皆さま、こんにちは！
旅中、線路がちら見出来る景色と遭遇すると、
胸騒ぎするのは自分だけじゃありませんよね？
その線路が現役ではなく、
廃線跡だったりしたら鼻血が出ちゃいそうですけど。
ちなみに上の画像は廃線跡ではなく
土佐くろしお鉄道中村線の現役の線路です。
国道56号線の伊田港付近で出会った景色ですが、
この付近はハイキングコース
「土佐入野松原のみち」の一部のようです。
全長14.4キロのハイキングコースでしたが、
この先をつき進むと雄大な景観が待ち構えているみたいですね。
自分がここに来た目的はハイキングではなく
土佐くろしお鉄道・有井川（ありいがわ）駅です。
遠くに駅の姿が見えるのですが、出入口は何処に…？
国道を西方に進むと駅の看板が現れました。
今まで、旅中で駅の所在がわからず
何度この看板に助けられたことやら…
駅の出入口がわかって安堵したのもつかの間、
その先にある景色に驚愕しましたよ。
マジでこの先に駅がありますのん？
まさかこの細道が駅前道路だったとは。
とりあえず、言われるがままに進んでみると…
確かに駅に辿り着けました。
有井川駅は集落が近くにあるので秘境駅じゃありませんが、
秘境感ぱねぇっす。
階段を上がると四国の駅でよく見かける、
車掌さんが集札する際の上屋が置かれてました。
この上屋、一見すると古そうに見えますが
竣工年は昭和56年とのこと。
この頃は国鉄職員の職場環境の改善が叫ばれてた時期です。
中村線でワンマン運転が実現したのは
第三セクター化以降の話ですので、
その繋ぎとして設けられたモノではないでしょうかね。
有井川駅は築堤上にホームが設けられた棒線構造の駅でした。
ここで有井川駅の歴史をちょいとだけ。
中村線が開通した昭和45年に設けられた駅で
当時の駅名は東大方（ひがしおおがた）駅。
昭和57年に現在の駅名に改称されたそうです。
こんな中途半端な時期になぜ駅名を改称？と思いましたら、
宮脇俊三先生の著書に経緯が詳しく記されてました。
国鉄は元々、駅の東側にある集落名「井田」を
駅名にする計画だったそうです。
しかし実際に駅がある「有井川」集落が反対したため、
両方の集落が属する
当時の「大方町」を駅名にすることで決着したとのと。
大方町の中心地は土佐入野駅付近にあることから
駅名は「東大方駅」になりました。
ところがその後も有井川集落の気持ちは収まらず、
訴訟問題にまで発展しまして…
結果、昭和57年に現在の駅名に変わったんですって。
有井川集落の皆さんの気持ち、よくわかります。
全国誌（時刻表）に地名が載るか否かは
大きな問題だと思いますよ。
話を駅の様相に戻します。
今ある待合室は国鉄時代からあるオリジナルではなくて、
土佐くろしお鉄道が建て替えしたモノです。
国鉄時代にあったモノは上屋だけの待合所で、
建て替えにより密閉式の待合室に変わりました。
建て替えられた理由はわかりませんけど、
駅の行路から見てもわかるとおり
有井川駅は小高な築堤の上にあります。
ホームから見下ろすと、これだけの高さがあるのですよ。
ここは天気が良い日でも
潮風がそこそこに吹き付いてましたので、
密封式の待合所に建て替えられたのではないでしょうか？
…などと知ったかぶってウンチクを垂れましたが、
居心地がすごく良い駅なので
土佐くろしお鉄道の駅を満喫されたい方にはおススメ！
テーマパークのアトラクションよりも
無人駅の方が数倍楽しいと思います。
それを家族に力説しても理解してもらえませんが。
今週末にTDRに行くのですが、ついでに駅を周りたくてつい言いました。
窪川駅
若井駅
荷稲駅
伊与喜駅
土佐佐賀駅
佐賀公園駅
有井川駅（平成28年10月13日）
土佐入野駅
西大方駅
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