町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

京王7000系・初期車の今後について

2022年05月09日 | 京王電鉄(電車・バス)

京王電鉄は202252日に総額288億円の鉄道事業設備投資計画を発表しました。主な内容は笹塚〜仙川間で推進している連続立体交差化、ホームドア整備などによる駅安全対策、防犯カメラの設置などに関してですが、その中で20211031日に国領〜布田間を走行していた下り特急の車内で発生した傷害事件を受けて、車両併結による車内通路非貫通の解消と対話式非常通報装置に対応する車両新造を進める記述がありました。現在のところ先頭車が中間に組み込まれ、車内の通り抜けが不可能な組成は7000系の10両編成(4両+6)と、8両編成(6両+2)、また90008両+70002両が存在していますが、これらを解消する方針を固めたようです。

新宿側4両+京王八王子側6両の分割可能な10両編成で運用されている7806F。後部6両は7701Fです。コルゲート車体の初期車で構成されるこの組成は、10両編成の運用増加に伴い2010年に8両編成5本を10両固定編成3本、6両編成・4両編成各1本に、続く2011年には8両・6両編成を10両固定編成と4両編成に組み替える工事を行い登場しました。

ビードプレス車体の後期車7805F+コルゲート初期車7705Fで構成される10両編成。上写真と比較すると車体構造や正面の幌座の有無など差異が良く分かります。8000系は10両固定編成化改造前の分割対応編成だった200712月頃に新宿側から4両+6両だった編成を6両+4両に連結位置を入れ替えていますが、7000系では特にそうした事は無く新宿側4両+京王八王子側6両で10両を組成しています。

車内設備は全編成リニューアル済みで、2006年までの施工車は座席袖部が手すりで構成されていましたが、2007年からは大型袖仕切りと7人掛け座席にスタンションポール設置、座面のバケットシート化が施されるようになりました。2006年以前のリニューアル車も編成組み替え工事の際にこれらの改良を実施しています。

2002年度の車内リニューアル施行時から新設された8000系同様のLEDスクロール式の車内案内表示器。開閉時にはドアチャイムも鳴動するようになり、これらの改造で接客設備が一気に80009000系並みの水準に引き上げられました。

京王ライナー用5000系導入に伴う余剰廃車が発生してからも160両が活躍している7000系ですが、非貫通編成の解消に対応する車両新造を進めるとのことで初期製造のコルゲート車を中心に本格的な廃車が開始されそうな予感がして来ました。初期のリニューアル車はVVVFインバーター制御化改造からも19年が経過していることを考慮すると置き換えも妥当ではありますが、代替車として5000系のロングシート仕様車などが登場するのか、もしくは新形式になるのか詳細発表が待たれます。


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