函館どつく前停留場 (函館どつく前駅)【北海道】(函館市電本線。2015年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
北海道函館市西部の、造船会社「函館どつく」の本社および函館造船所近くに広がる住宅街に位置する路面電車・函館市電本線の終着電停・終着駅で、函館市最西端の停留場(電停)かつ北海道最西端の停留場である、
函館どつく前停留場 (はこだてどっくまえていりゅうじょう。HAKODATE-DOKKU-MAE Station) です。
 
尚、読みは「どっく」ですが、表記は「どつく」です。
「どつく」は「殴る」という意味の関西弁でもあり、関西人の私は「函館どつく前」の表記を見て「函館を殴る前?」と思ってしまいましたw

 

また、当駅は「弁天町停留場」→「函館ドック前停留場」→「函館どつく前停留場」と、駅名が変化しています。
 
 
電停名 (駅名) 
函館どつく前停留場 (D 23)
(※) 記事内では「函館どつく前駅」「函館どつく前電停」と表記する場合があります。   
 
所在地 
北海道函館市
 
乗車可能路線 
函館市企業局交通部【函館市電】:本線  
 
隣の停留場 (電停・駅) 
函館駅前方・湯の川方……大町停留場 
 
訪問・撮影時 
2015年6月
 
 

函館どつく前駅は南東~北西方向に延びる道道457号線(西部環状線、函館漁港線)の中央部に設置されています。
正式な出入口は写真奥にある横断歩道になると思われますが、こちらの終端部からも道路を横断してホームに出入りする事が可能です。
駅舎は存在しません。また駅外とホーム(安全地帯)の間には段差がありますが、スロープは一切設置されておらず、またホーム幅が車いすに対応した広さになっていません。
また、駅にトイレはありませんが、右側にある弁天台場跡の公園内に公衆トイレがあります(多機能トイレなし)。
そして、駅前広場は整備されていません。トイレのある弁天台場跡前でタクシーが待機している事があります。バス停は約50m西(右後方)の道道457号線沿いに設けられています。
写真は函館駅前方(南東)を望む。
 
 

駅前です。西を望む。
左後方(南東)~前方(西)の道路は道道457号で、左後方に函館どつく前駅があります。
駅西側はいわゆる港湾地区で、南方(左)に住宅地が見られるものの、大半が工場などの事業所で占められています。商店は少ないです。
約140m先の十字路を右へ曲がり、さらに100mほど北上すると、駅名の由来となった「函館どつく」函館造船所の正門に到達します。
また、奥に延びる道道457号を300mほど直進すると函館漁港に到達します。
そして、約500m~700m南の函館山麓には称名寺などの寺院が立ち並んでいます。
約900m南の函館山麓には旧ロシア領事館があり、さらに100m南へ進むと船見公園と山上大神宮があります。
約800m南西の函館湾沿いには函館外国人墓地があり、さらに1kmほど南の海岸には入船町前浜海水浴場が、外国人墓地の約900m南の函館山中腹には函館市斎場があります。
尚、海岸道路は入船町前浜海水浴場で行き止まりになっており、函館山の南側を回り込んで東側の谷地頭方面へ抜ける事はできません。
 
 

駅前です。北を望む。右後方に函館どつく前駅があります。
北側も工場や事業所が多いです。写真奥へ100mほど進むと右手に「函館どつく」の赤レンガ倉庫があります(入れません)。
また、駅東側・南東側は住宅街で、道道457号線沿いには民家や事業所が立ち並んでおり、商店も点在しています。
道道から南へ分岐する道路は函館山に向かって上り坂になっています。道道より北側は港湾地区になります。
 
 

函館どつく前駅は頭端式ホーム2面1線の構造で、南東~北西方向にホームが延びています。
右(北)が乗車専用ホーム、左(南)が降車専用ホームです。番線は付与されていません。
左側の扉での乗降を基本とする路面電車(軌道線)の終端駅でよく見られる構造です。
ホーム有効長は単車1両分、連接車1編成分です。ホーム幅は非常に狭く、車いすの通行は難しいです。ホームドアや転落防止用の固定柵は設置されていません。
上屋は乗車専用ホームの中ほどのみに設置されていますが、降車専用ホームには全くありませんので、雨天時に当駅で下車される際は注意が必要です。
駅名標は安全地帯の標識の上部に設置されていますが、小さくて分かりづらいです。
また乗車ホーム側には時計がありますが、これは1997年に寄贈されたものです。そして乗車ホームの終端部(奥)にはベンチがあります。
出入口は手前側にありますが、終端方からでも出入り可能です。ホームには段差があり、車いすの利用は考慮されていません。但し、ホーム(安全地帯)の両側は車道であるため、入場時・出場時は横断歩道を渡りましょう。

 

そして、函館市電は車内収受方式のため、駅構内に改札設備は存在しません。また、函館市電では西鉄の『nimoca』がベースのICカード『ICAS nimoca』をはじめ、全国相互利用可能なICカード各種を利用できます。チャージは車内で行います。

 
写真は横断歩道より終端方(北西)を望む。
 
 

乗車専用ホームより函館駅前方を望む。
駅部は単線ですが、すぐに複線になります。
この先、住宅街の中を通る道道457号線の中央部を南東へ走ります。右側へ分かれる道路は函館山へ向けて坂道になっています。そして前方に右カーブが近づいてくると、大町駅へと至ります。人工島である「緑の島」への最寄駅です。
 
 

降車専用ホームより終端方を望む。2004年撮影。
車止めはなく、衝突衝撃緩衝具(クッションドラム)が置かれているだけです。これで制御が効かなくなった電車を止められるかどうかは未知数です…。
尚、これより先、函館漁港方面への延伸構想は存在しません。道路も狭く、現状での延伸は困難です。
 
 
あとがき 
私が函館どつく前電停で下車(乗車)したのは2004年、2015年の計2度です。2004年は函館市電の乗りつぶしのため、2015年は函館市電の車窓風景撮影のため、いずれも終着駅ゆえに必然的に下車(乗車)しました。駅は2面1線の路面電車にありがちな終端駅構造で、道路中央にありました。駅前は函館山北麓の港湾地区にあり、駅名の通り周辺は工場が多かったです。休日の訪問だったためか駅周辺は人通りが少なくひっそりとしていました。
 
東京からですと東北新幹線・北海道新幹線で終点の新函館北斗駅まで行き、函館本線上りの「はこだてライナー」など快速・普通列車で函館駅まで行きます。そして函館駅前電停から函館市電の5系統・函館どつく前行きに乗車して終点下車です。若干タイトな日程になりますが、日帰り訪問は可能です(滞在時間…6時間弱)。
一方、大阪からですと新大阪駅から東京まで東海道新幹線を利用して、東京駅から先は上記と同じルートで到達できます。滞在時間約1時間の超タイトな日程になりますが、何とか日帰り訪問可能です。但し、遅延が生じた場合は帰りの列車に乗り遅れる可能性もありますので、無理せず最低1泊はしましょう。
(飛行機の利用は考慮していません→飛行機利用ですと大阪からでも日帰り訪問可能)
 
食料・飲料について、約140m南東にコンビニ「セブンイレブン」が、約150m南東にスーパー「マックスバリュ」があります。一方、駅前には気軽に入れる飲食店がありません。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京・大阪とも到達難易度が相当高いですが、函館市電本線を乗り鉄される際は、函館どつく前駅ですぐに引き返さずに一度は駅も観察されてみて下さい!
  
(参考:Google地図、Wikipedia)