今回はネタがあまりないので過去にアップしたことがある内容の記事の焼き直しです。

 列車に乗車していて車窓の楽しみのひとつに並走シーンがあります。
 大都市の複々線区間ではよく見られる光景で珍しくもなんともないことですが、新幹線同士となると通常はあまり見られない光景です。そもそも新幹線自体複々線ではないからです。

 しかし、東北・上越新幹線の線路が合流するように近づいて複々線のように並行するようになる埼玉県の伊奈町あたりから大宮駅までの区間では双方の新幹線が並走シーンを繰り広げるという光景に運が良ければ(?)出会うことがあります。
 それは東北(北海道秋田山形)新幹線上越(北陸)新幹線のどちらか、または双方に遅延が発生した場合に特に上り列車で見られることがあります。

 私はこのシーンを2回だけ経験したことがあります。最初は秋田新幹線「こまち」に乗車中、2回目は北陸新幹線「はくたか」に乗車中の時でした。 
 初めて新幹線同士の並走を体験した日、秋田駅からこの列車に乗車したのでした。
 このときは夫婦で冬の秋田県を旅行した帰りでした。もう何年も前のことです。
 とうとう引退した最後の583系秋田総合車両センターに留置されているのを見たり、ミニ新幹線区間である奥羽本線田沢湖線の雪景色を楽しみながらの帰路にアクシデントが発生したのは東北新幹線に入ってからの福島駅付近を走行中のこと…。
 いきなり室内灯が消えて非常灯だけになったかと思うと急減速してトンネル内で列車が停止。
「ただいま宮城県内で強い地震が発生したため送電がストップしており緊急停止しております」
との車内放送が流れました。
 15分ほど停止してから送電が復活して運転が再開されましたが、宇都宮通過時点でおよそ10分ほど、大宮駅到着を知らせる案内放送では6分ほどの遅れとの放送が流れました。
 大宮駅手前の上越新幹線との合流地点から大宮駅までは結構な距離があります。
 進行方向左側の席だった私たち夫婦…ふと窓の外を見ますと隣には北陸新幹線の長野発のE7系が並走しているではありませんか❗
 デジカメを網棚のバッグから取り出す間ももどかしく慌ててスマホをポケットから取り出したのですが、秋田であちらこちらでスマホでも写真を撮ってしまっていたので電池残量が僅かでしたから動画は撮影できませんでした。
 それでもほぼ同じ速度で並走していたので、並走しているのはJR東日本長野新幹線車両センター所属のE7系F3編成であることが判別できるほどに車両の番号までしっかり撮れました。
 大宮駅が近づいて減速してE7系のフルカラーLEDが点灯、長野発の「あさま」であることがわかりました。

 並走したまま大宮駅に同時到着しました。
 合流地点から大宮駅までは東北新幹線の線路が内側を通り、上越新幹線の線路が外側を通るので、東北新幹線とこれを通る北海道・秋田・山形新幹線なら進行方向左側、上越新幹線とこれを通る北陸新幹線なら進行方向右側の窓側席がこの区間に限っていえばオススメです。指定席券を購入するときにはレアケース狙いでこういう買い方をするのもアリかもしれませんね。但し、これは東北新幹線系統、上越新幹線系統どちらかにアクシデントが発生した場合なので期待しない方が…(笑)。
 それにしても大宮~東京間は東北・上越新幹線系統の列車が多いときには4分間隔で運転される過密ダイヤなので遅延が発生するとこのようなシーンが展開されることもあるのです。
 こういうレアケースにさいたま市の鉄道博物館の屋上で撮影していて遭遇できると現場の方々の御苦労をよそに不謹慎ながら楽しめそうですね。

 2回目は北陸新幹線「はくたか」に乗車中の時でした。このときは原因はわかりませんが東北新幹線に遅延が発生していたようで、大宮駅到着前に車窓を何気なく眺めていたら後方からE2系「やまびこ」+E3系「つばさ」がやってきたので急いでスマホを取り出して動画で撮影しました。


 以来…北陸新幹線に乗車すると午後は逆光が眩しいのにコレを期待して進行方向右側の座席を指定してしまう私です。