雪の峠は、越えた。
今まで避け続けた雪の中を旅して、また鉄道旅への魅力を深め、意欲を高める旅になった。
その勢いが、3月に向けて一層加速していくことにー。
また必ずこの場所に帰ろう。約束だ。
新藤原での13分の停車時間は、もう少し続く。
先行きの厳しさをひしひしと感じながらも、浅草から直通してくる特急に一縷の望みも賭けて。
快適な車両なのは体感済みであるし、少しお酒でも呑みながらリラックスして…も良いかな。
もう少し、6050系にはお世話になる。
小佐越では、AIZUマウントエクスプレスと交換。
今回のダイヤ改正ではAIZUマウントエクスプレスも鬼怒川温泉発着に短縮、朝1往復のみに。
しかも快速とは言いつつ会津若松発は会津田島〜会津高原尾瀬口間と男鹿高原のみ通過、折り返し
鬼怒川温泉発に至っては男鹿高原のみ通過と普通列車とほとんど変わらなくなってしまった。
日光〜会津ルートは、この5年間でかくも厳しい情勢になってしまった。
どこもギリギリの厳しい情勢に苦しみ喘いでいることも、またこの旅で知ったのだった。
特に空白の四半世紀を経てここ5年ほどの限られた付き合いがほとんどだったが、折々に古き良き
のんびりとした旅のパートナーとしてあり続けてくれ、充実度を高めてくれた名車だった。
ひとまず日常の姿として乗るのは、これで最後となった。
会津の雪に濡れた靴下をようやく取り替え、しばらくリラックスモードに。
春日部からは急行に乗り継ぎ新越谷まで、そこから武蔵野線で帰途につき旅は終わった。
思いがけず冬を満喫して、最後の6050系を満喫した旅であった。
これでもう悔いはない。これでもう心置きなくーとなるはずだった。
しかし、さまざまな周辺の動きに心は穏やかにならぬまま、悶々とした日々を過ごすこととなる。