こんにちは、Nagoya Metroです。
先日のダイヤ改正では名古屋地区の在来線のダイヤや運用が貨客共に大幅に変わり久しぶりに盛り上がりを見せていますね。
さて今回は、大分前に購入し放置されていた車両を救出し整備したというお話です。
KATO製313系1300番台です。
313系の中でも地味な方の番台ではありますが、2両でお手軽なので複数個購入された方も多かったと思います。
〜実車のはなし〜
313系1300番台は2010年にデビューし、313系の中では最後に誕生した番台です。
神領車両区に新製投入され、関西本線や中央西線で運用されていた313系3000番台の運用を乗っ取る形でデビューしました。
ちなみに追いやられた3000番台は大垣車両区に転属し、飯田線や美濃赤坂線で活躍しています。
1300番台にはB400編成とB500編成があり、ワンマン対応か否かという違いがあります。
B400編成はワンマン非対応ではありますが、ワンマン準備仕様で落成しており、ドアボタンなどを取り付ける部分に蓋がしてあります。
現在は中央西線名古屋口の増結や、関西本線の非ワンマン運用などで8編成16両(B401〜B408)が活躍しています。22年3月改正後は主に211の3連×2と組んで8両編成で運用されている模様
しかしながら、315系投入を前に後述のB500グループと同等のワンマン設備を追加する改造を受けており、315系投入に伴う用途変更が見込まれています。
一方のB500編成は落成当初からワンマン対応となっており、中央西線中津川以北や、関西本線、武豊線などのワンマン運転をしている区間でも運用されています。
また、2015年の武豊線電化の際に、5次車8編成(B517〜B524)が増備されました。従来車は4次車
5次車での変更点として、
・室内照明のLED化
後に従来車も順次更新
・転落防止ホロの灰色一色化
・クリアテール化
が挙げられます。
現在はトータルで24編成48両(B501〜B524)が在籍しています。
1300番台全体では合計32編成となり、313系の番台区分の中でも最多の編成数となっています。
2022年3月改正で315系投入に伴い中央西線の運用が大幅に変更され、23年度末には名古屋〜中津川間の普通列車は全て315系に統一されることになり、今後転属が行われるのか否かなど、動向が気になりますね。
実車紹介が長すぎるって?
地元びいきなんだからしょうがないしょうがない
模型の方に移ります。
今回は2編成の入線なので、1本はプロト通り(B511)に、
もう1本はラストナンバーのB524編成にしたいと思います。
先述のように4次車と5次車では少ないながらも差異がありますので、その違いも模型で表現したいと思います。
まずは前面から。
安定のKATOクオリティ(褒め言葉)ですが、
暗所ではどうしても各所で光漏れが見られます。
そこで光漏れが見られる部分(ライトの縁)に黒色を塗ることにより、かなり光漏れを抑えることができます。
また、おでこのライトが1つに繋がってみえているので、プリズムにある切れ込み部分にも黒を入れておくとかなり良くなります。
ちなみに、今回製品から前面のカプラーがフックなしタイプとなりました。2段電連パーツ付属
もっとも、フック付きでもフックなしでもTN化するので関係ないですが……
TNカプラーはJC6340を使用
余談ですが、デフォルトの行き先である快速名古屋は、中央線でも関西線でも通用するというのは勿論、1日1本だけ設定されていた大垣発名古屋行の1300番台2+2+2の運用も再現できるのでとても汎用性がありデフォルトで設定したKATOは流石ですね。
なんも考えずに設定した可能性もありますが……
(幕切れしてますが)参考:1300番台3重連 5504F(平日ダイヤ2504F)
この運用も22年3月改正でなくなりましたが……
ちなみに、単独で関西線の快速をされる際はワンマン
快速を使用するのがオヌヌメです。
逆に、3両以上の列車は普通を含めすべてツーマンです。
話を模型に戻して、ここで5次車であるB524編成のみ、数少ない差異であるクリアテールの表現を施しました
が、
全くと言っていいほど目立ちませんね……
こうやって未加工の車両(右)と比較してやっと気づくかどうかですね、、、
まあ実車の主張も激しくないので自然と言っておきましょうか……
ついでに改番も実施。
前面の編成番号のインレタは曲面かつ極小なので厳しい戦いとなりました。乗務員扉の表記に至ってはまずインレタのシートの中から使用する編成を探すのに一苦労
行き先は※CP製211系用ステッカーに収録されているものを使用。
※211系用ですが313系用のものも付属
個人的には313-1300といえばコレ!と思っている
ワンマン
普通 四日市 にしました。
木曽地区の方ごめんなさい
クーラーについて
上:換装後 下:製品状態
製品には「クモハ313 クーラー」という品名の丸型ファンのクーラーが載っておりエラーではないように思われますが、実車では検査時に角型ファンのクーラーに載せ替えられている編成も存在します。
今回仕立てる編成は丸型ファンなのでそのままでよいのですが、特定編成を再現される際は細かな実車研究をオススメします。編成内はおろか、同一車両内で混載している車両もいるとか……
その交換された角形ファンのクーラーは「キハ25-1005 クーラー」という名称で製品が出ており、もちろん互換性があるので簡単に換装できます。
逆にキハ25に313系の丸型ファンのクーラーが載っている編成があったりなかったり…
スノープロウについて
1300番台は1700番台や大垣所属の3000番台と同様に長野県の山奥などを走行する為、スノープロウが装備されています。
ですが、模型では1700番台にしか標準で搭載されていないので、1700番台用のASSYパーツを使い取り付けます。
先述の通り、先頭車の運転台側にはTNカプラーを取り付けてしまったので床下に余裕がなく、そのまま取り付けてしまうと台車が首を振れなくなります。
その為、スノープロウはそのまま取り付けるのではなく、取り付け部を切除した上で接着剤を用いて取り付けました。
ドアボタンについて
上:1700番台(参考) 下:1300番台
当製品に限らず、8000番台以外の313系では、金型共通化の為か、半自動用のドアボタンが設置されている車両でも、模型ではドアボタンは印刷での表現になっています。
京神模型から金属インレタが発売されているのでそれを利用しました。
金属インレタならではの厚みや色味でいいアクセントになりますね。
ここからは室内の加工に移ります。
1300番台は他の1000番台系列と同様に、扉間は転換クロスシート、車端部にはロングシートが採用されており、その点はしっかりと再現されています。
しかし、1300番台以外は両先頭車の室内パーツが共用(1300番台はクモハ313側がM車なので専用パーツ)なので、クハ312に設置されているトイレと車椅子スペース部分にまで座席が設置されています。
下:撤去&サフ後
という訳でトイレ、車椅子スペースの座席を容赦なく撤去しました。一部えぐれていますがどうせ見えなくなるのでスルー
ちなみに椅子をぶち壊したスペースには塗装後にプラ板から作成したトイレを設置。
さらに、純正室内灯を設置するための突起も目立つので、全て撤去しました。
純正の室内灯は使用しないので問題ナシ
切除祭が終了したら塗装に移ります。
加工部分にサフを吹いた後、床はグレーを塗装し、マスキングの上、一般の座席は青、車端部の優先席はオレンジに塗装しました。
拘っても手を抜いても大差がないので色については適当です()
次に室内灯を制作します。
私はテープLEDを天井に貼る形(純正室内灯のような設置方法)で室内灯を作っていましたが、今回初の試みとしてボディ上部と屋根板の間にテープLEDを挟み込む工法を採用してみました。
まず、LEDやブリッジダイオードが入る隙間を確保するためボディ上部のカットを行います。
真ん中の部分をカットすると流石に強度に影響しそうなのでその部分を交わすようにLEDを配置することにし、左右の存在意義のよくわからない出っ張りのみをカットしました。
足回りとの通電は、ブリッジダイオードから伸ばした銅板を屋根板で押さえつける形でアルミテープに接触させ、妻面を通ってボディ下部へ。
純正の室内灯の銅板を差し込む部分から伸ばした銅板と組み立て時に接触するようにしてあります。
しかし、接触の具合が難しく改良の余地があるので今後の課題ですね、、、
組み立てるとこんな感じに。
見上げても室内灯が見えなくスッキリしました。
また、先端部の垂れ下がりも発生しなくなるのでメンテナンスも楽に……となるはずでしたが、床下との接触が悪く調整することもしばしば………
高くから照らしていることもあってか車端部も比較的明るくなっており、トイレも車外からしっかりと確認できます。
前述の通り、5次車のみ室内灯にLEDが採用されているので、蛍光灯車との差別化を図ります。
蛍光灯の車両はLEDの下に0.3㎜プラ板を貼り付け、減光と色味を蛍光灯に寄せています。
一方、LEDの車両はそのまま取り付けて青白い光にすることによって違いを表現しています。
最後にドアステッカーと優先席ステッカーのインレタを貼り付けて完成です。
半自動ボタンのある側のドア窓には半自動案内のステッカー貼り付けも忘れずに
粗しかないので完成系を車外から……
それっぽく見えれば良いのですっ(((
皆様も素敵なハッピー313ライフをお過ごしください!
おわり