陽華の章「フィオーレスイート」の魅力~二代目「伊予灘ものがたり」 | 車内販売でございます。

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二代目「伊予灘ものがたり」の目玉、個室「フィオーレスイート」に乗車してきました。

2022年4月2日から、2代目の新しい「伊予灘ものがたり」が運行を開始しました。

3両編成の特急になり、リニューアルされました。
なかでも、3号車「陽華(はるか)の章」の個室「Fiore Suite(フィオーレスイート)」は、内装も接客も一段上になっています。
私は運良く、個室「フィオーレスイート」を利用する機会に恵まれまして、早速乗ることができました。
 
【1】ホームから乗り込む
今までのように、乗降口の前には、絨毯が敷かれています。
伊予灘のロゴの横に、「フィオーレスイート」の桜が入っています。
2号車の扉は、すぐ隣です。
2号車の扉からは満席だと23人乗り込む計算ですが、3号車の扉からは最大8人です。
ひとつのグループということもあり、一層丁寧な案内ができます。
デッキそのものは、1号車2号車と同じです。
 
【2】カウンター付近
個室の手前には、花が飾られたカウンターがあります。
陽華の章の8人用個室「Fiore Suite(フィオーレスイート)」に入るには、カウンターの前を通ります。
個室扱いですから、一般客が入ることはできません。
扉の横には、初代「伊予灘ものがたり」に取り付けられていたヘッドマーク(エンブレム)が、掲げられています。
個室を利用すると中でじっくり見られます。海側のホームからも、ガラス越しに何とかのぞけます。
2号車から3号車に入る際には、のれんをくぐります↓。
八幡浜の伝統ある若松旗店の染め物だそうです。
 
【3】個室への通路
カウンターの前から個室へには、細い通路を通ります。
通路は海側にありますから、串の鉄橋の撮影や、五郎駅でのお手振りが、8人利用でも十分できるスペースとなります。
通路の横は、飲食物の準備などを行うギャレー(厨房設備などの場所)になっているとのこと。
伊予上灘駅のホームから、通路を撮ったのがこちらです↓。
通路の山側が鏡になっていて、お手振りする自分の姿が見えるのです。
 
【4】個室の座席
8人個室「Fiore Suite(フィオーレスイート)」の座席は、海側を向いた席です。
グループ内でお互いの顔が見えやすいように、なっています。
(↑この写真は4月1日の見学会で撮影)
 
テーブルの下には、さほど大きくないバッグなら置けるスペースがあります。
くつを脱いで足を乗せることもできるそうです。
赤い矢印の「B」「C」は、座席の位置を示す記号のようです。
3号車個室「フィオーレスイート」の座席は、豪華で、ゆったりしています。
ただし、1号車2号車も一段と立派な座席になりましたから、座席そのものの差は、ほとんどありません。
むしろ3号車は「ペアシート」状態ですから、2号車の1人掛けシートの方が良いという人もいるかもしれません。
 
天井は、鏡張りの部分が広くなっていて、反射します。
写真↓のように、ミカンの形をした灯りが、天井に反射しています。
また、上の写真の赤い矢印の部分は、クロークになっています。5人ほどハンガーを使って上着を収納しました。
ただ、クロークの下半分は大きな荷物を入れるスペースですが、海外旅行用のスーツケースなら2つは入らないと思います。
まあ広い個室ですから、置く場所はありますが。
正面のブラインドは、手を伸ばさないと届きにくいため、リモコンで操作します。
 
テーブルの前の一段高い場所は、鏡になっています。
写真は喜多灘駅の桜が反射して見える様子です。
普段でも青空が映えるわけです。
8秒だけですが、動画はこちら↓
 
【5】前面展望
キハ185系に2代目車両は、「四国まんなか千年ものがたり」と同様に、運転席の横から前面展望が楽しめます。
下灘駅の手前では、このように見えます。
海側だけでなく、前方もよく見えるのは強みです。
なお、1号車の先頭では、一般の乗客も前面展望が楽しめます。
(↓写真は1号車の先頭から見た様子)
 
ただし、3号車「Fiore Suite」は、8人グループで先頭を独占できます。
さらに、座って海側を眺めながら、先頭も見えるのです。
松山行の場合は、3号車は先頭になりますが、隣のテレビモニターは最後部の「後方展望」が映し出されます。
知らないうちに通り過ぎた景色を確認することができます。
 
 
【6】料金は28000円追加
3号車「Fiore Suite(フィオーレスイート)」は、最小2人・最大8人で利用できます。
八幡浜編・道後編(松山~八幡浜)の場合ですと、
特急グリーン車扱いの1.2号車は、乗車券1300円+特急券1200円+グリーン料金1500で合計4000円。

個室ですと、乗車券と特急券は同額、グリーン料金は何人でも一律28000円となります。

2人だとグリーン料金が14000円、4人だと7000円、8人だと3500円となります。

8人だと3500-1500=一人あたり2000円増しです。たいして割高にはならないですね。

ただし、お金は払えても、当分は満席が大半ですから、席が確保できた列車に旅行の日時を合わせるくらいでないと困難かもしれません。

 
 
【7】満足感を高めるワンランク上のサービス
座席そのものは、1号車2号車の一般のグリーン席と大差はないと思います。
しかし、利用して満足したという気持ちになるワンランク上のサービスが、多数用意されています。
※4月3日双海編で利用した時のもので、今後変更になる可能性がありますのでご注意ください。
 
《その1》ウェルカムドリンク
初めにウェルカムドリンクの高級みかんジュースが提供されました。
ゴールドアワードを受賞した株式会社かじ坊の「甘平ジュース」です。さすがに美味しいです。
 
《その2》マットと箸置き
3号車には桜をイメージした品々がテーブルに置かれていました。
ランチョンマットは、1.2号車の紙製とは異なり、桜色の布。
ウェルカムドリンクを置くコースターも桜の形。
箸置きは、桜の形をしたガラス製。
いずれも、雰囲気を出すのに一役買います。
 
《その3》水がグラスに
双海編では、予約制料理に、ペットボトルの水「いろはす」がついています。
3号車「フィオーレスイート」では、グラスの水が出されます。
大洲編では、水が出ないので、グラスの水もないそうです。
 
《その4》特別なお酒「ラ・フィオーレ」
3号車「Fiore Suite(フィオーレスイート)」の乗客限定のメニューがありました。
5000円の「大吟醸」「ワイン」もありますが、私には高くて簡単に頼めません。
そこで、手ごろなカクテル「ラ・フィオーレ」900円を注文しました。
桜のエディブルフラワー(食べられる花)が、氷の中に入っているのです。
これを沿線の桜を眺めながら飲めるなんて、サイコー!!
 
《その5》記念撮影ボード
「Fiore Suite(フィオーレスイート)」の乗客だけ、記念撮影ボードの色が異なります。
どちらのボードが素敵かは何とも言えませんが、1.2号車に乗り続けると、3号車にも乗りたくなるのでは?
 
《その6》記念撮影して車内でプリント
アテンダントさんのカメラで写真を撮ってもらえて、降りる前に写真をもらえるサービスがありました。
今回は、旅行商品を個人申込しました。
偶然ですが、御一緒した他の7人とは、JR四国の観光列車で何度かお会いして話をしたことがある「顔見知り」状態でした。
(8年間で40回も四国に出かけてますからね)
そこで、一緒に記念撮影することにしました。
何度も利用していると、申し込み情報に敏感になって早く動けるようになるんです。
 
《その7》コーヒーカップを選べる
予約制食事を頼むと、コーヒーがついてきます(アフタヌーンティーは別です)。
砥部焼の個性的なカップですが、約10種類の中から選ぶことができるのは「フィオーレスイート」の特典です。
私は四角形のお皿を選びました。
いくら「Fiore Suite」でも、8人で利用するとテーブルのスペースはさほど広くはありません。
料理の重箱の他に、充電できるUSBケーブルや携帯電話などを置くと、余分なスペースはありません。
四角の方が狭くても置きやすいかなという事情もありました。
 
《その8》スタンプ台紙
8ページの小冊子が配られます。
ここには、スタンプを押すスペースがあります。
1号車2号車の乗客も、はがき大の用紙がありますから、困りはしないですけど。
 
 
《その9》ロゴ入り紙袋
最後に、「Fiore Suite」のロゴ入り紙袋をいただきました。
これは記念になります。マニアの気持ちをくすぐります。
 
 
【8】感じたこと
伊予灘ものがたり・3号車「陽華の章」Fiore Suite(フィオーレスイート)を利用して感じたことは・・・
★内装は予想以上にスゴイ
ため息が出る芸術品とも思える内装、凄いです。
設計した松岡さん、製造した方々、頑張りましたね。
★座席は派手さは無い
豪華な座席をイメージしていましたが、驚くほどではありませんでした。よく考えればこれは順当で、西武「52席の至福」などのレストラン列車でも、食事のしやすさを重視すると、ふんぞり返ってリラックスする座席では不適当となるようです。
★アテンダントさん
新しい列車ですから、仕事の手順が変わり、まだ不慣れな状態だったと思います。
案内が遅れるなどありましたが、短期間のうちに改善されるでしょう。
3号車「陽華の章」担当のアテンダントさんは、この日の双海編では新人と言っても良い人でした。
新人なのに、ここまでの応対ができるのは、立派です。
★接客水準を上げるのにつながるか
3号車「陽華の章」フィオーレスイートで、一段上の応対ができるようになることで、全体の接客水準が上がりそうな気がしています。今後に期待しています。
 
 
 
■乗り込んで個室内を見渡す動画です(25秒)↓

 
■食事や1号車2号車などの話は、近いうちにまとめます。
 
■今までの「伊予灘ものがたり」の記事はこちら↓