皆様こんにちは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

最近は投稿頻度が落ちてしまい申し訳ありません。今週末は雨という事もあり久々に時間が取れておりますので色々手を付けています。これらも書き溜めておいて平日に少しずつ分けて投稿すれば良いのですが、一気に投稿してしまうのが悪い癖ですね…。

 

先月2022年3月14日の投稿記事で、Tomixさんからの2022年3月度新製品情報にちなみキハ55系再販品について書きました。この中で誤りがあったので訂正するとともに、検証も加えて投稿したいと思います。

 

 

 

 

 

先月の記事中では、さも今回の発表された再販品からキユニ26を除く各製品に、雨どいの赤色が入れられるような記載をしてしまっていました。しかし、実際は従来発売されていた製品も雨どいは赤色で生産されており、今回特にこの点において変更はありません。

 

↑こちらはウチにあるキハ55系(従来発売品)です。良く見るとキユニ以外の各製品は雨どいが赤くなっていますね。すっかり失念していました。

 

先月の新製品発表で勘違いしてしまったのは・・・

 

↑新製品案内にはわざわざ「雨どいに赤帯のある姿を再現」とあり、他の項目と合わせて今回リニューアルのポイントなのかなと思ってしまいました。どこが従来からの変更なのか分かりづらいですね。

 

何はともあれ、Tomix製キハ55系の一般車については従来品も次回リニューアル再販品も雨どいは赤色のようです。

 

前回の記事でも書きましたがキハ55系の雨どいの色は時代・地域によって異なり、

 

・北海道・東北(盛岡・仙台・秋田・新潟局)では1980年代前半まで赤色のまま そして1980年代前半には淘汰されているので同地区では赤色のまま一生を終えていると思われます。

 

・上記以南では1970年代中盤には雨どいがクリーム色になっていたようです。これはキハ58系についても同じで、東北より南では急行形気動車も雨どいは早い時期からクリームになっています。ただし福知山地区など一部では雨どいの赤色は消されてクリームになったものの、正面上部の赤帯のみ残っているというものもあるようです。

 

キハ55系は、キハ58系急行形気動車登場前後に従来の準急色から急行色へ変更され活躍しましたが、キハ58系の増備や気動車優等列車の削減で早くからローカル運用がメインになった車も多く、キハ55系の急行色で均整の取れた長編成で活躍したというのはあまり長い時期は無かった印象ですね。どちらかというと晩年の、他系列と混成でローカル運用に就いていたり、キハ58系の編成にポツポツ混じっているという印象が強いです。

 

そう考えると、特に1970年代後半や1980年代の東北地区より南の地区をイメージすると、雨どいの色はクリーム色の方がしっくりくるというのが正直なところです。前回の記事では「雨どいの色は、クリームを赤色に塗るより赤色を消す方が簡単」と書きましたが、実際にやってみないと分からないので今回検証してみたいと思います。「簡単」というのはあくまで赤く塗るよりは簡単という意味で、消す作業自体が本当に簡単かどうかはやってみないと分からないですからね。

 

ちなみにTomixさんの製品で帯やロゴを消すという作業は従来も行ったことがあり、実は両方とも出来はイマイチです。

 

 

↑ED75やEF81のJRマークを消した際は溶剤を使用しましたが、跡が残ってしまいます。特に車体色が赤やローズピンクなど色合いが強いので、痕跡なく消すのは難しいですね。

 

↑キハ56青帯セットの青帯を消そうとした時です。印刷色の下地との食いつきがよいため、シンナーで擦っても場所によりなかなか消えません。

 

雨どいの赤色を消す作業はキハ58系でも一部行っていて、時代設定の古いキハ57系非冷房車セットの車両を晩年の姿にすべく赤色を消したことがあります。

 

 

 
↑キロ27の冷房化改造をした際は製品の雨どいの赤色を消しました。この際は消しゴムを使っています。
 
前置きが長くなりましたが、ではキハ55系の雨どい赤色を消す作業にトライしてみましょう。
 
まずは<消しゴム>を使ってみます。
 

↑こちらは今回実験台になる普通のキハ26です。

 

↑消すためにまず分解して車体のみにします。普通のプラスチック消しゴムを使います。

 

↑このように雨どい部をゴシゴシと消します。

 

↑仕上げは比較的広範囲に消しゴムで擦るので、他の赤帯を傷つけないようにマスキングテープを貼っておきました。しかし消しゴムのカスが酷いです(汗)

 

特に雨どい端部周りは凹凸になっているのでなかなか消せません…。擦りすぎると地色が出てしまいます(というか既に出てしまっています…)ので、加減に注意しなければなりません。さらっと書いていますが、結局1時間くらいかかってしまいましたね。

 

↑概ね消し終わりました。

 

↑雨どいの端部は赤が点のように残ってしまっていますが、遠目には分からないでしょうか。あと雨どい端部から正面上部にかけてクリーム色も削れて白っぽくなっていますね。気になる方はクリーム4号で色挿しすると良くなると思います。

 

今回はこの程度で一度車体を組んでみたいと思います。

 

↑これくらい遠目に見ると違和感無いでしょうか。

 

↑個人的には雨どいに赤色が無い方が見慣れた感じです。

 

↑良く見ると、雨どい端部に若干赤が残っているのと、角は色が削れて成形色の地色が出てしまっていますね。

 

急行色はベースがクリーム4号なので多少色が削れても遠目には目立たないというのが幸いしているとでも言いましょうか…。先にも述べましたがこの点は気になる方はクリーム4号で色挿しされるとグッと良くなると思います。

 

 

さて、次は<シンナー(溶剤)>による帯消しにトライしてみたいと思います。

 

消しゴムによる帯消しは思いのほか時間が掛かり、しかも消しづらいところはゴシゴシやるうちに地色が出てしまうなど意外と大変でしたのでシンナーによる作業も試してみたいと思います。

 

↑こちらも実験台になるのは普通のキハ26です。

 

↑同じく車体のみにバラします。

 

↑雨どいの赤色部を残してマスキングします。

 

↑塗装部屋に移動です。シンナーはMr.カラーのうすめ液を使用しました。消す作業には綿棒を使います。

 

↑こちらも結構時間が掛かりました。約1時間くらいです。綿棒も1本とはいかず5本くらい使ってしまいました。汚れた綿棒で擦り続けると他の部分に赤色が広がってしまうのがシンナー使用時の面倒な点です。ある程度汚れたら潔く綺麗なものと交換した方がきれいに仕上がります。

 

↑こちらもやはり雨どい端部は消しづらく赤色が窪みに残りがちです。しかしあまりしつこく消そうとすると他の部分を消してしまいそうになるし、地色が出てきてしまいますのである程度で見切りを付けて、今回はクリーム4号で色挿ししました。

 

↑まぁこんなものでしょうかね。

 

↑パッと見は問題ないのかと思います。

 

 

では消しゴムで消した車とシンナーで消した車を並べてみます。

 

↑左がシンナーで消した車、右が消しゴムで消した車です。ぱっと見は差異は無いですね。

 

↑2連にしてみました。やはり個人的にはこのような雨どいに赤色の無い姿の方がしっくりきますね。

 

さて、今回は雨どいの赤色を消す作業にトライしてみました。さてこの作業が「簡単」であったかというと1両当たり1時間くらい掛かり意外と面倒であったというのが正直な印象ですが、雨どいの端部凹凸もある状態で「真っすぐ綺麗に赤く塗る」よりは製品の帯を消す方が簡単なのかなという印象です。このあたりの「簡単」「難しい」の感覚は個人差がありますので、皆様の判断に依るところになりますが…。

 

今回は普通のキハ26・55の赤帯を消しましたが、バス窓やキロ格下げ車も雨どい帯無しを再現したくなってきました。次回の再販品はこのあたりも考慮して増備しようかな。

 

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。それでは次回もお楽しみに!!