田んぼのシーナリィ作りの参考に、田染荘を見学して来ました。 | 16番ゲージレイアウトのこと..など

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16番ゲージの鉄道模型レイアウト・白縫鉄道川正線の制作記です。

田染荘(たしぶのしょう)に行って来ました。

 ストラクチャーの工作も残り少なくなり、そろそろシーナリィ工作のことを考えねばなりません。

 絶好のバイクツーリング日和だった週末、田んぼの工作の参考にするため、大分県は豊後高田市の田染荘を見学して来ました。この写真は、田染荘展望台からの全景です。

 田染荘全景

 私の住む久留米から田染荘までは、九州縦貫道~大分自動車道~東九州自動車道経由で2時間程度です。

田染荘(たしぶのしょう)って、どんな所?

 下の写真は、田染荘に立つ看板です。田染荘では、「田園空間博物館整備事業」と銘打った整備が行われました。これは通常の圃場整備とは異なり、「田んぼの形状を変えない」、「水路をコンクリートにしない」、「田越灌漑(たごしかんがい)を残す」、等の手法で、荘園村落景観を保全すことを目的にした整備工事らしいです。

 私のレイアウト、白縫鉄道川正線の田んぼも、未だ圃場整備が実施されておらず、田越灌漑が行われているという想定なので、参考のため、ぜひ、訪れたいと思っていた場所でした。

田染荘整備工事説明看板

田越灌漑(たごしかんがい)って何?

 圃場整備が実施された田んぼでは、用水路と排水路が整備され、田んぼ1枚ごとに、用水路からの取水と、排水路への排水が行われます。

圃場整備後の田んぼの水の流れ

 これに対し、圃場整備が行われる前の田んぼでは、用水路と排水路は区分されず、取水する水路と排水する水路が同じである場合があります。

 また、すべての田んぼが取水するわけでなく、上の田んぼから溢れた水を下の田んぼへ流し、順番に灌漑を行うことがあります。これが田越灌漑です。

 下の図は、上の看板を拡大し、水の流れを加筆したものです。

 赤い線が道路、青い線が水路、青い矢印が加筆した水の流れです。矢印は、あくまで模式図です。田染荘の実際の水の流れは、もっと複雑です。

 田染荘では、水路が上から下まで続いていますが、もっと原始的な田越灌漑を行っている棚田なんかだと、途中の水路が存在しないこともあるらしいです。

田越灌漑模式図

田染荘の風景

風景写真1:緩やかな段差の棚田がありました。荘園村落景観が保全された風景です。wikipediaによれば、荘園って、8世紀から16世紀にかけて存在し、この期間を日本の中世と呼ぶそうなので、この棚田、”中世の風景”なんですね。

中世の棚田風景

 

風景写真2:わかりにくいですが、上の畦とと下の畦、同じ位置が崩れていました。”田越しの水”の通り道でしょうか。レイアウトでも再現してみたいですね。

崩れた畝(田越しの水の通り道)

 

風景写真3:田越の水が最後に落ちる水路です。意外と幅がありました。

田越しの最後の用排水路

 

風景写真3:耶馬渓や国東半島に特徴的に見られる岩山と、田園の組み合わせって独特ですよね。

田染荘の岩山と田んぼ

 

 

 田染荘の見学を終えた後は、豊後高田市の「HOTEL AZ」に宿泊しました。HOTEL AZは、郊外型ロードサイドホテルのチェーンで、居酒屋やレストランも併設され、コストパフォーマンスの高いホテルです。乗り鉄では使いにくいですが、ツーリングには使い勝手が良いです。

ホテルAZ豊後高田店

 

 ホテルの居酒屋で食事です。大分名物の「とり天」は、非常に美味です。いつもの晩酌より、はるかに多い飲酒量でした。

ホテル居酒屋での夕食

 

 今日(R4.4.10)、久留米に帰ってきましたが、緊急工事とやらで、湯布院まで高速が通行止めでした。

 そのため、久しぶりに湯布院日田往還を走り、美しい風景を堪能することができました。

 下写真は、バイク雑誌にも時々紹介されるビュースポットで、湯布院日田往還から、ちょっと脇にそれた所です。圧倒されるような由布岳の山容を楽しみました。

由布岳大展望

 

 念願の田染荘を訪ねたことで、私の頭の中で、レイアウトの水路の配置が、具体化しつつあります。

 やっぱり、実物の観察って大切ですね。いつも書いてますけど、鉄道模型って、奥が深いなぁ。

 本日も、ご訪問ありがとうございました。