2022年前半のテーマの一つ、「日本の博覧会関連の臨時列車」を取り上げています。

 

第22回目は、福井県敦賀市で1999年に開催された「つるが・きらめき・みなと博21」の臨時列車についてまとめてゆきたいと思います。

 

敦賀港開港100周年記念事業として開催された博覧会ですが、かつては外国航路、とくにヨーロッパ行きの乗客が多数利用した港であったことを後世に伝えるコンセプトにそって、SL列車が会期中の2日のみ運転されています。運転日数からも分かる通り、アクセス列車ではなく、博覧会イベントのひとつという色合いが濃い列車という所感を持ちました。

 

 

  博覧会の概要

 

この博覧会に関しては、Wikipediaを参照させていただきました。

 

会 期 1999年7月18日 〜 8月16日
来場実績 30万人 ※乃村工藝社HPより
会 場

福井県敦賀市敦賀港金ヶ崎緑地(敦賀駅から約3Km)

 

 

  臨時列車の運行概要

 

東京から欧亜国際連絡列車の再現として、博覧会パビリオンのひとつとしての敦賀港から、敦賀駅までSL列車が運転されました。

 

なお、敦賀港駅の駅舎ですが、貨物駅なので旅客用の駅舎はなかったのところ、欧亜国際連絡列車のSL列車が発着するというコンセプトを具現化され、当時の雰囲気を偲ぶ駅舎が博覧会のパビリオンのひとつとして建てられています。

 

運転区間 敦賀 〜 敦賀港
運転日 1999年8月7日、8日
使用車両・編成 SL(C56 160)と 12系客車(編成数不明)
運行
ダイヤ
敦賀→敦賀港(途中駅なし)
9131レ 1号 10:37 → 10:45
9133レ 3号 13:25 → 13:33

9132レ 2号 12:14 → 12:25
9134レ 4号 15:43 → 15:54
備 考 敦賀港はJR貨物の所属駅。現在はコンテナセンターとなっていますが、博覧会開催当時は貨物列車の発着がありました。
片道乗車 乗車券140円+指定券310円 が必要でした。
 

こちらのサイトでSL列車の写真を拝見することができました。

 

 

 

  当時の時刻表紙面での臨時列車

 

当時の時刻表の付録ページに掲載されたSL列車の運転ダイヤです。敦賀港駅に(臨)が付いているのは貨物線での臨時駅のため。当時の敦賀港線での臨時列車については、今回の博覧会特別列車以外でも散見されたようです。

JTB時刻表 1999年7月号より

 

本日は以上です。

 

まとめページはこちらから

 

参考資料: JTB時刻表1999年7月号

参考ページ 敦賀港駅、つるが・きらめき・みなと博21(ともに、Wikipedia)、乃村工藝社の資料サイト