伊予灘ものがたり

2代目の車両に置き換わったJR四国の人気観光列車「伊予灘ものがたり」が、2022年4月から運行を開始しました。
 
今までの「伊予灘ものがたり」はキロ47形の2両編成でしたが、今回の2代目車両は特急形車両の185系気動車を改造した3両編成🚃
 
運行形態は、以下の4本です。
1号、2号という列車名ではなく「○○編」という呼び方になっています。
 
大洲(おおず)」 松山08:26→伊予大洲10:28
双海(ふたみ)」 伊予大洲10:57→松山13:01
八幡浜(やわたはま)」 松山13:31→八幡浜15:50
道後(どうご)」 八幡浜16:14→松山18:17
 

 
それでは、外観と車内を詳しく見ていきましょう。
 

初代の面影が残る外観

外観は、初代車両を踏襲し、1号車から3号車に向かって茜色から黄金色に変わるグラデーションになっています🎨
 
また、185系のヘッドライトはもともと四角いのですが、初代車両に合わせて、わざわざ丸いライトに変更するというこだわりようです。
 
側面には、流れるような雲の形の「ヱ雲」というデザインが大きく描かれています☁️
 
 
1号車「(あかね)の章
窓が大きな1枚窓になったのは、乗客目線でいうと大きな改善点ですね。
 
小さなグリーン車マークがかわいらしいです🍀
⚠️「伊予灘ものがたり」は全車グリーン席です。
 
 
2号車「黄金(こがね)の章
この車両はジョイフルトレイン「アイランドエクスプレス四国Ⅱ」の車両が改造されたものです。
さらにその前身が半室グリーン車の車両だった名残りで、元普通車の左半分の窓が小さく、元グリーン車だった右半分の窓が大きくなっています。
 
 
全体的に初代踏襲の車両にしたのには理由があって、これは沿線の方々に慣れ親しまれた車両が大きく変わってしまうと困惑するであろうという配慮からなのだそう。
 
多くの人の人気を博した「伊予灘ものがたり」のイメージが大きく変わってしまわないようにということなのですね。
 

大きく変わった部分も!

しかし、大きく変わったこともあって、そのひとつが外装の塗装。
今までの観光列車は全てラッピングでしたが、今回の2代目「伊予灘ものがたり」は全面メタリック塗装になりました✨
 
 
今回はお天気がイマイチでメタリック塗装の本領を拝見することができませんでしたが、夕陽に映えてキラキラと光る車両は美しいこと間違いなしです🤩
 
伊予灘に沈む夕陽をモチーフにしたロゴマークも変わらずです。
 
「キロ186 1402」という車両番号にもこだわりがあるのですが、おわかりになりますか?🤔
 
 
キロ186というのは形式なので変化はありませんが、ポイントは「1402」の部分ですね。
「14=伊予」の2号車という意味なのです。
 
そして、3号車陽華(はるか)の」。
こちらは、JR四国の観光列車では初めてのグリーン個室です。
その上、1両がまるまる1つの個室で、今回のリニューアルの目玉になっています😆
 
 
先頭と最後尾に取り付けられているヘッドマークも、バージョンアップ。
裏面にLEDのバックライトが仕込まれていて、マークが浮かび上がって見えるようになっています💡
 
 
それでは、車内にお邪魔しましょう!
 
 

1号車「茜の章」は全27席

1号車は、海側にとカウンター席4名用テーブル席、山側2名用テーブル席という配置です。
海側の4名用テーブル席は、3名以上でないと予約できませんが、それ以外の席は1名でも予約可能です。
 
 
上の写真でもわかるように、山側の2名用テーブル席は床面が10数センチ高くなっていて、海側の景色が見やすいように設計されています👍️
 
またテーブルも初代車両に比べると、大幅にサイズアップしていますので、窮屈感がなくなりましたし、仮に2名用テーブル席で相席だとしても、あまり気にならないように感じました。

 
席と席との間隔も余裕があって、旅行鞄など大きな荷物などを置けるようになりました。
初代車両と比べ、全体的にかなりゆったりした造りという印象です🙌
 
また全席にUSB電源が設置されています(コンセントはありません)
 

緑色のシートモケットには桜の小紋がデザインされ、座席に置かれているクッションには「伊予灘ものがたり」のロゴマークがデザインされています。

 
 
 
また、照明器具がミカンをデザインしたものになっていたり、空調の吹き出し口が個別に調整可能になっていたりといろいろな発見があります。
 
 
他にも、ショーケースに砥部焼の器が飾られていたりと、車内を探検してみるの楽しいです。
 
 

2号車「黄金の章」は全23席

2号車は、海側にカウンター席、山側に2名用テーブル席が並びます。
 
 
2号車のカウンター席には、3区画だけ海向きペアシートがあります🥰
中央に可動式の肘置きがありますが、2名用テーブル席が全て山側席なので、2名利用で海側希望ならば、こちらを狙いたいところです。
 
 
海向きペアシートの席番は、2号車12AB、13AB、14ABです。
 
通常のカウンター席は1脚ずつ独立した造りですが、同じ数字の席ごとに隣り合っていますので、ペアシートが取れない場合には、通常のカウンター席でも大丈夫です😌
 
 
この車両は窓割りもきれいなので、1名利用の場合には、通常のカウンター席を選べば問題ありませんが、特にゆったりできるおすすめのカウンター席が、1号車1A席と2号車1A席。
 
こちらは隣の席とのスペースが空いていて、反対側が壁になっているので、周りに気兼ねなく過ごせます🍃
 
 
前面や後面展望が映されるテレビモニターもすぐ近くですし、1号車1A席なら「みきゃん」も一緒ですので、寂しくありません。
(みきゃんは、移動する可能性もあります😎)
 
また、2名用テーブル席は、1号車と2号車で進行方向になる席のアルファベットが異なりますので、公式HP をよくご確認くださいね。
 
1号車と2号車はどの席を選んでも金額は同じですので、お気に入りの席が確保できるといいですね😉
 

パブリックスペースにもこだわりが

パブリックスペースも紹介しておきましょう。
お手洗いは全部で3ヶ所(女性専用、男女共用、多目的トイレが各1カ所)ずつあり、2号車
~3号車にかけて、まとまって設置されています。
 
 
なお、暖簾の先はグリーン個室なので立入禁止です⛔
 
トイレ内も同様ですが、洗面鉢が砥部焼になっていて、季節のよって取り替えるとのこと。
こんなこだわりが、人気の観光列車として走り続ける所以なのかもしれません。
 
 
また、2号車にはスタンプコーナーもありますので、記念乗車証に忘れずに押しておきましょう。
 

 

スタンプのデザインは初代のものと変わりませんが、サイズがひとまわり大きくなっています。
 
 

3号車「陽華の抄」はスイート

3号車は、最小2名~最大8名で利用できるグリーン個室「Fiore Suite(フィオーレ スイート)」です✨
 
まるまる1両が個室になっていて、号車貸切で利用できる特別な空間のため、1号車・2号車とは料金設定が大きく異なります。
(1号車・2号車のグリーン料金は1,500円ですが、この個室は1室あたり28,000円です。)
 
※3号車個室に乗車した際に撮影したものです。
 
そんなプレミアムな空間ですから、1号車・2号車の乗客は見学を含めて立ち入ることすらできません🙅
 
※3号車のグリーン個室「Fiore Suite(フィオーレ スイート)」の様子は、別記事で後日改めてご紹介しますので、お楽しみに。
 

上質な非日常空間

初代にも数回乗車しましたが、実際に2代目の車両を拝見すると「格段に良くなった」というのが正直な感想です😆
 
コンセプトどおり「レトロモダンな車内で大切な人と過ごす、上質な非日常的空間」に仕上がっています。
 
次回は、実際に「大洲編」に乗車した様子をお伝えします👋
 
↓松山での宿泊は、旧航空会社系のこのホテルがおすすめです(松山駅から徒歩8分)。