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日本各地に季節営業するJRの臨時駅がいくつかあります。    水戸の偕楽園の最寄り駅であるJR東日本 常磐線偕楽園駅もそのひとつです。     3月の中旬の週末、天気も良く、急に春めいてきて梅も満開近くになってきたので水戸線の駅訪問にあわせて久しぶりに偕楽園駅を訪問してきました。  (見出し写真)

偕楽園駅はかつては梅まつりのシーズン中は平日も各駅停車が臨時停車していたのですが、最近は3月中旬の週末および春分の日くらいしか臨時停車しなくなり、今年は全部で5日間のみの営業期間となっています。 (ちなみに2020年は7日、2021年は4日の営業でした。)

偕楽園駅は下り線路にしかホームがなく水戸方面からは停車する列車がないので、もっぱら東京方面からの観光客が臨時停車する特急列車で大勢訪れているようです。  (写真は梅見客でにぎわう偕楽園駅の様子と上り線を通過する特急列車です。)
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以前の偕楽園駅は仮設駅の雰囲気が満載でしたが、多くの観光客を捌くためか営業期間は短くなりましたが駅舎は常設の立派なものになりました。  (写真は2013年当時の偕楽園駅と現在の偕楽園駅の様子です。)
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営業期間が短い駅の第一位は何といってもJR四国 予讃線の津島ノ宮駅です。    この駅は香川県の海岸寺と詫間のあいだにある駅で、例年8月4日と5日に開催される津島の宮の大祭の2日間だけ普通列車が臨時停車します。    津島ノ宮は子供の守り神なのでお祭りには子連れの参拝客が大勢列車から降りますが、ホームがカーブ区間にあるため停車した列車が傾斜しており、バギーを押している子連れのお客には乗車/下車が難しい駅です。  (写真は2012年に撮影した津島ノ宮駅の様子です。)
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コロナ禍でここ2年間、津島ノ宮の大祭も実施されていませんので、津島ノ宮駅もここ2年間開業されていません。   今年どうなるかは未定ですが津島ノ宮へ渡る狭い桟橋は密の状況が避けられず、実施されたとしてもいろいろな制約がかかるものと思われます。   (写真は大祭開催時の津島ノ宮と桟橋の様子です。) 
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偕楽園駅と同程度の営業期間なのがJR九州 長崎本線のバルーンさが駅です。   この駅は毎年11月の上旬に開催される佐賀バルーンフェスタの期間中だけ開業される駅で、バルーンフェスタの期間に応じて年1回、1週間程度営業されます。    この駅は以前は足場材を使った仮設の駅でしたが、バルーンフェスタに訪れる多くの観光客に対応するため、現在は立派なホームが常設されています。   (写真はバルーンフェスタ開催中のバルーン佐賀駅の様子です。)
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津島ノ宮、偕楽園ともに営業期間においても前後の駅で駅名標板が変更されることはありませんが、バルーンさが駅だけは全国から観光客が訪れるためなのか、わずかな営業期間ではありますが前後の駅の駅名標板が変更されます。  (写真はフェスタ開催中の鍋島駅、久保田駅の駅名標板です。)
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久保田駅の駅名標板は通常のとなりの駅である鍋島の表記部分だけ、毎年張られるシールの影響で薄くなっているのがご愛敬です。 (写真は通常時の久保田駅の駅名標板です。)
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意外に営業日数が少ないのがJR東日本 鹿島線の終点である鹿島サッカースタジアム駅です。  鹿島線の列車は全列車ひとつ手前の鹿島神宮が終着駅なのですが、貨物輸送の関係でJR東日本の所有区分としては鹿島サッカースタジアムが終点です。    この駅は鹿島スタジアムで鹿島アントラーズのホームゲームがある日だけ臨時停車するので年間で10~15日程度の営業日数かと思います。   ただしこの駅に停車するのはJR鹿島線の電車ではなく、鹿島神宮から水戸に向かう鹿島臨海鉄道のディーゼル車両で、営業日にはJR東日本の社員が出張して対応しています。  (写真は営業時の鹿島サッカースタジアム駅の様子です。)
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海水浴シーズンだけ営業されるのが昨年1月のブログ「海に近い駅」でご紹介したJR四国 牟岐線の田井ノ浜駅です。   この駅も夏休みを中心に1か月程度営業していましたが、コロナ禍でここ2年間津島ノ宮と同じように営業されていません。  (写真は田井ノ浜駅の様子です。)
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JR北海道には季節営業の駅が3つあります。   釧網本線の釧路湿原駅、原生花園駅そして富良野線のラベンダー畑の3駅でいずれもシーズン中の数か月間営業されています。    これらの駅は観光客の乗降が多い駅なので、駅の廃止が続くJR北海道においても安泰な駅かと思われます。   (写真は釧路湿原駅、原生花園駅、ラベンダー畑駅の様子です。)
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JR東日本では冬期(12月~3月)全列車が通過し、営業期間が実質年間8か月程度しかない駅がここ5年くらいで出てきました。    このうち北上線の平石、矢美津の2駅は昨年も12月から全列車通過していましたが、今年3月12日のダイヤ改正で営業が再開されることなく駅が廃止されました。   いずれの駅も確かに利用客はほとんどなく、東北地方のなかでも有数の豪雪地であるためJR北海道の駅が廃止されるのと同じ背景で廃止されたものと思われます。  (写真は平石駅、矢美津駅の様子です。)
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奥羽本線の津軽湯の沢駅もここ数年、冬期全列車が通過していますが平石、矢美津と同じ運命をたどるのではないかと心配しています。  (写真は津軽湯の沢駅の様子です。)
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