撮り鉄よ直視せよ。これが現実の為体だ。
「えのしま2号」は20:43に新百合ヶ丘を発車。
「えのしま2号」もどうにか大過なく、その旅を終えようとしている。
「スーパーはこね9号」の時みたいな賑やかさはないが、淡々と確実に前に歩みを進めてきた。
早めに身支度を済ませて、知人や他のギャラリーとともに到着を見届け…
あまりの混雑ぶりに、知り合いの方には改めて挨拶できずに終わる。
そしてこの時、二枚の写真を見て何か気づかないだろうか。
明らかに周りより背の高くなった撮影者の姿を。
その中に撮影補助機材の使用禁止ということが明確に書かれていた。
「脚立・足場・三脚・一脚・自撮り棒など」という実例も添えて。
それにもかかわらず、ただでさえ大混雑している行き止まり部のロマンスカーカフェ側の壁には
脚立がいくつも立ち並び、人の行き来に重大な支障を及ぼす為体に陥っていたのである。
あまりの為体に幾度も駅員氏に対処を求めたが、結局手を下すことができなかった。
下手すると大雪崩を起こして惨事を引き起こしかねないのに、どうしてここまで一部の撮り鉄は
補助機材の使用にこだわり、周りの邪魔になるのも厭わないのだろうか。
結局のところ自分自身の力量不足であり、カメラファインダーの範囲内でしか物事を考えられぬ
自分最優先の情けない思考に陥っているのだろうと推察される。
しかしそれで万が一事故が起こったら、いったい誰が責任を取るというのだろうか。
一人の欲求達成のために鉄道はあるのではないことを、改めて自戒していく時ではないのか。
先日の八王子駅での一件も然り、そろそろ周りの我慢も限界を超えていると知る時だ。
言われたくなかったら、やらない。
その極めてシンプルな行動倫理が、何故できないのであろうか!
しかしそれに甘え、やっていいことを自分勝手に拡大解釈してはいなかっただろうか?
嫌悪感とも言える強い憤りを、今も尚持ち続けているからに他ならない。
先日の八王子駅の件ではメディアからの取材申し込みもあったが、今回は応えなかった。
(Twitterの投稿が引用されているものは、無断転載であり一切承諾していない)
まる一日かけて回ってきた余韻など、とっくにどこかに吹き飛んでしまっている。
ホームウェイ87号、藤沢行き。
VSE定期最終列車、発車。
ここでも、一部ギャラリーの悪い癖にいたく心証を害しゲンナリした。
動画を見ればわかるが、少ししんみりとした気持ちを一気に吹き飛ばす奇声悪声の数々。
そこに感動の微塵もないことは、ふざけきった声色を聞いていればすぐにわかる。
その叫び方でなにが「ありがとう!」なのかサッパリわからないし、わかりたくもない。
昭和な自分から一言だけ言うならば、
アンタ、あの娘のなんなのさ。
といったところだろうか。
それだけ酷い幕切れだったことを、あくまで見たまま嘘偽りなく書き残しておきたい。
約2ヶ月半余、これまでのロマンスカー史上で一番、並々ならぬ熱量をもって追い、乗ってきた
VSEの一応の記録の区切りは、一部の撮り鉄マナーや素行の良くない叫びに醒めて終わった。
その後は団体列車も走っていたが、撮影に出向くには至っていない。
それだけ、この3月11日21:06からのおよそ15分間の心証が著しく悪かったからだ。
残念ながら、個々の良心に期待する時代はとっくに終わってしまっている。
撮影補助機材の使用を禁止するなら、鉄道敷地内への持ち込みを一切禁止するくらいやらないと
結局見えないところであわよくば、と抜け駆けしてやり始めるのがいるに決まっている。
今後の風潮如何では、呼び掛けに応え、更に言質を厳しく打っていく事も辞さない構えだ。
【今回の乗車行程】
はこね2号 海老名10:00→新宿10:47
スーパーはこね9号 新宿11:00→箱根湯本12:25
はこね14号 箱根湯本12:35→小田原12:47
はこね20号 箱根湯本13:48→新百合ヶ丘15:02 ※震災時非常停止訓練のため一時約3分遅延
はこね29号 町田15:51→小田原16:34(EXEα)
はこね31号 小田原16:55→箱根湯本17:12
はこね32号 箱根湯本17:25→町田18:30
ホームウェイ81号 相模大野18:54→片瀬江ノ島19:30 ※藤沢駅で機器トラブルのため約6分遅延
えのしま2号 片瀬江ノ島19:57→新宿21:06
…てことで、VSEシリーズ一応の終着駅。
来年秋の完全引退まで、また乗ったり撮ったりせることはあるのかな。
ファミリー鉄道展が再開したら、展示されることもあるのかな。
また可能な時は、その時に。
そして、日常も大切に。
乗り鉄ベースの追跡だから、どうしても鮮度落ちは否めないが…
ダイヤ改正後も日々各所で記録を蓄積しているので、今後もマイペースで出していく所存です。
【完】