初代新幹線0系が引退してはや15年近くたちます。今でも食堂車を組み込んだ全盛期の16両編成や最後まで活躍した6両編成の「こだま」の姿が忘れられませんが、90年代後半の山陽新幹線広島ー博多間では、異様に短い4両のQ編成も走っていました。

 

 

16両で颯爽と走っていた頃の0系と比べると、信じられないくらい短くなってしまった0系Q編成。「ミニ新幹線」と呼ばれた6両のR編成 よりもミニな姿は、鉄道模型のファーストセットのように思えました

 

 

 

もともと4両編成の0系は、通勤・通学利用が多い小倉ー博多間専用の短距離ランナーとして登場したようですが、97年11月のダイヤ改正で運行区間を広島ー博多間に拡大。Q編成は最終的に6本が揃いました。

 

その中では0系最後の現役大窓車となった21-141(1号車)と22-141(4号車)の両先頭車が組み込まれたQ2編成が注目を集めました。

 

 

徳山ー新山口間を走る大窓車組み込みのQ編成。写真は右田ケ岳(山口県防府市)登山中に撮影。編成番号は分かりませんが、Q2編成の先頭車は広島方の22-141がイギリスのヨーク鉄道博物館で、博多方の21-141は四国鉄道文化館(愛媛県西条市)でそれぞれ保存・展示されています

 

 

 

0系Q編成は、車内がリニューアルされていない車両で構成されていたため早々に置き換え対象となり、100系「グランドひかり」を4両に組み替えたP編成が2000年に登場すると、あっという間に消えてしまいました(一部車両は他編成に転用)。

 

 

0系の約45年にわたる歴史の中でQ編成としての活躍期間はわずか4年でした。見た目が短すぎて格好が良いとは言えませんでしたが、世界的な名車が主役の座を降りてなお走り続ける姿に「0系頑張ってるな」と思ったものでした。

 

 

 

 

※姉妹ブログ「歴鉄2番線」では0系の側窓について書いてみました