NO.2650 この日3月21日で運行終了、はやとの風最終列車撮影記録(前編、吉松駅構内探訪編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 4月6日、JR九州の新たな観光列車であります、「ふたつ星4047」の車内デザインが発表されました。

 

 この「ふたつ星4047」とは、九州新幹線西九州ルート(「西九州新幹線」)の武雄温泉~長崎間開通を機に導入されます観光列車(D&S列車)でありまして、往路・武雄温泉→早岐→新大村→諫早→(旧線)→長崎間、復路・長崎→(旧線)→諫早→肥前鹿島→江北(←肥前山口)→武雄温泉間の「ふたつのルート」を運行するものでありまして、佐世保線を通りまして、往路は大村線経由、復路は「有明線(諫早→江北間)」経由で運行される事になっておりまして、西九州新幹線開業日と同日であります9月23日に運行を開始する事になっております。

 

 この列車は3両編成でありまして、キハ140-2125にあたります2号車には、「ラウンジ40」と呼ばれますフリースペースを備えておりまして、ビュッフェやラウンジも設けられる事になっております。また、他の1・3号車に関しましては指定席車両となっておりまして、1号車が38席、3号車が48席となっております。尚、この列車のデザインはこれまでもJR九州の車両デザインを担当されております水戸岡鋭治氏が担当されております。

 

 (画像1・以下画像はJR九州HPより引用

 

 (キハ140-2125、平成29年撮影)

 

 一方、他の2両が鹿児島中央~吉松間の「はやとの風」として使用されておりましたキハ147-1045+キハ47-8092でありまして、これら3両によりまして、「ふたつ星4047」を形成する事になります。現在、これら3両はいずれも小倉総合車両センターに入場しておりまして、出場した際には新たな姿へと変わる事にもなります。

 

 (キハ147-1045)

 

 (キハ47-8092)

 

 

 さて、「はやとの風」が運行終了となりました去る3月21日、私は自走でこの「はやとの風」の発着駅でありました鹿児島県湧水町の吉松駅へ自宅から約5時間かけましてやってまいりまして、この「はやとの風」の最終日の姿を収めに来ておりました。今回と次回は、その最終日の模様を皆様にご紹介しますが、今回は駅構内を中心に皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この吉松駅は、肥薩線と吉都線との分岐駅でありまして、かつ鉄道の要所とされる所でもあります。実際に、この駅からは肥薩線の隼人方面、吉都線の都城方面、そして現在は令和2年の「熊本豪雨」で運休中でもあります肥薩線の人吉方面と3路線の分岐駅でもありますし、いずれも勾配のかかる区間でもありますので、まさに要所と言われる場所にふさわしい所ではないかとも思います。

 

 この駅には、去る3月11日まで吉松運輸センターと呼ばれる乗務員基地も存在しておりまして、それぞれの区間を担当してもいました。しかし、この基地も鹿児島・宮崎の乗務センターに担当を移しておりまして、廃止に至っております。

 

 (ホーム側にあった吉松運輸センターの出入口)~現在は締切です、正面側は左側に出入口があります(現在も乗務員休憩で使用

 

 そんなこの駅の前には、周辺に温泉も存在しております。実際に駅前には「吉松駅前温泉」も存在しておりますし、隣駅にもなります吉都線の鶴丸駅には鶴丸温泉が、さらに隣駅には京町温泉駅も存在してもいまして、利用者の中にはこの温泉を利用されていた方もいらっしゃるのではないかと思います。

 

 

 ここからは、駅内をご紹介してまいります。先述のように、乗務員基地も存在しておりました吉松駅でありますが、駅機能に関しましても3月12日より無人化されております。実際に、その下にもありますようにカーテンがかかってもいまして、これで営業がなされていない事もわかるのではないかと思います。

 

 そう言った事から、尋ね事等があった場合にセンターに問い合わせする事ができますインターフォンが置かれておりまして、始発から最終まで通話が可能のようであります。本当に無人化される事は残念ですが、このような装備があるのはまだいい方かなとも思う所ではあります。

 

 また、自動券売機も設けられております。この自動券売機と言いますと、この九州内にも券売機が撤去された駅が見られておりまして、この駅のも別の駅から移ってきたとされておりますが、それほど合理化や利用者減の影響が出ているようではあります。

 

 この吉松駅の時刻表です。肥薩線は11本、吉都線に至っては8本しか運行されておらず、路線的には寂しい印象が感じさせられる所ではないかとも思います。それほど利用者の減少などが尾を引いているようでもあります。

 

 

 この吉松駅の待合室です。4畳半の畳敷きの所にちゃぶ台が置いてありまして、まさに昭和のイメージが感じさせられる所ではないかと思います。けれども、こう言った所が乗り換えの時間を要しないといけない場合もありますし、駅近くの温泉を利用しまして風呂上がりに休むスペースとして、そう言った待合スペースがあってもおかしくないでしょうか。

 

 (ちゃぶ台)

 

 また、畳敷きの横にはピアノも設けられております。ただ、「コロナ禍」もありましてピアノの使用は停止しておりまして、利用する事ができない事はご了承いただきたいと思います。

 

 

 ここからはホームの紹介であります。現在のホームは、2面4線のホームとなっておりまして、このうち1番ホーム~3番ホームまでを使用する事になっております。尚、かつては駅舎側にもホームがあったようでありまして、最盛期は1番ホームから5番ホームまでが存在していたようでもあります。

 

 (駅名標)

 

 (ホーム内にある時刻表)~先述のように肥薩線隼人方面11本、吉都線都城方面は8本しか本数がありません

 

 このうち1・2番ホームが特に発着するホームとなっておりまして、肥薩線・吉都線の列車の発着が行われております。また、このホームでは「はやとの風」が1番ホームから、現在は運行区間を移しております「いさぶろう」・「しんぺい」が2番ホームに発着するようになっておりまして、それぞれの表示も見られておりました。

 

 (1番ホーム「はやとの風」)

 

 (2番ホーム「いさぶろう」・「しんぺい」)

 

 尚、旧4番ホームは留置線となっておりまして、夜間を中心に車両の留置を行うようになっております。したがって、1番ホーム~3番ホームが使用するようになっている事がわかりますが、旅客に使用しないホームがあるのも寂しい所でもありましょうか。

 

 ちなみに、この訪問時には桜も咲きつつある時でもありまして、奥に見えるピンクの姿がそれを物語っているのではないかと思います。現在は散りつつある今ではありますが、満開の時はより美しかったのではないかと思われるようではあります。

 

 

 この時には、鹿児島車両センター所属のキハ47 9075+キハ47 8057の姿がありまして、この後吉都線を都城へ向かう事になっておりました。この撮影時点ではエンジンも止まってもいましたが、後にエンジンもかけられておりました。

 

 (キハ47 9075)

 

 (キハ47 8057)

 

 所で、JR九州の鹿児島・宮崎地区ではこの改正よりサボが新しいものに交換されております。ただ、取り付け位置が窓の所に移動されておりまして、従来のサボ受けを使用する事はなくなっております。正直なぜここまでやったのかと思う所ではありますが、それほどより見やすくするためという意識もあったのか気になる所ではあります・・・。

 

 

 こ線橋から見ました、人吉・都城方であります。その下の画像からわかるのではないかと思いますが、左側が人吉方面、右側が都城方面のとなっておりますが、冒頭ご紹介しましたように人吉方面は「熊本豪雨」で運休となっておりますので、信号機も人吉方面の信号機はてっきょされていることがおわかりいただけるのではないかと思います。

 

 (左側が肥薩線人吉方面、右側が吉都線都城方面)

 

 

 今回は、「はやとの風」最終日であります3月21日に訪問しました際に収めました吉松駅の姿をご紹介しましたが、先述のように最盛期には3面5線も使用されていたようでありましたが、その面影も見られなくなっている事は残念に思う所でしょうか。それほど発着本数が減っている事にもつながっているようですが・・・。それでも、要所には変わらず現在に至って来ていた訳ではありますが、有人駅であった事や乗務員基地であった事につながっていたのではないでしょうか。次回は、本来の目的でありました「はやとの風」の最終列車発着シーンを収めておりましたので、次回後編もご覧になっていただきたいと思います。