本日2回目の鉄ネタ更新です。

今でこそ、近鉄通勤車両のボディカラーは白(シルキーホワイト)と赤(マルーンレッド)のツートンカラーを採用していますが、オールドファンは画像のようなマルーン1色塗り時代の方がピンとくるのではないかと思います。ツートンカラーを採用したのは3200系が最初だと言われていますが、さらに2000年以降はいわゆる「シリーズ21」で初採用になった、上半身が薄い茶(アースブラウン)、下半身が白(クリスタルホワイト)、そして黄色(サンフラワーイエロー)の腹巻きで構成された塗色も表れましたが、それが全車に及ぶことは無く、「シリーズ21」以前の車両については、マルーン系の旧標準色を堅持しています。どっちが良いかはそれぞれの好みや拘りに委ねることにします。

 

私は最近になってようやく近鉄に乗るようになりましたが、最初に乗った頃、特急車両に関してはまだ “近鉄特急を象徴する” オレンジと紺のツートンカラーがまだ残っていたものの、通勤車両はもう白と赤のツートンカラーと「シリーズ21」色に統一されていて、マルーン1色塗りの車両は絶滅していました。

 

今も昔も「近鉄を撮る」名所になっているのが今里駅。

私も1回だけ行ったことがありますが、鶴橋から布施まで直線が続き、駅での編成写真は勿論のこと、走行写真についても良い感じに撮れる絶好の場だと思います。

そんな今里にやって来たマルーン1色塗りの電車。「8913」と読めますので、8810系だと思われます。

 

近鉄において、 “本格的に” 界磁チョッパ制御を採り入れた先駆けの車両で、1981年に登場しました。4両固定×8本=32両が製造され、以降の量産は9000系(2両固定)と9200系(4両固定)に引き継がれています。

8810系は1編成以外は基本的には奈良線系統で充当されているみたいですが、2000年から延命措置の一環で車体更新が行われ、2020年~2021年にも実施されました。

撮影が1981年ということで、まさに登場当時の貴重な記録になりますが、登場から40年以上が経過してもまだまだ第一線で活躍しているのは称賛に値します。

 

そういえば、近鉄の “本丸” では消滅したマルーン1色塗りですが、子会社の養老鉄道(元近鉄養老線)では往年の近鉄通勤車両を彷彿とさせるマルーン1色塗りの車両が健在ですよね。

 

 

【画像提供】

い様

【参考文献・引用】

鉄道ファンNo.724付録「大手私鉄車両配置表」 (交友社 刊)

ウィキペディア(近鉄8810系電車、同600系電車)