C10,C11の製作 その55:C10のキャブ考察(メーカーでの違い) | 鉄道省半田鉄道局

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1/80鉄道模型(Jゲージ)工作記事を中心に、鉄道と身の回りの出来事を書いてゆきます。
​(平成26年11月8日Yahooで開設、令和元年6月22日こちらに移転しました)

連投になります。ちょっと重要事項です。※肝心の形式名(C10)を間違えましたので、訂正します

C10模型のキャブを観察。左はエッチング板で、キャブ床の縁取りが太いので問題ありません。右はトビーのC10で、こちらはキャブ床の縁が薄いので、こりゃダメですわ。そこでトビーのは薄い縁取りを削り取って、別に厚い縁を付けることにします。

手持ち書籍を動員して、キャブ床、デティールを確認。これは川崎製C101~C1015で、キャブ床全長に渡って太い縁があります。

ところが、汽車会社製のC1016~23の写真を見ると、縁が途中までしか無く、キャブ前方裾の水平部と斜めにリヴェット列が見られます。メーカーでプラクティス差があったのですね。これは新発見か?

C108の宮古時代です。1979年のラサ工業時代に続き、平成元年、釜石線のD51撮影を兼ねて見に行ったのです。これは川崎車輌製なのに、キャブ裾前にリヴェットが見られます。左(上)では斜め のリヴェット列だけですが、右(下)の写真では裾の水平部にもリヴェットが見られます。右の写真で写っているコンクリートの防潮堤、3・11ではここを津波が越えました。「俺、ここを歩いた」映像を見ていて身を切られる思いでした。

C108の戦前の写真はアイゼンバーン「岡山より汽車を求めて・上巻」に載ってました。尾久から岡山に転属してきたものですが、ここにはリヴェットは見られません。ということは、宮古→大井川鉄道のC108は、国鉄現役時代に、別の汽車製のC10とキャブ(外板)を振替えた可能性がありますね。

トビーC10は縁を作り直すので、ついでにリヴェットを追加して「汽車会社製C10」を表現してみることにします。大井川鉄道に出かけて実測するのが理想ですが、写真から何となく寸法を出してみました。

この謎のリヴェット列何者? C10の設計図面では、サイドタンクを後方からオーバーハングして支えるブラケットは平べったい形状ですが(鉄道史料116)、このブラケット形状がC11-3次形の図面では、このリヴェット列と同形状です。汽車会社では、この構造を独自に先取りした可能性がある、というのは読み過ぎかな? 

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