Document of March 11, 2022 VSE's Last Journey⑦ | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

3月11日、最後のVSEの旅は続く。
さまざまな思いをたっぷり乗せて、東へ西へ。

まだまだ、もう少し務めがある。


「はこね20号」は相模大野駅を発車してほどなく、今回もっとも大きな注目ポイントがあった。

町田駅でのVSE同士の離合である。
折良く町田駅の下りに停車していたのは「はこね25号」であった。
14:54、通過。
この一期一会の並びを収めるべく、町田駅には友人含め多くの撮影者がカメラを向けていた。

…ただこの「はこね25号」は所定14:51発だった筈で、こちらの「はこね20号」も所定ダイヤなら
もしかしたら町田〜相模大野間で離合していたのではなかっただろうか。
この3月11日、震災想定の一時停止訓練が思いがけずもたらした、定期最後のプレゼントだった。

そして、少しばかりダイヤを回復して新百合ヶ丘に到着。
計画通り、ここで「はこね20号」から下車した。

ここではやはり小さい子供を連れた親子が多かっただろうか。
先の「スーパーはこね9号」での見送りといい、なんとなく緩やかな雰囲気が流れていた。

そんな雰囲気を楽しみつつ、VSEを一度見送る。

みんなで手を振りながら…

遅れをおよそ1分に縮めて、新宿に向けて駆け出していった。

…さて、ここから自分の事態が大きく動いた。

モバイルバッテリーが足りない‼️

実は、旅の時は1日持つような容量のモバイルバッテリーを携行するのだが、なぜかこの日に限り
そのバッテリーの充電が十分でなかったらしく、この「はこね20号」乗車中に尽きてしまった。

そして撮影機材の充電もみるみる減り、新百合ヶ丘駅到着時点でもう残りが一桁。
これはもうどうにもならんと、まず町田駅へ。
駅直結のビックカメラで充電器を探すが不調に終わり、結局コンビニで電池交換式を購入。

加えて、15時台に町田を発車する下りロマンスカーで、EXEαの充当列車を探した。
これは、モバイルコンセント付きのロマンスカーがGSEとEXEαしかないからであり、GSEは当該
時間帯に発着が無かったから、EXEαを探すしかなかったのである。

だが、町田15:51発「はこね29号」の時刻表には「EXE」としか記載がなかった。
もし未更新のEXEが来るとモバイルコンセントは設置されていないため、充電も不可能である。
来るのは果たして一体どっちか、かなりギリギリな賭けとなった。

これもあり、新百合ヶ丘や町田で窓口の駅員氏にEXEαの運用を尋ねたが、そこまでは分からず…
忙しいはずの時間帯に、かえって余計な調べ物をさせてしまったと反省。
もうこうなれば、確か40分程前に新宿に向けてEXEαが上がっていったよな…という目撃の記憶を
頼りにして、「はこね29号」がそのままEXEαで折り返してくるのを祈るしかなかった。
前はよくあった、新宿で折り返し回送入庫、車種交換なんてことがありませんように、と。

…そこで撮影機材も一度充電が尽きた。
しばらくして町田駅に現れた「はこね29号」は…

願い通りのEXEα!!

この時ばかりは、拳にグッと力がこもったのだったw

乗車してすぐにコンセントを繋ぎ、充電開始。
ほどなくして、撮影機材が電源復帰。
そこから小田原までの43分間、運転席のすぐ後ろの席でひたすらに充電を進めていく。


ちなみに、EXEαの汎用チャイム。
どこかで聞いたことあるなーと思ったら、西武ニューレッドアローと同じような音色だったw
確かに小田原に向かっているはずなのだが、気分は小江戸川越か秩父路かという錯覚にwww

それにしても、やはり車内の居住性でいえばEXE・EXEαがロマンスカートップクラスだろうか。
展望室の未設定などで、ロマンスカーで史上唯一の鉄道友の会ブルーリボン賞未受賞という屈辱を
拝しているEXEであるが、座席の座り心地は非常に良いし安定感も◎と印象を強くした。
これから小田急ロマンスカーの利用機には、EXEをわざわざ選ぶ機会も増えるかもしれない。

さて「はこね29号」は順調に下り、16:34に小田原に到着。
ここでおよそ7分待ったのは…
箱根湯本16:26発の「はこね28号」であった。

因みにこれは朝方に「はこね2号〜スーパーはこね9号〜はこね14号」と乗車した50001×10編成で
この小田原到着を持って、同編成の箱根登山線乗り入れは一足先に終了となった。

多くのギャラリーの出迎えを受けて、小田原駅に無事故で到着となった。

さぁ、そろそろ本当の終わりが近づいている。
刻々と、少しずつ。
そのお別れを、胸に焼き付けて。