2019年夏に宗谷本線で運転された観光列車『風っこそうや』(※リンクは音威子府→稚内乗車時のブログ)の成功を受け、翌2020年のGW明け~6月上旬の週末に自社車両紫水シリーズ』(キハ40形)での運転が予定されていた急行『花たび そうや』(期間によって運転区間が異なり、前半が旭川~音威子府、後半は音威子府~稚内をそれぞれ1日1往復)は、世界中を震撼させた新型コロナウイルス感染拡大の影響で指定席発売前の時点で運転中止が決定、宗谷本線としては20年振りとなるハズだった急行列車は幻の列車となってしまいました。

 

翌2021年にリベンジすべく、同様の期間(※但し土日のみ)で旭川~稚内を直通(土曜下り、日曜上りの1本ずつ)する形での運転に改め、指定席も発売され運転の準備も進められていながら、タイミング悪くコロナ感染者急増による5月16日からの緊急事態宣言発令に伴い、運転開始だった5月15日の前日に急遽全日程の運転中止(JRでは「運転見合わせ」といっている)が決まってしまい、せっかく指定席が取れて乗車を楽しみにしていた人は大いに落胆させられたモノでした(2枚目の画像は私が乗車するハズだった急行指定席券)。

 

 

しかし、それでも懲りない(?)JR北海道は3度目の正直と言わんばかりに今年2022年も前年同様の期間(5月14日~6月5日の土日)で『花たび そうや』を運転する事を決定、1月21日の『春の臨時列車のお知らせ』で既に発表されていましたが、先日JR北海道のプレスリリースで運転の詳細な概要が発表され(文面では「2022年運転します」とあるが、結局過去一度も運転されていないため「2022年こそは」と表記すべき?)、専用のHPも開設されました。

JR北海道ホームページ『今年こそ、行けSOYA』(※リンク切れの場合があります)

 

このキャッチコピー、2年も運転中止となった事から自虐的な意味合いも込められているかのようである意味滑稽でもありますが(笑)、そこまで言っておいてまたコロナ感染急増で運転中止になってしまったらシャレにもなりませんね…滝汗

とは言え、特急ニセコ号が予定通り運転された事に代表されるように昨年8~9月の再度の緊急事態宣言下にも関わらず観光列車の運転を中止しなかった事から、流石に今度こそは『花たび そうや』においても最大限の感染予防策を採った上で運転される事でしょう。

ただ…気になるのが『花たび そうや』HPにも掲載されている「新型コロナウイルス感染症対策について」の項目に「天候、混雑、新型コロナウイルス感染状況等によっては、急遽列車の運行および車内サービスを中止とする場合がございます」と記載されている事…。オイオイガーンアセアセ今度こそは頼むよ~!!

 

 

 

車両は、稚内寄りの1号車にキハ40 1791『紫水号』(旭アサ)、旭川寄りの2号車にキハ40 1790『山明号』(札ナホ)、そしてその間に挟まれる形でキハ40 1720『道北 流氷の恵み』(旭アサ)を座席販売のない増結1号車フリースペースとして、計3両編成で運転される事になっています。一応指定席はBOX席といえども減らす予定はなさそうなので、密を避けるための避難用としてフリースペース車が連結されるという事なのでしょうか。ただ、全車指定席のため自由席はありませんので、急行指定席券を持たずに乗車してはいけません!

(車両の写真は全てイメージです)

 

 

 

ところが、またまたお得意のツアーによる指定席の団体枠による引っこ抜きがされるようで、指定席の取りにくい列車に対するこのテのやり方は阪急交通社とクラブツーリズムが常套手段のように行っていますが、今の処クラブツーリズムが初日の5月14・15日の往復をはじめ、14、21、28日の下り列車において片道のみ『花たび そうや』に乗車するというツアーを企画しています。

 

 

 

もう拙ブログで何回も述べていますが、指定席を団体枠で押さえて取りにくくする位なら(特に本州~北海道の寝台特急の末期の頃はよく行われており、寝台特急券の取り難さに拍車を掛けた)いっその事ツアー専用列車にしてしまえばいいのにと思うのですが、JR北海道も運賃料金収入の面で旨味があるのか、なかなかやめようとしませんね。まぁ、同社自らツアーを募るのなら理解できますが、旅行業もジリ貧状態でツインクルプラザを全店閉店する程急速に縮小している以上、そこまでの体力はないんでしょうね。かつては鉄道ファン向けのツアーもよく募集していたモノでしたが…。みすみす他社のツアーに座席を抜かれてしまうなんてホント勿体ない。

 

とにかく、もう2シーズンも運転中止が続けば、今年こそ…という期待感から指定席の争奪戦はさらに熾烈を極める事でしょう。用意されている指定席は80席(※4人掛けBOX席が各車10区画ずつ。便所側ロングシートに接する2人掛けクロスシートは指定席に入っていないようだ)という事ですから…。先述の団体枠が一体どれ位抜かれている事やら?一応えきねっとでも予約可能の事ですが、事前受付でもほとんど期待できそうにありませんね。みどりの窓口での10時打ちでも瞬殺なのは想像に難くありません。特に景色の良い天塩川・利尻山の見える側だと尚更の事ですね。

乗りたいのは、道外からの乗り鉄や観光客ばかりじゃありませんよ。

 

注※5月14・21・28各日の片道ツアーは催行中止になったが、特に15日上り列車に関しては大半の席が上記ツアーを含む団体枠に抜かれているとの事(4月17日追記)

 

今年こそ、本当に乗れSOYA?