今回も学園都市線ネタとなりますが、6月1日は私のお膝元である札沼線(学園都市線)の桑園~北海道医療大学(現在存続している区間)が電化開業してちょうど10周年となる記念日なのであります。ついこないだの出来事のようだったのに、もうそんなに経つなんて…。時の流れは早いモンですね。

札幌圏のJR路線の中でも、唯一非電化のまま残されていた学園都市線でしたが、JR北海道と北海道などが共同出資する第3セクター『北海道高速鉄道開発』の事業で工事が進められ、念願の電化を果たしたのでありました。このため当別町は新たに3セクに出資しています。そして、長年他線で活躍していた車両のお古(※キハ141系はあくまでも改造車。キハ201は例外だが、学園都市線のために設計された車両ではない)ばかりがあてがわれていた同線にも、ようやくそのための完全な新製電車が投入される事となったのです。急行型気動車キハ56系など、古い車両が比較的多く活躍していた頃から見れば隔世の感でしたね。

 

実はこの電化開業、当初は2012年の元旦からという予定だったのを、使用する車両選定においてJR北海道社内で揉め事が勃発したという事情(※注)があって半年延期せざるを得なくなり、さらに車両が全て揃って完全電車化される10月27日改正までの間は気動車列車が残るという暫定的なモノでありました。

注:この事については本稿で詳細を述べるのは控えるが、2019年10月初版発行の西岡研介著・東洋経済新報社刊『トラジャ JR「核マル」三〇年の呪縛、労組の終焉』436頁~459頁にそれらの事が記述されている。JR北海道の歪な労使関係を含めて興味のある方は一読をお勧めする)

 

その電化開業初日にあいの里教育大駅で撮影した735系A-101編成。同編成は先行して学園都市線電化前のひと月前から既に札幌圏の他線で営業運転に入っていました。本来はこのアルミ製の735系が量産されるハズでしたが、上記の事もあって試作2編成のみに終わり、結局量産はステンレス製の733系という形で進められる事となったのでした。

この時は仕事帰りだったので、業務用のカメラを使って撮影したため画質が悪く、なおかつブレてしまっていますがご容赦を…。

 

 

 

コチラは篠路駅にて撮影した、735系A-101とA-102が2編成揃って営業運転に就いたシーン。元々この6両しか製造されていないため、このように735系6連で運用されるのはなかなかお目に掛かる事ができず、出会えたらラッキーといえるでしょう。背後左のマンション(ダイアパレス)の手前に見える肌色の建物は、学園都市線電化の要である篠路変電所です。

(2枚とも2018年8月5日撮影)

 

 

私が電化開業後の列車に乗る事ができたのは、開業3日目(つまり6月3日)。

その時に最寄り駅から札幌駅まで乗車した初めての電車が、この735系A-101…ではなく、同編成とコンビを組んだ731系G-111編成なのでありました…。写真は折返し列車として石狩当別駅に到着した時のモノ。

 

 

 

さて…学園都市線電化開業と同時にデビューしたのが、735系の量産型版ともいえる733系電車でした。先述の731系で札幌駅に到着後、下り列車として石狩当別駅まで乗車したのがトップナンバーのB-101編成でした。車内の広告類も祝賀ムード一色。

この733系は、従来の731系や735系のロングシートとは異なる新しい座席となり、クッションの厚みが増して座り心地が格段に向上した事が当時印象に残っています。

(以上4枚は石狩当別駅で撮影)

 

 

 

ご承知の通り733系は札幌圏の普通列車で使用される3連タイプの他に、改良版として快速エアポート用としてuシート付6連固定編成で製作された3000番台、さらには北海道新幹線アクセス列車『はこだてライナー』用の1000番台と様々なバリエーションが展開されており、合計121両(36編成)と、今やJR北海道の電車の中で最大勢力を誇る勢いとなっています。

(2枚とも写真はイメージです)

 

 

 

その勢いは留まる事を知らないようで、今後、札幌圏以外における電化路線のワンマン運転化のために2連ヴァージョンが製作されるとの事(※2019年4月9日に発表されたJR北海道のプレスリリースで見る限り、姿カタチはまんま733系だが、形式名まで明言はされていない)。

(画像は上記プレスリリースから抜粋の上引用)

 

 

 

 

投入路線は特に発表されていませんが、現在定期運用されている電車が721系オンリー(※突発的に733系など他形式の運用もあった)の函館本線の滝川以北の他に、老朽化したキハ141系気動車を置き換える目的で、電車列車が特急『すずらん』のみしか運転されていない室蘭本線の苫小牧~東室蘭・室蘭に投入される可能性もあろうかと。実際に、昨年11月25日にはB-102編成が東室蘭駅の構内に留置されているのを函館へ向かう北斗2号の車中から目撃しています。データ収集のための試運転で入線していたのか、詳細は不明ですが…。

(ガラス越しの撮影のため不鮮明で恐縮だが、右の赤い東室蘭駅舎がその証)

 

 

 

さて…再び学園都市線電化の話に戻りますが、先述の通り電化開業当初は暫定的なダイヤであって気動車列車も3割方残されており、10月27日の札幌~北海道医療大学の旅客列車完全電車化までは双方の姿を見る事ができました。しかし…その間に線内において電車と気動車が共演する姿を1枚も撮っていなかったアホな私ではありましたが…(汗)。

今回は電化10周年を記念して、その当時に撮影した写真を並べてみました。

(以上7枚は2012年6月10~11日にあいの里教育大~あいの里公園にて撮影)

 

(以上2枚は2012年6月13日に篠路~拓北の伏籠川橋梁にて撮影。写真手前に見える木が成長し、現在ではこのような写真を撮影する事はできなくなってしまった)

 

 

 

この電化開業を記念して、桑園~北海道医療大学の各駅のB型硬券入場券と、その入場券を収納する台紙付オレンジカードが発売(※オレンジカード2枚付台紙及び無人4駅分の入場券は桑園駅にてセットで発売)され、台紙右側のD型硬券入場券「さよなら気動車列車」とオレンジカードは10月27日の完全電車化のタイミングで発売されたのでした。

残念ながらJR北海道は硬券の新規印刷を完全にやめてしまっており、記念切符の類は全て軟券になりましたが、再び硬券を復活してくれれば、増収にも貢献できるのでは…なんちゃって。

 

 

 

そして…当時のお宝グッズとして、733系をデザインにあしらった電化開業記念のクリアファイルもあったとの事で…。このアイテムは、テツ友のらんちゃん様からの戴きモノです。恥ずかしながら私、当時こんなグッズがあった事を知らなくて…(汗)。私が学園都市線沿線在住という事で、進呈してくださいました。その節はありがとうございます🙇‍♂️

 

 

というワケで、今回は学園都市線電化及び731系電車デビュー10周年の記事でした。あまりまとまりのないブログですみません。尚、本記事で紹介した写真の中には、既に他媒体で発表済のモノも含まれています。ご了承ください。