昨今は新型コロナウイルス禍もどうにか落ち着きつつあり、また感染症にも世界中で注意する習慣もとみに高まっていることから、そろそろ単なる“読み鉄”だけの趣味は一段落に差し掛かりましたね。
そこで、たとえコロナ禍がこのまま収束しても、もう元気な姿で帰って来ることのない国鉄時代のごく日常的な普通電車の写真集を先日、行き付けの書店で見つけ、購入しました。
また、近鉄“ひのとり”とか名鉄2230系、そしてJR東海のN700S、HC85、315各系などは、コロナ禍さ中のデビューとして、いつまでも語り継がれよう。
113系や115系そして103系は昔はよくお世話になりました。乗り心地はお世辞にもあまり良いとは言えなかったが、今の313、315両系デビューにも少なからぬ影響を与えていますね。
また、105、119両系は一見、簡単そうで、実は開発が難しかった1M方式の本格的な新性能電車です。今はハイテク化などで機器自体もコンパクトになり、ごく当たり前に。名鉄でも現存車両はすべて大出力モーターになり、3300系以降のステンレスカーでは、かつてのAL車並みの使い勝手の良さに。昔のSR車は厄介な面がまざまざと。
1M方式の新性能電車は1967年に端子電圧750Vモーターを使用し直並列弱め界磁制御を行い、発電ブレーキを省略したクモユ141系が登場しています。
1977年には同じく端子電圧750Vモーターを使用して直並列弱め界磁制御に発電ブレーキも装備したクモヤ143系が登場して、翌年に抑速勾配ブレーキも装備したクモニ143系が登場してます。
105、119系は運転速度が低い地方ローカル線向けの1M車なので、その観点から開発が難しかったって事ですね。
でも、これは国鉄が103系と同じモーターを使用するのに拘ってたからで、国鉄のプライドをかなぐり捨てて名鉄6000系の技術を導入すれば簡単に出来たと思うのですけどね。
端子電圧750Vモーターを使用して直並列弱め界磁制御に発電ブレーキ付きで、制御段数も多いので滑らかに直加速しますよ。119系は制御段数が少ないのでガクンと発車して、ガクンガクンと加速して乗り心地は悪い印象がありましたね。
しかしながら、当時の国鉄財政はかなり悪化。仕様の変更には費用が掛かるためか、それを敢えて回避したような。
結局、105、119、121各系はMT55型を採用しましたが、永久直列制御という形になってしまいましたね。その点は今なお残念に思います。
さて、間もなくJR東海では315系の4両組成版が2本デビューしようとしていますが、313系との関係も気にはなりますね。