みなさんこんにちは!よしひろよしちゃんです。
前回までに列車に乗ろう!鉄道基礎編と題してJR切符のルールについていろいろご紹介しました。
基礎編だけで、簡単な鉄道旅をお楽しみいただけると思いますが今回から、少し難易度を上げ中級編と題して様々なことをご紹介していきたいと思います。
最近テレワークやリモート授業など遠隔でパソコンなどのオンラインシステムを使うことが多い世の中です。
毎日使っており、このようなことを1度は考えたことないですか?
元祖オンラインシステムって何なんだろう?
★マルス券
新幹線などJR線を利用するときに手にする緑色の紙(切符)一度は皆さんも手にしたことがあるのではないでしょうか。
これを発券する機械が元祖オンラインシステムなんです!
ここは鉄道など交通をメインにしたサイトになっているので、よくご紹介しています。日本で鉄道が誕生したのは1872年10月14日のことです。
創業から長らく切符は手書きで販売されていました。中でも厄介なのは指定席券の発行です。
★出札所(きっぷうりば)
客から指定席券の依頼があると係員は管理センターに電話で問い合わせます。管理センターが空席を探しあれば、手書きで座席番号などを書き込んで販売します。
管理センターには、日付ごと全列車分の台帳があって全て手作業で座席が1つ取ると管理センターの係員は台帳に販売済と印鑑を押し空席管理するいたってシンプルなやり方、手作業であるために1つの指定座席を2人に販売するなどのトラブルもよくあったほか1枚の切符を発券するのに5分〜30分時間を要したそうです。
それでは大変なため開発され1960年2月に初めてオンラインシステムのマルス端末と呼ばれる座席予約専用のシステムが誕生します。
●マルス端末とは
座席指定券類の予約や発券の際に使うコンピュータシステムであります。このオンラインシステムを使い空席検索そして座席を確保し発券することができます。
★マルス1
鉄道博物館(大宮)に展示されています。
これが元祖オンラインシステムです。
第1こだま号及び第2こだま号の2本のみに対応しただけでした。なおこのときは、現在のように印字発券することが、できず窓口係員が書き写して切符を作成していたそうです。
東京駅、名古屋駅、大阪駅などに設置されました。
座席の二重販売などは削減できたと思いますが、まだまだ手間がかかるほか対応している列車が少ないなど課題はたくさんありました。
★マルス101
1964年に運用開始。マルス1は試験的運用でしたがマルス101は全国的なオンラインシステムとして日本初と言われいます。主要駅37箇所に設置されました。またマルスに対応した列車も増え機械による切符発券が可能となりました。
★マルス102
マルス101の運用開始は1964年と東海道新幹線が開通した年で早くからマルスに対応してそうな感じがしますが東海道新幹線がマルスに対応したのは1965年に運用開始したマルス102からであります。
★マルス103
年々指定席列車は増え続けマルス端末も進化していきます。
マルス103は1968年に運用を開始しました。
★マルス104
1970年に運用開始し万国博覧会(大阪万博)の乗客増加に対応しました。
★マルス105
1972年に運用開始しました。この端末から現在まで続く乗車日の1ヶ月前からの販売が可能になりました。(それまでは7日前)また今と同じ100万席の予約に対応したそうです。
★昔のマルス券
ここまでマルス端末は座席を指定するためのオンラインシステムで現在のように磁気が入っていない印字されただけの券で料金券(座席指定券)のみの発券でした。
それを大きく変えたのが
★マルス301
1985年に運用を開始しました。
この端末から現在のような磁気券での発券が可能になり料金券や乗車券はもちろん。定期券も販売できるようになったほか大手旅行会社にもマルス端末が設置されるようになります。
★マルス305
1993年に運用開始。JR発足後初の端末であり各社それぞれの特徴に合わせられたそうです。この頃から企画乗車券もマルス端末で発券ができるようになったそうです。
★マルス501
2002年に運用開始。ここで指定席券売機(みどりの券売機)やインターネット予約(e5489・えきねっとなど)とも連携できるようになったほかIC定期券など各会社の特徴に合わせた切符販売ができるようになりました。
★マルス505
2020年に運用開始し現在使われている端末です。インターネット予約システムの向上のほかチケットレス券にも対応するようになりました。
それでは突然ですが!
みどりの窓口とはどういう意味でしょうか?
★みどりの窓口 看板
間違えてはいけないのが、みどりの窓口=きっぷうりば、ではありません。
答えはここまで紹介しました。
マルス端末が設置されており、JRグループ旅客全社の鉄道線乗車券類(乗車券・特急券・指定券など)を取り扱う窓口のことを指します。
★マルス端末で発券した乗車券
みどりの窓口の由来については従来、手売り(手書き)で販売していた切符が赤や青であったのに対し、機械端末で発券されたきっぷの色は緑色であったからだそうです。
なお、みどりの窓口(きっぷうりば)のカウンターは3方式あり駅の規模などによって異なります。
★クローズカウンター型
小規模の駅によくある方式です。改札窓口と一体化していることが多いです。
★店舗タイプ
中、大規模の駅によくある方式です。
改札口から少し離れた場所にあることが多いです。
★オープンカウンター型
大規模の駅によくある方式です。
改札口からかなり離れた場所にあることが多いです。
それでは、マルス端末が設置されてない駅つまり、みどりの窓口ではない窓口はどうなっているのでしょうか。
★みどりの窓口ではない出札所
★手書きの切符(出札補充券)
みどりの窓口という表記はありません。マルス端末が設置されていないので、オンラインシステムを使い空席検索そして座席を確保し発券することができません。こういった駅では、手売り(手書き)で切符が販売されています。
★POS券
乗車券や自由席券など、空席検索や座席を確保する必要がないものは、POS端末(オンラインシステムが組み込まれていない、プリンターのような機械)や補充券発券機で切符を発券する駅もあります。
★マルス端末とPOS端末の切符(入場券)
マルス券とPOS券では字体が異なるなど少し違いがあります。
しかし座席指定などが必要、つまりオンラインシステムを使い空席検索そして座席を確保し発券する必要がある切符は昔と同じ手書き販売となります。
またPOS端末や補充券発券機がない場所では乗車券も含む全てが常備券または手書き販売となります。
★手書きの座席指定券(補充券)
この場合、切符を購入するのにものすごく時間と手間がかかります。
料金券(座席指定券)などを申し込むと窓口の係員は指定席管理センターに電話で問い合わせ管理センターにあるマルス端末にて空席を探しあれば、センターから駅係員に伝え手書きで座席番号などを書き込んで販売します。
昔と少し違うのは管理センターが台帳管理するのではなくマルス端末にて入力していることです。これにより二重販売は、ほぼ防げていると思いますが時間と手間がかかるほか書き間違いがあることも考えられます。
そのためみどりの窓口ではない窓口では乗車券や自由席券しか発売しない駅や近辺発の座席指定券しか発売しない駅もあります。この場合、お近くのみどりの窓口に行ってくださいなどと言われますが、そこへ行くのに運賃は請求されず特別乗車証(みどりの窓口に行って帰るための切符)を発券してもらえることが大半です。
★JR全線きっぷうりば(JR東海)
なおJR東海は全ての窓口にてマルス端末が導入されているため、みどりの窓口と記載されていない所が多いイメージです。
★みどりの窓口 看板
よく見るとJR全線きっぷうりばの書かれた横に、みどりの窓口のマークがあります。
続いて、みどりの窓口で何かできるのかご紹介します。
①鉄道乗車券類の発売・変更・払い戻し
②イベント券の販売
③JRバスなどのバス乗車券の発売・変更
④航空券の発売・変更・払い戻し
⑤旅館・ホテル券の発売・変更・払い戻し
①はもう皆さんよくご存知でしょう。
★京都劇場
★京都鉄道博物館
★京都鉄道博物館の入館券(マルス端末)
②のイベント券はグループ会社である劇団四季(京都劇場や大阪四季劇場など)の座席指定などができます。かつては宝塚大劇場の指定もできました。劇団マニアでは有名ですがコンビニなどで販売しているチケットぴあなどと別枠でJRは劇場の座席を確保しているためチケットぴあなどで売り切れでも、みどりの窓口ならまだ座席が取れるということがあるそうです。
また京都鉄道博物館の入館券(JR西日本のみ)も事前に購入できますがイベント券に関してはJR各社で販売品が異なるので事前にご確認ください。
③はインターネット予約やコンビニチケット購入などで近年は廃止される傾向にあります。なお大阪駅〜津山駅間を走る中国高速線などは連絡運輸を通じてJR西日本の駅から連絡する場合は販売されています。
下記参照
④⑤はの発売は旅行業務取扱管理者資格を持った社員が在籍しないと発売できないこと。また窓口が混雑する理由などからJR各社グループ会社にある旅行会社に販売を移行しているため現在ほぼ購入は不可能となっています。
また一部旅行会社にはマルス端末がありますが航空券や宿泊券は旅行社の専用端末から発券することが大半でマルス券で出てくることは現在ほぼありません。
★みどりの窓口 広告
かつて、みどりの窓口は乗車券以外にも航空券や宿泊券なども販売され街の旅行会社的な役割も果たしていましたが近年は減少傾向にあります。
それはインターネットの普及や人手不足などが理由であります。
★アシストマルス(みどりの券売機プラス)
みどりの窓口が閉鎖された一部の駅ではアシストマルス(JR西日本ではみどりの券売機プラス)が導入されています。
アシストマルスには受話器がありコールセンター呼び出しボタンを押すと係員と話すことができます。
★みどりの券売機プラス コールセンター
JR西日本の場合は通話先は駅事務室ではなく専属のオペレーターが集約された兵庫県尼崎市にあるコールセンターに繋がるそうです。
通常の指定席券売機でも大体の切符を購入できますが少し複雑な切符や割引証が必要な切符は購入できませんがアシストマルスではコールセンターに繋がり機械上で購入することが可能になっています。
しかし経路数が明らかに多い複雑すぎる切符や特殊な割引乗車券また先程紹介したイベント券の販売はできないそうで、そういった場合は近隣のみどりの窓口へ行く特別乗車証を発行してもらえます。
ここまでの話だと単純な切符はオペレーター対応で簡単に購入でき良さそうですが、JR西日本のみどりの窓口が激減した2022年はSNSでも話題になりました。みどりの券売機がある各駅で混乱しています。
★オペレーター対応の待ち人数画面
特に3.4月は通学定期券の証明がいる時期でオペレーター対応まで45人待ちなどが見られました。実際には4〜8分では難しく20分以上かかったなんて話も聞きます。
★アシストマルスに並ぶ客
アシストマルスに誰も居なければ20分待ち
それなら普通のみどりの窓口に3.4月並ぶのと余り変わりないですが、ここまで並ぶと大変です・・・
なおアシストマルスは1人の対応が終わる事に通話は終了するため上記の画面時にこれだけ並ぶと1人/20分待ちということになります。つまり1時間以上かかることもあるかもしれませんね。
オペレーターとの通話をスムーズにするため駅係員が出てきています。これなら駅係員が直接販売すれば良いじゃないか!とSNSに書いていましたが、どうなんでしょうかね〜
実際ほとんどの駅でかつて使われていたマルス端末は撤去されているそうです。
なんか、かつての管理センターに電話で問い合わせ手書きで切符を販売されている頃に逆戻りしてしまいそうですね。
もうこの状況を見て、みどりの窓口に並ぶ気にはならなくなってきたかも。
私はこれまでインターネット予約は何度もしたことがあったのですが、指定席券売機というものはあまり使ったことがありませんでしたね。
★指定席券売機
最近はみどりの窓口の大行列を見て頑張って指定席券売機を操作する人も増えているようです。たまに関東方面へ行くと皆さん指定席券売機慣れてるなぁー!と思って見ています笑
関西も皆慣れてスムーズになれば良いんだけどね!
★みどりの券売機とみどりの券売機プラス
SNSにはこういう発言もありました。インターネット予約や指定席券売機で自ら操作し購入できているのに発券する際、前の客がみどりの券売機プラスのオペレーター対応ボタンを押し切符が発券できず列車に乗れない。
現在はチケットレス券も普及しつつありますが、まだまだ不可能な区間も多いので難しいところ。
大きい駅に行けば上記写真のようにアシストマルスと通常の指定席券売機があるような所もありますが。小さな駅はアシストマルスのみの駅が多くかなり不安ですね。
★指定券発行機
新幹線が通る大きな駅などに行くとネット予約した切符を発券する専用の券売機がある所があります。
事前に切符を発券できそうな駅を探すことも大切なのかもしれません。
なお発券できる切符はJR各社異なるので注意が必要です。
でも!やっぱり切符購入は対面がいいと思われる方も多いでしょう。そういった方はJR時刻表に掲載されている旅行会社にいって取るのもいいでしょう。
ショッピングモールには高確率で大手旅行会社が入居しています。
★みどりの窓口と日本旅行
また大きな駅に行くと、みどりの窓口隣に駅の旅行センターがある場合があります。
稀にあるのが、みどりの窓口が大行列なのに旅行会社な待ち人数0人ということも。この場合は旅行会社で切符を取ると早いですね!
なお一部の切符などに制約がある場合がありますが大半の場合、旅行会社で切符を取る手数料はJRが負担する形になるので、駅のみどりの窓口で購入する場合と料金は同じです。しかし定期券は購入できません。
★日本旅行(みどりの窓口 専門店)
中には、JRの切符に特化した旅行店もあり駅のみどりの窓口と何ら変わりないですが、意外と見落としがちで結構空いているイメージです。
★旅行会社で発券した切符
駅と旅行店で切符の色及び右側に旅行会社で購入した場合は紫色の数字が印字されるなど若干違いがありますが、機能は同じです。
今回は元祖オンラインシステムをはじめ、みどりの窓口についてご紹介しました。
★手書き(補充券)切符
最後になりますが、優秀なマルス券でも経路数が多い場合や一部の割引乗車券などは発券できず手書き(補充券)発券となることがあります。
今後どのようなシステムになるのか
まだまだマルス端末は進化し続けるでしょう!
ご覧いただきありがとうございました。
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