか、再生産になったマイクロエースの東急7200系譲渡車シリーズ
上田電鉄枠からは東急時代らしい姿に復刻された帯無し仕様の7254Fが製品化
ということで、さっそく眺めてまいりましょう。
パッケージ
2両セットですので、マイクロエースオリジナルの磁石で止めるタイプのケース
上下面は品番や製品名の表記
下面にだけ車両のイラストとマイクロエースらしいお馴染み?のキャッチコピーが明示されています。
裏面
実車の諸説明と室内灯&カプラーの案内など
注意書きがやたらと細かいです。
付属品は全商品共通の修理依頼を除くとステッカーのみ
上田電鉄用との触れ込みですが、上田交通時代に運行されていた快速電車も網羅されているのが嬉しいポイント
鉄コレも含めて大いに活用できるでしょう
ケース収納のウレタンは水色
前回の7200系シリーズは白ウレタンでしたね(笑)
ということで、車両を見てまいります。
上田方先頭車のモハ7254号車
東急時代はデハ7254号車を名乗っており、車両記号を除いた車両番号自体は東急時代から踏襲している車両となります。
前面
マイクロエースらしく、ちょっと線が太目です。
ですが、ちゃんと7200系の顔にはなっていると思います。
一見するとほぼほぼ東急時代そのままに見えますが、大型の渡り板が新設された点は上田時代の識別ポイント
どうやら別パーツっぽいので、東急時代への復元も容易に行えそうです。
上田交通→電鉄の7200系と言えば、運転台側が白Hゴム風で、その他は方向幕も含めて黒Hゴムそのままという姿が特徴的でした…が、製品ではそこまで再現されておらず
拘るなら運転台側のHゴムだけ塗ってあげましょう
側面
ジャッキアップポイントの描写など、鉄コレよりも細かく
ほぼほぼ原形に近い姿になっていますが、ワンマン関係の表記や
上田電鉄のロゴなど、上田電鉄らしさが出ているのも特徴的
更に車端部のコルゲートが特徴的部分
モハ7254号車…元の東急デハ7254号車は1967年9月に増備された初期の編成
今まで全く触れられていなかった部分ですが、7200系は製造時期によりコルゲートの長さに差異があるようで、マイクロエース製品はそれを忠実に作り分けているという恐ろしさ
下のクハ7554号車(東急時代はクハ7511号車、製造は1968年11月)と比べますと、モハ7254号車のコルゲートが長いです。
僅かな差ではありますが、ここまでしっかりと調べ上げて尚且つ作り分けも行ったマイクロエースには感服させられます。
妻面側
マイクロエース製品なので幌を装備
地味に譲渡車を含んでもGMと鉄コレばかりの東急車では珍しかったりしますw
屋根周り
クーラーパーツは前回品と同様、メッシュ部分を屋根板と同一パーツにし、メッシュ部分を除くキセ部分を白の別パーツという構成に
発売当初はメッシュ部分だけ黒に塗り、色の違いを表現できたのでなかなか優れた構成でありましたが、一般的な構成でメッシュ部分を細かく表現し価格もそこそこで入手しやすいGM製品が出てしまったので何とも…という感じです。
勿体ないですが、最終的にはGMの現行製品クーラーに置き換えたいところです。
アンテナ台座の残りは設置済み
台座本体だけではなく、手作業で上部を切り取っているように見えなくもないですが、果たして…?
パンタ周り
パンタグラフはこれだけで別売して欲しいレベル、対してヒューズ箱は配管の表現がちょっとおもちゃっぽくて微妙という感じ
続いて別所温泉方先頭車のクハ7554号車
東洋車の50番台車番を名乗りますが、実は上田交通(譲渡当時)に来た唯一の日立車
他の車両がすべて50番台を名乗っており、制御付随車ゆえに性能差もないので附番が統一されています。
足回りは前回品と完全に共用です。
台車がP-ⅢのTS-707台車から交換された後なので、東急時代に戻すにはかなり厄介な部分
先述の通り、増備時期の違いでコルゲートの長さは短いタイプで、その点も忠実にやろうとすると結構めんどいです。
屋根周り
クハですので、パンタ無し
クーラーの構成などはモハ7254号車と同様です。
アンテナは配管まで再現…されているのは嬉しいですが、太い別パーツなのはちょっとなぁ…という感じです。
ということで、マイクロエース 上田電鉄7200系 帯なし 2両セット のレビュー的なものを書いてみるでした!
久しぶりに登場したマイクロエースの東急7200系譲渡車シリーズ…細かい部分までかなり拘っており、恐らく諸事情で東急時代として出せないのであろう点が非常に残念です。
コルゲートの長さを気にしだすと東急時代として活用するのも難しそうなので、とりあえずこの2両は純粋に上田電鉄の帯無しリバイバル編成として楽しみたいと思います。
そんなこんなで、鉄コレも合わせて大分揃ってきた上田交通→電鉄の7200系シリーズ
実車が5編成のところ4編成揃ってしまい、流石に多すぎ問題はありますが、姿がそれぞれ違いますので良しとしておきます。