2021年1月31日から営業運転が始まった、京阪3000系のプレミアムカー。
8000系用のプレミアムカーは改造工事によって誕生しましたが、3000系用のプレミアムカーは新造され、7号車と交換して組み込まれました。
京阪3000系の余剰車両
京阪3000系のプレミアムカーは新造され、6号車に組み込まれています。
その結果、元々、3000系に組み込まれていた7号車(3751~3756)は編成から離脱し、SIVを搭載している元6号車(3551~3556)が7号車に移動しています。
2代目3000系登場時 | ||||||||
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8両編成 | 3000形 | 3500形 | 3600形 | 3700形 | 3150形 | 3550形 | 3750形 | 3050形 |
VVVF・CP | SIV | VVVF・CP | SIV | VVVF・CP | ||||
> | > | < | ||||||
Mc | T | T | T | M | T | T | Mc | |
3001F | 3001 | 3501 | 3601 | 3701 | 3151 | 3551 | 3751 | 3051 |
3002F | 3002 | 3052 | 3602 | 3702 | 3152 | 3552 | 3752 | 3052 |
3003F | 3003 | 3503 | 3603 | 3703 | 3153 | 3553 | 3753 | 3053 |
3004F | 3004 | 3504 | 3604 | 3704 | 3154 | 3554 | 3754 | 3054 |
3005F | 3005 | 3505 | 3605 | 3705 | 3155 | 3555 | 3755 | 3055 |
3006F | 3006 | 3506 | 3606 | 3706 | 3156 | 3556 | 3756 | 3056 |
↓2021年1月30日プレミアムカー導入↓ | ||||||||
プレミアムカー導入後 | ||||||||
8両編成 | 3000形 | 3500形 | 3600形 | 3700形 | 3150形 | 3850形 | 3550形 | 3050形 |
VVVF・CP | SIV | VVVF・CP | SIV | VVVF・CP | ||||
> | > | < | ||||||
Mc | T | T | T | M | T | T | Mc | |
3001F | 3001 | 3501 | 3601 | 3701 | 3151 | 3851 | 3551 | 3051 |
3002F | 3002 | 3052 | 3602 | 3702 | 3152 | 3852 | 3552 | 3052 |
3003F | 3003 | 3503 | 3603 | 3703 | 3153 | 3853 | 3553 | 3053 |
3004F | 3004 | 3504 | 3604 | 3704 | 3154 | 3854 | 3554 | 3054 |
3005F | 3005 | 3505 | 3605 | 3705 | 3155 | 3855 | 3555 | 3055 |
3006F | 3006 | 3506 | 3606 | 3706 | 3156 | 3856 | 3556 | 3056 |
この3000系の余剰となった元7号車(3751~3756)は、いったいどうするのでしょうか?
3000系の余剰車両、どうするの?
3000系のプレミアムカーがデビューする前、京阪にて実施された報道公開で、余剰となった3000系の今後について言及しており、それをマイナビニュースが記載しています。
(前略)なお、今回の見学会の中で、3000系「プレミアムカー」の導入にともない置換えとなる一般車両に関して、今後の活用方法等は未定としつつ、廃車にはしない予定とのコメントも聞かれた。
つまり、「廃車にはしないが、どうするかまだ分からない」ということです。
…ということで勝手に考えてみました。
- 他形式に組み込み
- 3000系を1本増備
可能性としてはどちらかになるかと。
他形式に組み込み
既にちらほら言われている話。13000系に組み込むパターンです。
3000系も13000系も川崎重工業のefACEを採用しているので、規格的には大丈夫そうですが、3000系はセミクロスシートなので、13000系に組み込む場合はロングシート化する必要があります。それに伴って、つり革の配置替え等、レイアウト関係に手を加える必要が出てきます。
ただ、2021年9月25日に行われたダイヤ改正によって減便されているので、輸送力増強を目的として6連や7連に組み込むと、本末転倒になります。
可能性としては、既存の13000系に組み込むよりも、13000系の新造車両に合わせて組み込むということも考えられますが、果たして…。
3000系を1本増備
可能性としては考えられますが、極めて実現が低いであろう、3000系の増備に余剰車両が使用されるという話です。
余剰車両は6両あるので、数を合わせるだけであれば、先頭車両2両を製造すると、8両編成を組成することが出来ます。
ただし、余剰の6両編成は全てT車(牽引車)です。3000系はMT比が3M5Tで、T車の2両にはSIVが搭載、そして1両はプレミアムカーなので、
- 1両を電装改造してM車化(電動車用の台車も必要)
- 2両にSIVを搭載
- 1両はプレミアムカー改造
- 4両目・5両目に簡易運転台設置
という工事が必要になります。車体製造のコストは削減可能ですが、先述した他形式への組み込みよりも費用はかかります。
また、現行ダイヤと利用状況を鑑みて、3000系がもう1本必要なのかを考えると、不要です。むしろ過剰供給になってしまいます。
カギは中之島線の延伸?
3000系の元7号車に余剰が発生してから1年以上は経過していますが、2022年4月時点で車齢は14年に満たない状態です。なので、車体腐食等の劣化に対するメンテナンスを実施していれば、まだまだ持ちます。
その上で、考えられるのが中之島線の延伸です。
中之島線の延伸構想は、中之島から新桜島までの区間であり、大阪IRの開業を前提とした構想になっています。大阪IRは実現に向けて徐々に進んでおり、大阪IRの事業会社である大阪IR株式会社に京阪も出資しています。
とは言え、大阪IRが実現に向けて前進しているのは確かですが、未定の部分も多い状況です。すんなり、大阪IRが実現するとなると、京阪も中之島線延伸に向けて大きく前進するでしょう(文章で書いてしまえば簡単ですが…)。そうなると、必要になるのは車両です。
留置キャパシティは一旦置いておいて、中之島線延伸で車両が必要になってくると、余剰となっている3000系元7号車の出番が回ってくる可能性が出てきます。
もちろん、中之島線延伸に伴って、輸送力増強のために3000系元7号車を他形式に組み込むのもアリですし、淀屋橋~出町柳のプレミアムカーを中之島線でも営業するとなれば、3000系増備という話も浮上すると考えられます。
ただし、これは中之島線延伸が実現に至った場合です。まだ、大阪IRも確定ではなく、大阪IRが確定しないと、中之島線延伸も前に進めることが出来ません。
編集後記
余剰の3000系元7号車、イベントか何かで使って欲しいわね😺
関連リンク
京阪3000系「プレミアムカー」新造車ならではの改良も|マイナビニュース
3000系の余剰車両は色だけ変えて13000系に組み込まれているみたいですね😺