近代西武通勤車を象徴する「黄色い電車」が姿を消そうとしているそうですね。

現在、西武の「黄色い電車」は2000系と9000系が残っていますけど、どれもその数は知れていると思います。特に通勤で5年近くお世話になった2000系の初期ロットは廃車が進んでいるとのことなので、機会があったら乗ってみたいなと思いますが、「乗ろう」と思って行ったら「もうありませんよ」だったらやだなぁ~。

2000系の後期ロット(新2000系)と9000系はパッと見、どっちがどうなんだかよく判らないのが実状ですが、9000系は登場当時の10両編成は存在せず、4両に切り詰められて多摩湖線や西武園線で使用されているとのこと。黄色は残っているのかどうか・・。

 

そんな「西武の黄色い電車」の元祖が101系であり、2000系や9000系とともに一部車両で黄色を堅持しています(はず)。

それまでは「赤電」と呼ばれた、ベージュとラズベリーレッドというツートンカラーが西武通勤車両の標準色でしたが、101系からレモンイエローが採用されました。また、当時は窓周りにグレーが入れられていて、ツートンカラーだったんですね。

 

元々、101系登場の主たる目的は秩父線対策です。

車体は701系や801系に酷似していますが、勾配用の強力モーターと抑速ブレーキで武装した「山用電車」で、通勤にも使えるということで大量増備されました。1979年からは前面の意匠が変更されたマイナーチェンジ車が登場しまして、営業用車両として現存する101系は全てマイナーチェンジ車になります。

 

画像は、ツートンカラー+非冷房という101系オリジナルの姿。撮影地は秋津-所沢間ですね。

101系はまた、西武通勤用車両で初めての冷房車でもあります。

1972年に試作冷房車が投入され集中式(国鉄のAU75と同仕様のCU-72型)と分散式(CU-16型)を搭載して比較検討した結果、集中式を採用することになり、1973年製造分から新製時に冷房装置を搭載して落成しました。同時に在来の非冷房車も冷房改造されまして、1987年までに完了させています。

 

どの鉄道会社にも同じことが言えますが、西武もまた、段々と「西武らしさ」が失われつつあります。何が「らしい」のかは個々の判断に委ねられますが、私はやはり「黄色い電車」が消えていくことが「西武も変わったな」と思う一因だったりしますし、西武と言えば典型的な「武蔵野」を走る鉄道でした。でも、私が通勤で使っていた2004~2009年辺りはまだ若干残っていた「武蔵野」の風景も、沿線の宅地開発が進んで、全部が全部じゃないけど、「武蔵野」の風情は過去のものになりつつあります。車両の近代化とともに、沿線風景も変わっていくということなんですよね。

 

うん、やっぱり西武は変わりましたね。

 

 

【画像提供】

は様

【参考文献・引用】

ウィキペディア(西武101系電車、同2000系電車、同9000系電車)