番外 現在はいわくにバスに移籍しています、かつて九州急行バスに存在した、移籍三菱エアロバスの紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 福岡~長崎線「九州号」を運行します九州急行バスでは、福岡営業所・長崎支社に「九州号」専用車を所属しておりますが、近年では置き換えが進んでおりまして、既に令和2年には西日本車体(西工)架装車は残念ながら姿を消してしまっておりまして、九州急行バスからは創業時から長らく見られておりました西工架装車は全廃へと至っております。
 
 現在は、画像1の日野セレガ(長崎230あ22-04、2TG-RU1ASDA)、画像2のいすゞガーラ(長崎230あ21-91、2TG-RU1ASDJ)のいわゆる「セレガーラ」2車種を中心に見られておりまして、このジェイバス勢の割合も高くなっておりまして、それとともに全車全便4列化を達成するにも至っております。
 
 また、それとともに導入されておりますのが三菱エアロエース(福岡230い11-97、2TG-MS06GP)でありまして、この新顔(令和顔)のタイプも現在は2台導入されております。残念ながら、「セレガーラ」と比べますと少数派である事に関しましては仕方がない所ではありますが、この存在も大きいのではないかとも思う所でしょうか。尚、このエアロエースは平成23年に導入されました2台が廃車売却されておりまして、ついに西工車に次いで純正車両までも姿を消しております。


 さて、今回ご紹介しますのは、平成24年から平成29年まで在籍しておりました、その九州急行バスにかつて存在しておりました、九州急行バスでは近年稀に見る珍しい移籍車両でもありました、画像の三菱エアロバス(長崎200か・766、KL-MS86MM)をご紹介してまいります。この車は、後述のように平成29年に導入されました新車導入によりまして九州急行バスからは離れておりますが、現在は他社におきまして移籍、現在も活躍されております。
 

 この車は平成16年式で、元は関東地方の貸切事業者からの移籍車両でありまして、九州急行バスには平成24年に移籍導入されました。ちなみに、この平成16年式となりますと九州急行バスでは既に平成30年までに廃車となっております福岡200か・889~891に相当する年式でもあります。
 
 
 この車の車体はエアロバスでも従来の車よりも短い11.2メートルの短尺となっております。また座席は貸切時代からの4列シート車であるとともに、後部公式側には画像のようにトイレも後付けされておりまして、窓1マス分がフィルムがかかっている部分に取り付けられております。やはり運行路線を考えますと、後付けとは言え、この車にも取り付けられているのもわからなくはないでしょうか。
 
 (後部トイレ部分)
 

 行先表示は、前部・側面・後部にLED行先表示機が取り付けられておりました。また、車内前方には当初はモニターも設けられておりまして、このモニターは運賃表の代用として使用されておりました。
 
 (前面行先)
 
 (側面行先&モニター)
 
 (後部行先)
 

 この車の運用は、基本的にスーパーノンストップの運用には入らず、予約定員制の福岡空港国際線・嬉野インター経由の便を中心に使用されておりました。やはり座席は4列シートでありましたので、定員がある程度確保されていたのは良かったのではないかと思います。
 
 
 しかし、平成29年に導入されましたいすゞガーラにこの車も置き換える事になりまして、残念ながら九州急行バスからは運用を離脱、廃車となってしまいました。けれども、この車は4列シート車である事が功を奏しまして、現在はいわくにバスに移籍しまして、トイレを撤去した上で、広島~岩国線の車両の一員として引き続き活躍を続けているようであります。
 

 それにしても、九州急行バスの期間はわずか5年ではあった訳ではありましたが、近年稀に見る移籍車であった訳でもありましたので、「変わり種の車」とも言われていた分、この車の存在は正直大きかったのではないかとも思います。何と言いましてもこの車1台しか存在していなかった訳でもありましたのでなおさらではなかったかとは思う所ではあります。とにかく、これによりまして再び全車自社発注車のみに戻っている訳ではありますが、このエアロバスの存在も正直大きかった事には間違いなかったのではないかとは思ってならない所ではあります。