町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

6000系に代わる汎用車・京王9000系30番台

2022年06月01日 | 京王電鉄(電車・バス)

2001年から2004年に掛けて、京王9000系は8両編成8本の64両が製造されますが、この時点ではVVVFインバーター制御車は都営新宿線のATCと電波干渉する恐れがあった為、将来的な直通を考慮しながらも乗り入れ関連機器の搭載は見送られ京王線内での運用に留まりました。しかし2005514日に新宿線のATCが更新されVVVFインバーター制御車の入線が可能になり都営地下鉄側では10-300形が運転を開始し、京王側も30番台に区分される9000系の10両固定編成を増備、それまで直通に用いられていた600030番台の置き換えが本格化しました。

都営新宿線直通運用に充当される9743F。営業運転で他の編成を連結する事が無い為、8両編成で設けられていた幌座が廃され、帯が途切れなくなりました。また、自動分併装置や伝送変換器も省略されています。

京王線特急運用に就く9737F。通過標識灯が点灯しています。都営新宿線直通運用が主体の30番台ですが、運用に制約が無く編成にも余裕がある為、京王線内でも各駅停車から特急まで全ての運用に充当されます。30番台車は10両編成20本の200両が増備され、これに伴い6000系は2009610日で都営新宿線直通運用から撤退、残った地上線専用車も2011313日で営業運転終了となりました。

車内設備は新火災対策基準に適合させる為に見直しが図られ、配色を白系で統一の上、袖仕切りの形状を変更し妻窓を廃止。ドアもステンレス無塗装のドアになりました。9736編成からは車両間の貫通路と貫通扉幅を拡大し手摺り形状を曲線化、車内案内表示器をLEDスクロールから17インチ液晶画面にするなど更なる設計変更が加わっています。コストダウンの一環ではありますが、京王線専用の8両で採用されていた化粧板仕上げにRの少ない角ばった窓ガラスのドアでないのが個人的には残念なところです。

2010年からは自動放送装置を搭載する改造を受け、その後は都営新宿線内でも対応するように改良されています。大手私鉄にしてはどちらも採用が遅めで、遅れているような感じを受けましたが、最近は近隣他社を凌ぐレベルの接客設備になった印象ですね。

※2017年の記事を修正


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