東京回遊 2022桜鉄 | 四季の鉄道風景Gallery

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北海道と関東を中心に、四季折々の鉄道風景を公開します。

17年前に亡くなった母はとても心配性だった。ちょっとしたことで重い病気を疑ってくよくよする人だった。母が亡くなった歳に近づくにつれ、自分も母のような性格になってきた。半年ぶり、北海道移住後初めての東京行きは、特定箇所の検診が主な目的だった。結果は問題なかった。晴れて花見ができた。(2022/3/26-4/6)

今回の東京行きは、11泊と長い。宿はホテルではなく、いわゆるウィークリーマンションにした。立地(笹塚)・価格・広さ(2DK)とも申し分なく快適に過ごせた。妻のやっている事業の倉庫整理がもう一つの目的で、滞在中4日間は、そのことに費やした。都内は桜が満開。気を病んでも仕方ないので、宿泊地から近い桜鉄の名所西武新宿線新井薬師前に行ってみた。

平日の朝にもかかわらず、撮影者が数名。重なるような桜並木を想像していたが、枝を切ったのか、それほどではないと感じた。それでも西武2000系と桜が撮れて満足。

東京に戻れば、写真友達にお会いするのも楽しみだった。Dさんとは、箱根と江ノ電でご一緒していただいた。箱根の桜といえば枝垂れ桜。満開の予測が難しいが、大平台では一部が見頃になっていた。この濃いピンクの枝垂れ桜は、数年前、日が落ちたあと旧型車両と撮った。いつか快晴の空の下で思っていたが、念願か叶った。

春風に揺れる枝垂れ桜。ずっと4か月間、モノトーンの世界にいたので、色付きの写真は久しぶり。

箱根湯本の登山電車の登り口に、紅白の桜が咲いていた。これを撮って、小田原で箱根そばを食べ、ロマンスカーで都心に戻った、検診のことなどすっかり忘れる、素敵な時間だった。

翌日は江ノ電。Dさんにお付き合いいただいた。江ノ電は昨年の紫陽花以来で約1年ぶり。満開の桜と「江ノ電もなか」の幟。風にはためく幟がきちっと撮れるまで粘った1枚。ミクロへの拘り、江ノ電の正しい楽しみ方。

嬉しいことに300形が登場してくれた日だった。お顔は鎌倉方だったので、龍口寺の桜に合わせることができた。

江の島駅から近い「常立寺」にも寄ってみた。境内に桜は無かったが、龍口寺裏山の桜が見えたので、湘南モノレールと合わせてみた。

帰りに、京王線上北沢の桜並木に寄ってみた。複々線&立体化工事中なので、この光景が見られるのもあと数年とか。TOPの桜吹雪の写真は同じ場所から撮ったもの。しかし、列車通過時には吹雪にならない。鉄道写真あるある。

そして迎えた特定部位の検診の日(場所は四ツ谷)。結果は問題なかった。これより前に行った全体検診の結果がまだなので、それも気になってはいたが、最大の懸案が解決したので、晴れて荒川線の撮影に向かった。撮影にはJさんに同行いただいた。まずは面影橋から。

写真展で入選されたYさんの写真を見に三ノ輪橋に向かい、久しぶりにYさんともお会いし、三人で荒川二丁目の桜を撮影。

この辺りは典型的な東京の下町で、町工場、木造アパート、レトロな看板など絵になる被写体が多いのだが、変化も激しく、現在再開発中。この光景は来年も見られるのだろうか。

そして締めは飛鳥山。薄暮の時間に到着。

日が沈み、夜桜タイム。街灯に照らされた桜が雪のように輝く。タイミング良く、城北信金桜ラッピング車がやってきた。これが今回の桜鉄のマイベスト!

荒川線を撮った日は、極上の花見日和だったが、その後二日間は雨降り。それでもどうしても撮りたかった場所へ。毎年撮っていた元地元相模線の桜。車両がE130に更新された。ここでの撮影は2年前のコロナ禍始まりの時は季節外れの雪、今回は大雨、なかなか快晴では撮れない。

最終日は羽田発の午後便だったので、朝、世田谷線に立ち寄った。桜はもう終わっていたが、いすみ並み?の一面の菜の花。青の世田谷線を入れて、平和の願う春。来年も健康で桜の季節が迎えられますように。

50年過ごした東京だが、半年ぶりに訪ね、その密度の濃さと選択肢の豊富さに驚いた。北海道のゆっくりした時間の流れとは対極にある感じ。たまに回遊することで、北海道の良さを認識できると思った。次回は、小湊・いすみ、わたらせなどにも足を延ばしてみたい。
桜前線は、あと数週間で北海道へ。もう一度花見ができる。