国鉄型車両の前面スタイルを印象付けるものとして、前面窓のHゴムがある。
国鉄後半では、新製車両はもとより既存車両の改造も頻繁に行われた。隙間風を遮るというのが大きかったのだろう。
人気のEF58や旧型国電も多数がその改造対象になった。
ただ、EF58ではファンの支持は得られなかった。未改造の原型窓がもてはやされたのである。スタイルを崩すというのがその理由であったが、Hゴムというより水切りが上部に移動したためと思われる。

しかし、新製時からHゴムであった新型車両はそうでもなかった。スタイルとして定着していたからだろう。
逆にHゴムから金属押さえに変更された車両も113系などで現れた。ゴムの劣化だろうか?
湘南色の113系では、まるで銀ぶちメガネをかけたような顔になった。
EF58とは逆にHゴムの車両に人気が出たのである。京都ではこのL13編成がHゴムで残存した。
その後は岡山でB編成として活躍したが、廃車で関西に戻ってきた時もHゴムのままであった。
やはり、いい顔をしている。