町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

デュアルシートで快適通勤!(2代目)京王5000系

2022年05月15日 | 京王電鉄(電車・バス)

京王電鉄では、2016316日に通勤時間帯に於ける着席ニーズの高まりを受け座席指定制列車の導入を発表しました。これに伴い、デュアルシートを備えた新形式となる2代目の5000系が2017929日から一般の列車で営業運転を開始し、翌年2018222日から京王ライナーとしての運用を開始しています。長らく京王電鉄はオールロングシートの純然たる通勤型電車のみの保有でしたが、遂にその状態が破られることになりました。

相模原線の上り京王ライナー36号に充当される5732F5000系といえば、1963年に京王線の架線電圧1500V昇圧と共に登場し、関東の通勤電車では初の冷房車にもなった名車の誉れ高い初代が浮かびますが、2代目5000系も京王では初となる流線形デザインの前頭部、TIMS(列車情報管理システム・京王呼称K-TIMS)による伝送管理、SiCハイブリッド素子を用いたVVVFインバーター制御、また特徴的な技術として、編成中央のデハ5050形5100に蓄電池ユニットを搭載し電力回生ブレーキ使用時に発生する電力を充電の上で力行の際にこれを使用し消費電力を削減する他、停電時は充電した電力で1ユニットのVVVFを起動させ自力走行を可能にし、駅間や橋梁上などでの長時間停車を防ぐなど数多くの画期的な新基軸を満載しています。

新宿〜高尾山口間のMt.TAKAO号に充当の為、送り込み回送で京王線を下る5736F。現在はライナー主体の運用に戻りましたが、車番が30番台である事から分かるように都営新宿線への直通運転にも対応している為、急行・区間急行・快速に充当され相模原線橋本から本八幡間までロングランする運用も見られた時期がありました。

車内設備(クロスシートモード)は高尾山の木々、桑都とも称された八王子の絹と、多摩の素材と自然をモチーフにし、照明装置は調色機構を備え朝の通勤時は爽やかな白系、帰宅時間帯は暖色系と変えることが出来、天井両側の曲面部に反射する間接照明式で高級感と落ち着きのある空間を作り出しました。車端部は固定式3人掛けのロングシートですが、肘掛けやヘッドレストを装備し可動式座席と同等の掛け心地に仕上げています。サービス機器としては天井中央部にパナソニック製空気清浄機「nanoe」と座席には電源コンセントを装備しており、クロスシートモードの時のみ使用可能としています。

ドア上の他、天井にも枕木方向に配置される液晶画面は17インチワイドタイプで、900030番台とは異なり三菱電機セサミクロを採用しました。戸閉装置も京王初の電気式を採用しています。客用ドアは化粧板仕上げで四隅が角張った窓のE233系で採用しているタイプですが、900030番台はステンレス製のメーカー標準品になり、8000系は車体修理時にドアを他社でも見られる窓の四隅のRが大きい新品に交換している為、こちらも標準品には違いないものの6000系以来の伝統だった角張った窓のドアが図らずも復活する形になりました

今後はデュアルシートでは初となるリクライニング機構を備えた編成の増備が発表されており、新たなバリエーションが増える予定ですが、近い内に予定されている7000系代替の際は、通常のロングシート仕様車なども登場するのか、今後に期待したい形式です。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます (おーじーうえもん)
2022-05-22 06:45:50
ロングシートで
隣の人と肩がふれないというのが
最高ですね
京王線は長距離路線ではないので
ロマンスカー・タイプの車両よりも
通勤の快適さを追求した車両の登場が
嬉しかったです〜♬
Unknown (野津田車庫)
2022-05-22 18:38:57
おーじーうえもん様

コメントありがとうございます。
着席定員は減少していますが、独立型の座席はこの御時世にはピッタリですね。
今年度からはリクライニングシート装備車の増備で更なる運行拡大も検討されているとの事なので、今後に期待です。

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